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2006年07月01日 (土)
頬に額に唇に、キスの雨が降ってくる。
軽く押し当てるような口付けは、回数を重ねるごとに少しずつ深くなってきて。真っ暗で殆ど人通りがないとは言え全然ないわけじゃないのに、そんな道の真ん中で、まるでベッドにいるときみたいな濃厚なキスで。身動きできないくらいにきつく抱きしめられて、ユーキさんのがお腹の辺りに当たるのがわかる。わかるってことは、つまり、その……おっきくなってるってことで。
「愛してる」
囁く声と同時に首すじを軽く吸われて身体が震えた。流されそうになるのを必死で止めて、彼の身体を押し返す。
「だめだよ、こんなところじゃ」
「う、うん。さすがにね」
そう言うとユーキさんはゆっくりと顔を上げた。
目が合って、周囲を見回して、そしてなんとなく二人して笑う。なんだかすごく恥ずかしい。
「じゃあ、とりあえず。ここでもできることだけ」
「え?」
そっとあたしの身体を放すと彼は一歩下がって、そして片ひざをついた。
「え、ちょ、ちょっとちょっとちょっと」
一人で慌てるあたしをひざをついたまま見上げて、彼はおかしそうに笑った。
「本当は、日にちも場所も選びたかったんだけど。でも早くしないと、千紗ちゃんを誰かに持って行かれそうで、不安で」
ゆっくりと伸びてきた腕があたしの右手を取って、そして。
「高見千紗さん」
芝居がかった仕草とはうらはらに、ひどく真面目な視線に射抜かれて動けなくなる。彼があたしの手の甲にキスをして、そして。
「俺と、結婚してください」
-つづく-
軽く押し当てるような口付けは、回数を重ねるごとに少しずつ深くなってきて。真っ暗で殆ど人通りがないとは言え全然ないわけじゃないのに、そんな道の真ん中で、まるでベッドにいるときみたいな濃厚なキスで。身動きできないくらいにきつく抱きしめられて、ユーキさんのがお腹の辺りに当たるのがわかる。わかるってことは、つまり、その……おっきくなってるってことで。
「愛してる」
囁く声と同時に首すじを軽く吸われて身体が震えた。流されそうになるのを必死で止めて、彼の身体を押し返す。
「だめだよ、こんなところじゃ」
「う、うん。さすがにね」
そう言うとユーキさんはゆっくりと顔を上げた。
目が合って、周囲を見回して、そしてなんとなく二人して笑う。なんだかすごく恥ずかしい。
「じゃあ、とりあえず。ここでもできることだけ」
「え?」
そっとあたしの身体を放すと彼は一歩下がって、そして片ひざをついた。
「え、ちょ、ちょっとちょっとちょっと」
一人で慌てるあたしをひざをついたまま見上げて、彼はおかしそうに笑った。
「本当は、日にちも場所も選びたかったんだけど。でも早くしないと、千紗ちゃんを誰かに持って行かれそうで、不安で」
ゆっくりと伸びてきた腕があたしの右手を取って、そして。
「高見千紗さん」
芝居がかった仕草とはうらはらに、ひどく真面目な視線に射抜かれて動けなくなる。彼があたしの手の甲にキスをして、そして。
「俺と、結婚してください」
-つづく-
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2006年07月01日 (土)
別に、今すぐ返事をとか、そういうんじゃなくて。
千紗ちゃんが高校を卒業してからの話だしね。それまでに俺は誰にも文句を言わせないくらい仕事を頑張って、周囲を納得させてみせる。それから、千紗ちゃんと結婚させてくださいって、お母さんにお願いに行くよ。
千紗ちゃんと一緒にいたいってのは俺のエゴだけど、でも、もしも千紗ちゃんが嫌じゃなかったら。俺でもいいって思ってくれたら、そしたら。
――結婚、してください。
初めて会ったとき。
初めてえっちしたとき。
あたしが好きなのはユーキさんなんだって自覚したとき。
初めて奴隷として組み敷かれたとき。
ユーキさんに婚約者がいるって知って泣き暮れたとき。
ユーキさんのためにと、別れを告げたとき。
後先も何も考えずに、ユーキさんのマンションに駆け込んだとき。
泣きながら大好きだって伝えたとき。
司さんとの浮気を疑われたとき。
婚約者さん相手にひどいことを言ってしまったとき。
そして今、あたしの前にひざまずくユーキさんがいる。
「ユーキ、さん……」
全ての記憶が光景が、頭の中でゆっくりと、そして高速で回る。視線の高さを合わせるように道路にひざをついて、震える指でユーキさんの頭を抱き寄せた。
「あたし、ユーキさんが好きだよ」
普段はおとななのに変なところで子どもっぽいわがままを言うところも、普段は優しいのにえっちのときは平気でひどいこと言うところも。
「うん、俺も。俺も、千紗ちゃんが好き。愛してる」
低い声と深い口づけ。息もできないくらい強く抱きしめられて、苦しくて、でも嬉しくて、どうしようもなく涙が溢れてくる。
「愛してる。一生、大切にする。約束するから」
短くて固い髪も濃い眉も、一重の優しい瞳も、頭を撫でてくれる大きな手も、少しざらざらした肌も、太い首とちょっとゴツめのあごも、泣きそうな笑顔も。広い胸に頬を寄せると、汗とオレンジのにおいがするところも。
「だいすき」
小さく呟いて、そしてあたしは目を閉じた。
――これからもずっと、彼だけがあたしのご主人さま。
-おわり-
千紗ちゃんが高校を卒業してからの話だしね。それまでに俺は誰にも文句を言わせないくらい仕事を頑張って、周囲を納得させてみせる。それから、千紗ちゃんと結婚させてくださいって、お母さんにお願いに行くよ。
千紗ちゃんと一緒にいたいってのは俺のエゴだけど、でも、もしも千紗ちゃんが嫌じゃなかったら。俺でもいいって思ってくれたら、そしたら。
――結婚、してください。
初めて会ったとき。
初めてえっちしたとき。
あたしが好きなのはユーキさんなんだって自覚したとき。
初めて奴隷として組み敷かれたとき。
ユーキさんに婚約者がいるって知って泣き暮れたとき。
ユーキさんのためにと、別れを告げたとき。
後先も何も考えずに、ユーキさんのマンションに駆け込んだとき。
泣きながら大好きだって伝えたとき。
司さんとの浮気を疑われたとき。
婚約者さん相手にひどいことを言ってしまったとき。
そして今、あたしの前にひざまずくユーキさんがいる。
「ユーキ、さん……」
全ての記憶が光景が、頭の中でゆっくりと、そして高速で回る。視線の高さを合わせるように道路にひざをついて、震える指でユーキさんの頭を抱き寄せた。
「あたし、ユーキさんが好きだよ」
普段はおとななのに変なところで子どもっぽいわがままを言うところも、普段は優しいのにえっちのときは平気でひどいこと言うところも。
「うん、俺も。俺も、千紗ちゃんが好き。愛してる」
低い声と深い口づけ。息もできないくらい強く抱きしめられて、苦しくて、でも嬉しくて、どうしようもなく涙が溢れてくる。
「愛してる。一生、大切にする。約束するから」
短くて固い髪も濃い眉も、一重の優しい瞳も、頭を撫でてくれる大きな手も、少しざらざらした肌も、太い首とちょっとゴツめのあごも、泣きそうな笑顔も。広い胸に頬を寄せると、汗とオレンジのにおいがするところも。
「だいすき」
小さく呟いて、そしてあたしは目を閉じた。
――これからもずっと、彼だけがあたしのご主人さま。
-おわり-
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2006年07月01日 (土)
おはようございます、にゃおですっ☆
「あたしの彼はご主人さま」第三部が終わりましたーっ!
うわ、終わったっ。終わったよ、終わったよーっ。すごい、ホントに終わった。嘘みたいっ! と、それくらい苦労していました。最後のほうは泣きそうになってました。
だって、どうしていいのかわかんなかったのですよ。
葵さんはすごい押しの強いキャラで、千紗ちゃん相手に大盛り上がりするし。司さんなんて、もうどうしたらいいのかわかんないくらいで、もうとにかくお願いしますから帰ってください!状態だったし。ユーキさんはユーキさんで嫉妬で大暴走するし! 結城三兄弟のせいで、婚約者のお姉さんの影が薄かったじゃないのよーっ。本来は婚約者さんがお話のメインだったのに!!(笑)
ま、まあいいか。もう。
困ったのは、これからをどうするか全然考えてないことなのですよね。うーん、どうしようかなあ、明日から。
とりあえず、しばらくちょっと休憩いただいて、それから考えます。
もし感想とかありましたら、よかったら聞かせてくださいねv 長々とお付き合いくださりありがとうございましたvv感想などきかせてくださると嬉しいです♪
「あたしの彼はご主人さま」第三部が終わりましたーっ!
うわ、終わったっ。終わったよ、終わったよーっ。すごい、ホントに終わった。嘘みたいっ! と、それくらい苦労していました。最後のほうは泣きそうになってました。
だって、どうしていいのかわかんなかったのですよ。
葵さんはすごい押しの強いキャラで、千紗ちゃん相手に大盛り上がりするし。司さんなんて、もうどうしたらいいのかわかんないくらいで、もうとにかくお願いしますから帰ってください!状態だったし。ユーキさんはユーキさんで嫉妬で大暴走するし! 結城三兄弟のせいで、婚約者のお姉さんの影が薄かったじゃないのよーっ。本来は婚約者さんがお話のメインだったのに!!(笑)
ま、まあいいか。もう。
困ったのは、これからをどうするか全然考えてないことなのですよね。うーん、どうしようかなあ、明日から。
とりあえず、しばらくちょっと休憩いただいて、それから考えます。
もし感想とかありましたら、よかったら聞かせてくださいねv 長々とお付き合いくださりありがとうございましたvv感想などきかせてくださると嬉しいです♪
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2006年07月03日 (月)
おはようございます、にゃおです☆
第三部が終わってちょっとぽーって気が抜けています。今までを取り戻すくらいに寝てます。ぐーぐー(笑)。昨日は朝の11時くらいまで寝ててダーリンに呆れられました。
お言葉いただきましたっ!
とっても嬉しいです、ありがとうございますっ!!
『良かった~楽しかった~。お疲れ様でした。またコノお二人に会いたいな・・・ 』
ありがとうございますっ! 楽しんでいただけたみたいでとっても嬉しいですv
二人のこの先はどうなるのかは全く考えてないんですよ。「あたしの彼は」をこれで完結っ!でもいいし、本筋はこれで終わりで番外編を思いついたときに書くとか。あるいは第四部もアリっ?(笑)でも本当に何にも考えてないんですけど(^^;)
千紗ちゃんとユーキさんはこれからもきっとらぶらぶだと思うので、にゃおも読者サンも当てられっぱなしでしょうけどね(笑)
『ちさちゃんとユーキさんが結ばれて、ハッピーエンドでとてもよかったですwww』
はい、ちゃんとハッピーエンドになりました! どうなるんだろうってドキドキされてたのかな? もう大丈夫です。安心してくださいねv
第三部も喜んでいただけて、にゃおもとっても嬉しいですv 応援ありがとうございましたvv
『最後、怒涛の展開でしたね! でも千紗ちゃんの、ユーキさんを想う気持ちは変わらなかったし、ユーキさんも、嫉妬したのは好きだからなんですよね。』
あ、パスちゃん、いつもありがとうございます!
はい、なんとか終わりました! ちゃんとハッピーエンドで。これからもイロイロと二人の周囲は事件が起こるでしょうけど、でもきっと大丈夫ですよね。
ユーキさんの嫉妬っていうのは、実はとっても書きたかったのですv 男の人って普段はカッコいいのに、すごく子どもっぽいところがあったりして、それがすごく可愛いかったりして。そういうの、大好きなんですよね。
「夢で逢えたら」の感想もありがとうございますv すごくえっちなお話なんですけど意外にも人気があるみたいで、続きを、とか言われることもあって。ううむ、一応考えたりすることもあるのですけれど。ボツったところを読み直したりしてちょっと考えてみようかな☆
しばらくのんびりさせていただきますねv 復帰の折にはどうぞよろしくですv
『お疲れ様でした☆楽しかったです!そうか~結婚しちゃうのか~でも、まだ高校生だしなぁ。』
あ、お久しぶりですー。お言葉ありがとうございますv
ユーキさんと千紗ちゃんの結婚というのは、実際にはまだまだ先の話だと思うのです。千紗ちゃんはまだ若いですし、ユーキさんも実はまだ学生だったりしますし(笑)。でもあそこで「結婚を前提に」というのも間抜けかなーって思ったので、一気にプロポーズみたいなことになってしまいました。葵さんと司さんがどうするのかとか、考えるとドキドキです(実はにゃおは司さんが結構好きなのでv)けど、うん。多分大丈夫、かな…どうかな…(ドキドキ)。
『ユーキさんは千紗ちゃんのどこがそんなに好きなんでしょうね?』は、ううむ、難しいですねー。にゃおも訊きたいです。みなさんはどう思ってらっしゃるのかなあ?
それにしても、幸せそうで、いいなあ。サプライズっていいですよね! そんなことを企んでくれるなんて、愛されてるね、このっ!(^。^)うわ、羨ましいーっ!! たっぷりと二人の素敵な時間を満喫してくださいねv
ヌレヌレの出番もね、うん。そういうときありますよね。せっかく新しいキャミ&ショーツ用意したのに、あっという間に脱がされちゃったとか(笑)。またのチャンスに使ってやってくださいなv
そして、本当にたくさんの「よかったよ♪」ありがとうございましたっ!! ああ、こんなにいっぱいの人が読んでくださってたんだなあって感動です! これからも頑張ろうって思いましたv
しばらく小説更新はないと思うのですけれど、日記やお礼でときどき出てくると思うので、またよかったら覗いてやってください。あと、もしよければブログランキングへの一票もよろしくですv
第三部が終わってちょっとぽーって気が抜けています。今までを取り戻すくらいに寝てます。ぐーぐー(笑)。昨日は朝の11時くらいまで寝ててダーリンに呆れられました。
お言葉いただきましたっ!
とっても嬉しいです、ありがとうございますっ!!
『良かった~楽しかった~。お疲れ様でした。またコノお二人に会いたいな・・・ 』
ありがとうございますっ! 楽しんでいただけたみたいでとっても嬉しいですv
二人のこの先はどうなるのかは全く考えてないんですよ。「あたしの彼は」をこれで完結っ!でもいいし、本筋はこれで終わりで番外編を思いついたときに書くとか。あるいは第四部もアリっ?(笑)でも本当に何にも考えてないんですけど(^^;)
千紗ちゃんとユーキさんはこれからもきっとらぶらぶだと思うので、にゃおも読者サンも当てられっぱなしでしょうけどね(笑)
『ちさちゃんとユーキさんが結ばれて、ハッピーエンドでとてもよかったですwww』
はい、ちゃんとハッピーエンドになりました! どうなるんだろうってドキドキされてたのかな? もう大丈夫です。安心してくださいねv
第三部も喜んでいただけて、にゃおもとっても嬉しいですv 応援ありがとうございましたvv
『最後、怒涛の展開でしたね! でも千紗ちゃんの、ユーキさんを想う気持ちは変わらなかったし、ユーキさんも、嫉妬したのは好きだからなんですよね。』
あ、パスちゃん、いつもありがとうございます!
はい、なんとか終わりました! ちゃんとハッピーエンドで。これからもイロイロと二人の周囲は事件が起こるでしょうけど、でもきっと大丈夫ですよね。
ユーキさんの嫉妬っていうのは、実はとっても書きたかったのですv 男の人って普段はカッコいいのに、すごく子どもっぽいところがあったりして、それがすごく可愛いかったりして。そういうの、大好きなんですよね。
「夢で逢えたら」の感想もありがとうございますv すごくえっちなお話なんですけど意外にも人気があるみたいで、続きを、とか言われることもあって。ううむ、一応考えたりすることもあるのですけれど。ボツったところを読み直したりしてちょっと考えてみようかな☆
しばらくのんびりさせていただきますねv 復帰の折にはどうぞよろしくですv
『お疲れ様でした☆楽しかったです!そうか~結婚しちゃうのか~でも、まだ高校生だしなぁ。』
あ、お久しぶりですー。お言葉ありがとうございますv
ユーキさんと千紗ちゃんの結婚というのは、実際にはまだまだ先の話だと思うのです。千紗ちゃんはまだ若いですし、ユーキさんも実はまだ学生だったりしますし(笑)。でもあそこで「結婚を前提に」というのも間抜けかなーって思ったので、一気にプロポーズみたいなことになってしまいました。葵さんと司さんがどうするのかとか、考えるとドキドキです(実はにゃおは司さんが結構好きなのでv)けど、うん。多分大丈夫、かな…どうかな…(ドキドキ)。
『ユーキさんは千紗ちゃんのどこがそんなに好きなんでしょうね?』は、ううむ、難しいですねー。にゃおも訊きたいです。みなさんはどう思ってらっしゃるのかなあ?
それにしても、幸せそうで、いいなあ。サプライズっていいですよね! そんなことを企んでくれるなんて、愛されてるね、このっ!(^。^)うわ、羨ましいーっ!! たっぷりと二人の素敵な時間を満喫してくださいねv
ヌレヌレの出番もね、うん。そういうときありますよね。せっかく新しいキャミ&ショーツ用意したのに、あっという間に脱がされちゃったとか(笑)。またのチャンスに使ってやってくださいなv
そして、本当にたくさんの「よかったよ♪」ありがとうございましたっ!! ああ、こんなにいっぱいの人が読んでくださってたんだなあって感動です! これからも頑張ろうって思いましたv
しばらく小説更新はないと思うのですけれど、日記やお礼でときどき出てくると思うので、またよかったら覗いてやってください。あと、もしよければブログランキングへの一票もよろしくですv
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2006年07月04日 (火)
おはようございます、にゃおですっ☆
昨日は梅雨というより夏の夕立っぽい大雨で、それも五分と経たずに全身びしょ濡れになっちゃうような。
うわ、すごいよ、道路が川だよーっ!(≧∇≦)って喜んでました。子どもみたいーっ。
またお言葉いただきました!ありがとうございますっ☆
『あたしの彼は終わっちゃうかもなんですか!?!?かなりびっくりな発言に心臓止まりました。。。にゃおさんがもし頑張れるなら、もう少しこの話を続けて頂けませんか?』
ハッピーエンドということで、ダラダラしちゃうよりここですぱっと終わるのもアリかなあーって思ってたのですけど、続きが気になるって言われちゃうと、うーん、確かにそうかも。今のところはまだ、やめるとも続けるとも決めてないのですけれど。
でも、そっかあ。そんなに千紗ちゃんとユーキさんのことが好きでいてくれてるんだなあって思うと、大感激です☆ありがとうございますv
とりあえず、番外編という形ですけれど、じゃあ考えてみようかな。もうすぐ夏だし、水着とか浴衣とか、普段と違う千紗ちゃんなんて可愛くていいかも。
いかがでしょ?
ご意見ご要望などありましたら、聞かせてくださいな☆
一昨日きのうに引き続いて、たくさんの「よかったよ♪」ありがとうございますv とっても嬉しいですvvまた気が向いたらぽちっと押してみてくださいなっ(笑)
昨日は梅雨というより夏の夕立っぽい大雨で、それも五分と経たずに全身びしょ濡れになっちゃうような。
うわ、すごいよ、道路が川だよーっ!(≧∇≦)って喜んでました。子どもみたいーっ。
またお言葉いただきました!ありがとうございますっ☆
『あたしの彼は終わっちゃうかもなんですか!?!?かなりびっくりな発言に心臓止まりました。。。にゃおさんがもし頑張れるなら、もう少しこの話を続けて頂けませんか?』
ハッピーエンドということで、ダラダラしちゃうよりここですぱっと終わるのもアリかなあーって思ってたのですけど、続きが気になるって言われちゃうと、うーん、確かにそうかも。今のところはまだ、やめるとも続けるとも決めてないのですけれど。
でも、そっかあ。そんなに千紗ちゃんとユーキさんのことが好きでいてくれてるんだなあって思うと、大感激です☆ありがとうございますv
とりあえず、番外編という形ですけれど、じゃあ考えてみようかな。もうすぐ夏だし、水着とか浴衣とか、普段と違う千紗ちゃんなんて可愛くていいかも。
いかがでしょ?
ご意見ご要望などありましたら、聞かせてくださいな☆
一昨日きのうに引き続いて、たくさんの「よかったよ♪」ありがとうございますv とっても嬉しいですvvまた気が向いたらぽちっと押してみてくださいなっ(笑)
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2006年07月05日 (水)
おはようございます、にゃおです☆
なんかこう…世界はすごい状況になってますねえ。にゃおはあまり頭がよくないので、よくわからないんですけど。話を聞けば聞くほどわからない…。なんでなんだろう…?
ところで、サイトのほうに第三部を少しだけ、というか枚数的に三分の一くらいかな、UPしました。あっちこっち加筆修正しているので、ブログ版と比べてみるのも楽しいかもっ☆って、そんなマニアな人はいないだろうなあって思うんですけど(笑)。
ということで、ゆっくり読み直したいって人もどうぞv
サイト版プッシーキャットテイル
あたしの彼はご主人さま 第三部(直通)
さてさて、嬉しいことがあったのですv
ええとですね、みなさんに頂いたお言葉と「よかったよ♪」の数があわせて二千を越えたのですよっ! それだけたくさんの人が、にゃおの書いたものを面白いって思ってくださったのかなあって思うと、ホント感動です。これからも頑張りたいな☆
いつも「よかったよ♪」をぽちっと押してくださってありがとうございますっ! 昨日おねだりしたせいかな、とってもたくさん頂けました♪うわーい、みなさん優しいっ!嬉しいっ!ありがとうっ!!
これからもどうぞよろしくお願いしますvv
なんかこう…世界はすごい状況になってますねえ。にゃおはあまり頭がよくないので、よくわからないんですけど。話を聞けば聞くほどわからない…。なんでなんだろう…?
ところで、サイトのほうに第三部を少しだけ、というか枚数的に三分の一くらいかな、UPしました。あっちこっち加筆修正しているので、ブログ版と比べてみるのも楽しいかもっ☆って、そんなマニアな人はいないだろうなあって思うんですけど(笑)。
ということで、ゆっくり読み直したいって人もどうぞv
サイト版プッシーキャットテイル
あたしの彼はご主人さま 第三部(直通)
さてさて、嬉しいことがあったのですv
ええとですね、みなさんに頂いたお言葉と「よかったよ♪」の数があわせて二千を越えたのですよっ! それだけたくさんの人が、にゃおの書いたものを面白いって思ってくださったのかなあって思うと、ホント感動です。これからも頑張りたいな☆
いつも「よかったよ♪」をぽちっと押してくださってありがとうございますっ! 昨日おねだりしたせいかな、とってもたくさん頂けました♪うわーい、みなさん優しいっ!嬉しいっ!ありがとうっ!!
これからもどうぞよろしくお願いしますvv
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2006年07月07日 (金)
おはようございます、にゃおです☆
今日は七夕です。といっても天の川なんて随分と見てないんですけどね。雨の日が多いっていうのもあるんですけど、最近は夜空をゆっくり見上げるってことがないんですよね。
子どもの頃、ママの実家へ行ったときにあんまりにも星が多かったのにびっくりしたなー、なんて思い出します。
さてさて。サイトのほうに第三部の続きをUPしましたー。
サイト版 プッシーキャットテイル
「あたしの彼はご主人さま」第三部 12話から直通
ええと、場所としては千紗ちゃんが葵さんにイジめられちゃってる最中ですね。ユーキさんの出番はもうちょっとだけ先です。
さあてと。
一週間ほど全然書かずにのんびりしてたし、そろそろ…とか思ってるんですけど。どうしようかなあ、なにを書こうかなあ…。まだまだ考えがまとまらないのですけれど。やっぱり「あたしの彼は」の番外編とかかなー。
そしていつも「よかったよ♪」とFC2ブログランキングへの一票ありがとうございますv 全然書いてないのに…本当にみなさん優しいっ! ありがとうっ!!
早く新しいお話を書けるように、にゃおも頑張りますねっ☆
今日は七夕です。といっても天の川なんて随分と見てないんですけどね。雨の日が多いっていうのもあるんですけど、最近は夜空をゆっくり見上げるってことがないんですよね。
子どもの頃、ママの実家へ行ったときにあんまりにも星が多かったのにびっくりしたなー、なんて思い出します。
さてさて。サイトのほうに第三部の続きをUPしましたー。
サイト版 プッシーキャットテイル
「あたしの彼はご主人さま」第三部 12話から直通
ええと、場所としては千紗ちゃんが葵さんにイジめられちゃってる最中ですね。ユーキさんの出番はもうちょっとだけ先です。
さあてと。
一週間ほど全然書かずにのんびりしてたし、そろそろ…とか思ってるんですけど。どうしようかなあ、なにを書こうかなあ…。まだまだ考えがまとまらないのですけれど。やっぱり「あたしの彼は」の番外編とかかなー。
そしていつも「よかったよ♪」とFC2ブログランキングへの一票ありがとうございますv 全然書いてないのに…本当にみなさん優しいっ! ありがとうっ!!
早く新しいお話を書けるように、にゃおも頑張りますねっ☆
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2006年07月10日 (月)
おはようございます、にゃおです☆
ええとですね、本当はこの土日で小説を書こうって思ってたのですが、急にダーリンが時間が空いたからってことになって、それで全然書けなかったのです。ごめんなさい。
そして、ほったらかしてるうちにカウンタは40万越えていました。
うわ、40万ですよ、40万! すごい数字! びっくり! これもみなさんのお陰です!本当にありがとうございますっ!!
でも実はキリ番とかしたいなあって考えてたので、ちょっとかなしいです。次の50万のときにはしたいなあって思ってるのですけれど、でも確か、ケータイアクセスさんはカウンタが見えないのですよね。それも残念ー。どうしようかなー。
さてさて。お言葉いただきました!
『「あたしの彼」がおわりましたね。』
あ、寿さん。お言葉ありがとうございますっ!
はい、終わりましたね、終わっちゃいましたねー。
番外編と第四部のご意見嬉しいです! そっかあ、そういうのかあ、とふむふむ頷いています。そうですね、第三部は千紗ちゃんとユーキさんのえっちシーンがちょっと少なかったので、番外編はえっちメインで頑張りますv
そして、更新してないのに「よかったよ♪」を押してくださるみなさん、FC2ブログランキングに一票くださるみなさん、本当にありがとうっ☆とってもとっても嬉しいですv
よし、にゃおも頑張るぞっ!!
というか、どうか見捨てないでください!お願いっ!!(≧ο≦)
ええとですね、本当はこの土日で小説を書こうって思ってたのですが、急にダーリンが時間が空いたからってことになって、それで全然書けなかったのです。ごめんなさい。
そして、ほったらかしてるうちにカウンタは40万越えていました。
うわ、40万ですよ、40万! すごい数字! びっくり! これもみなさんのお陰です!本当にありがとうございますっ!!
でも実はキリ番とかしたいなあって考えてたので、ちょっとかなしいです。次の50万のときにはしたいなあって思ってるのですけれど、でも確か、ケータイアクセスさんはカウンタが見えないのですよね。それも残念ー。どうしようかなー。
さてさて。お言葉いただきました!
『「あたしの彼」がおわりましたね。』
あ、寿さん。お言葉ありがとうございますっ!
はい、終わりましたね、終わっちゃいましたねー。
番外編と第四部のご意見嬉しいです! そっかあ、そういうのかあ、とふむふむ頷いています。そうですね、第三部は千紗ちゃんとユーキさんのえっちシーンがちょっと少なかったので、番外編はえっちメインで頑張りますv
そして、更新してないのに「よかったよ♪」を押してくださるみなさん、FC2ブログランキングに一票くださるみなさん、本当にありがとうっ☆とってもとっても嬉しいですv
よし、にゃおも頑張るぞっ!!
というか、どうか見捨てないでください!お願いっ!!(≧ο≦)
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2006年07月11日 (火)
なんで、こうなっちゃったんだろう?
内心溜息混じりに千紗は顔を上げた。
等身大の鏡に映るのは、白地に淡いピンクで描かれた桜模様の浴衣を着た、自らの姿。白地に薄紫色と薄桃色で交互にラインの入った帯は大きなリボン型に結ばれている。普段はまっすぐ肩に落ちているだけの髪は高く結い上げられ、花を形どった半透明のかんざしで飾られていた。髪の流れに沿って差し込まれた細い髪飾りにはラインストーンが嵌め込まれており、動くたびにきらきらと光る。
嬉しくないことはないんだけど、でも。
手早く店員が外していた値段タグを思い出し、千紗は大きな溜息をついた。
浴衣、帯、浴衣用の下着、髪飾り、バッグと下駄。
これ全部って、いくらぐらいしたのかな。なんでいっつもこんなことするんだろ。そりゃあ、浴衣は実はちょっと欲しかったんだけど、だから嬉しいけど、でも……。
「千紗ちゃん? どうしたの?」
畳敷きの店内の一角に置かれた、時代がかったついたての向こうから声が掛かった。着付けを終えても五分以上も出てこない千紗にいぶかしんでいるのだろう。
「はぁい。今行きますー」
千紗はポーチから取り出した香り付きリップを唇に素早く塗り、鏡に背を向けた。ゆっくりと、ついたてと壁の隙間に足を進める。
「お待たせー」
軽い詫びのこもった言葉に返事はなかった。ただ、息を飲む音が聞こえた。
上目遣いでおそるおそる顔を上げる千紗の目の前、ソフトシャツとブラックジーンズを着た彼女の年上の恋人は、声もなく立ち尽くしていた。
-つづく-
内心溜息混じりに千紗は顔を上げた。
等身大の鏡に映るのは、白地に淡いピンクで描かれた桜模様の浴衣を着た、自らの姿。白地に薄紫色と薄桃色で交互にラインの入った帯は大きなリボン型に結ばれている。普段はまっすぐ肩に落ちているだけの髪は高く結い上げられ、花を形どった半透明のかんざしで飾られていた。髪の流れに沿って差し込まれた細い髪飾りにはラインストーンが嵌め込まれており、動くたびにきらきらと光る。
嬉しくないことはないんだけど、でも。
手早く店員が外していた値段タグを思い出し、千紗は大きな溜息をついた。
浴衣、帯、浴衣用の下着、髪飾り、バッグと下駄。
これ全部って、いくらぐらいしたのかな。なんでいっつもこんなことするんだろ。そりゃあ、浴衣は実はちょっと欲しかったんだけど、だから嬉しいけど、でも……。
「千紗ちゃん? どうしたの?」
畳敷きの店内の一角に置かれた、時代がかったついたての向こうから声が掛かった。着付けを終えても五分以上も出てこない千紗にいぶかしんでいるのだろう。
「はぁい。今行きますー」
千紗はポーチから取り出した香り付きリップを唇に素早く塗り、鏡に背を向けた。ゆっくりと、ついたてと壁の隙間に足を進める。
「お待たせー」
軽い詫びのこもった言葉に返事はなかった。ただ、息を飲む音が聞こえた。
上目遣いでおそるおそる顔を上げる千紗の目の前、ソフトシャツとブラックジーンズを着た彼女の年上の恋人は、声もなく立ち尽くしていた。
-つづく-
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2006年07月11日 (火)
スーパーと併設された専門店の建ち並ぶファッションフロアのその一角は、浴衣で埋め尽くされていた。浴衣、帯、下駄が一万円以下で揃う手軽なセットから、一流デザイナーの名を冠するブランド物まで、値段も様々だ。それらを通りすがりに軽い気持ちで眺めていると、千紗は強く手を引かれた。
千紗の恋人であり、結城財閥の御曹司でもある和真にとって、お手軽値段の商品は選択の範囲外だ。どうせなら良い物を選べと、特設会場の斜め向かいにある老舗の呉服屋へと引っ張り込まれてしまう。何がなんだかわからないうちに千紗は浴衣と帯を選ばされ、有無を言わさず店舗の奥の畳スペースに連れて行かれた。あっという間に、選んだばかりの浴衣を手馴れた店員に着付けられる。
支払いは千紗が着替え終わるよりも前に、和真の財布に十数枚と差し込まれたカードで既に済んでいるのはわかっていた。いつものことと言えばいつものことなのだが、父親が早くに亡くなったあと母親と二人で倹しい暮らしを送る千紗にとって、その行為は無駄遣いにも思えるため、なかなか素直に受け取れない。
「あ、あの……」
「じゃあ、行こうか」
ためらいがちに目を上げた千紗に笑顔と抱き寄せる腕が寄ってくる。
「ありがとうございました」
千紗に浴衣を着付けてくれた中年の女性店員が、店を出る二人に笑顔で頭を下げる。軽い笑顔でそれに応える和真の横顔に、先程見せた驚愕の表情は跡形もない。
さっきのあの顔って、どういう意味だったんだろう。
気付かれないよう、千紗はそっと視線だけを上げて隣の顔を盗み見た。
-つづく-
千紗の恋人であり、結城財閥の御曹司でもある和真にとって、お手軽値段の商品は選択の範囲外だ。どうせなら良い物を選べと、特設会場の斜め向かいにある老舗の呉服屋へと引っ張り込まれてしまう。何がなんだかわからないうちに千紗は浴衣と帯を選ばされ、有無を言わさず店舗の奥の畳スペースに連れて行かれた。あっという間に、選んだばかりの浴衣を手馴れた店員に着付けられる。
支払いは千紗が着替え終わるよりも前に、和真の財布に十数枚と差し込まれたカードで既に済んでいるのはわかっていた。いつものことと言えばいつものことなのだが、父親が早くに亡くなったあと母親と二人で倹しい暮らしを送る千紗にとって、その行為は無駄遣いにも思えるため、なかなか素直に受け取れない。
「あ、あの……」
「じゃあ、行こうか」
ためらいがちに目を上げた千紗に笑顔と抱き寄せる腕が寄ってくる。
「ありがとうございました」
千紗に浴衣を着付けてくれた中年の女性店員が、店を出る二人に笑顔で頭を下げる。軽い笑顔でそれに応える和真の横顔に、先程見せた驚愕の表情は跡形もない。
さっきのあの顔って、どういう意味だったんだろう。
気付かれないよう、千紗はそっと視線だけを上げて隣の顔を盗み見た。
-つづく-
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2006年07月11日 (火)
おはようございます、にゃおです☆
ということで、ようやく始まりました、番外編! 前にちょっと言ってたように千紗ちゃんとユーキさん浴衣でデートvなのです♪
三人称で書いてるのでちょっと雰囲気固いかなーとも思うのですが、これは『三人称でえっちしーんを書くとどうなるかな?』のにゃお的実験作なのです。当然えっちメインで書くつもりです。でもでも、失敗したらゴメンナサイ(TοT)
勿論失敗しないようにえっちになるように精一杯頑張るつもりですので、「よかったよ♪」やブログランキングでの応援、お言葉などなど、どうぞ構ってやってくださいなv
ということで、ようやく始まりました、番外編! 前にちょっと言ってたように千紗ちゃんとユーキさん浴衣でデートvなのです♪
三人称で書いてるのでちょっと雰囲気固いかなーとも思うのですが、これは『三人称でえっちしーんを書くとどうなるかな?』のにゃお的実験作なのです。当然えっちメインで書くつもりです。でもでも、失敗したらゴメンナサイ(TοT)
勿論失敗しないようにえっちになるように精一杯頑張るつもりですので、「よかったよ♪」やブログランキングでの応援、お言葉などなど、どうぞ構ってやってくださいなv
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2006年07月12日 (水)
店を出て、二人は人ごみの中を指をからめるように手を繋いで歩いていた。
浴衣に足を取られ、小さな歩幅でちょこちょこと歩く千紗に合わせて、和真はいつもよりゆっくりと歩く。右手には、さっきまで千紗が着ていた服一式の入った紙袋が下がっていた。
さっきの、気のせいだったのかな?
上機嫌な顔を見上げ、籐のつるで丁寧に編まれたかごを手に千紗は溜息をついた。それを耳ざとく聞きとがめた和真が歩を緩める。
「もしかして千紗ちゃん、疲れた? お腹空いた?」
「え、あ、ううん。大丈夫だよ」
慌てて首を振るも気遣わしげな表情は変わらない。
「ゆっくりできるとこ、行く?」
さりげないふうを装った言葉の裏に密やかに流れる淫靡な囁きに千紗が気付いたのは、今までの経験からくる、ある種の勘だった。思わず立ち止まり、その顔を凝視する。穏やかに微笑みかけてくる瞳の奥にほの暗い光がちらつくのを確認し、千紗は俯いた。
確かに、今日はそうなるだろうとは思っていた。テスト期間と四半期決算時期が災いして、三週間ぶりの逢瀬だ。以前と違い、逢えるだけでも嬉しいとは思うが、それでも三週間の禁欲期間は長い。互いにその気があるのはわかっていたのだが。
「え、でも……」
もうちょっと後でもいいと思うんだけど。今さっき着たとこなのに。
浴衣は手元に残るのだから、また日を改めて着ればいいのだとわかっていたが、それでも残念なのは事実だった。
「美味しいレストランが入ってるから、ルームサービスも結構楽しめるよ」
「え、えーと……。ユーキさ……」
「和真」
短く返されて千紗は慌てた。
以前に強く言い含められたことのある、『どこであろうともユーキさんと呼んだ場合にはキスをするからね』の言葉が一瞬頭をよぎる。
最近国道沿いにできた、この複合商業施設は客層も多彩だ。夕刻までもう少しと言ったこの時刻、ファッションフロアの通路を行く人は若い女性客を主体に混み合っている。この状況でまさかと思いつつ、さすがに平静ではいられず、千紗は早口で言い直した。
「ええと、でも、和真さん……」
「行こうか」
にっこり。
後ろめたさに付け込むような、反論の言葉を断ち切る鮮やかな笑顔と強引な腕に引きずられ、千紗は下駄を履いた慣れない歩みでエレベータホールへと向かった。
-つづく-
浴衣に足を取られ、小さな歩幅でちょこちょこと歩く千紗に合わせて、和真はいつもよりゆっくりと歩く。右手には、さっきまで千紗が着ていた服一式の入った紙袋が下がっていた。
さっきの、気のせいだったのかな?
上機嫌な顔を見上げ、籐のつるで丁寧に編まれたかごを手に千紗は溜息をついた。それを耳ざとく聞きとがめた和真が歩を緩める。
「もしかして千紗ちゃん、疲れた? お腹空いた?」
「え、あ、ううん。大丈夫だよ」
慌てて首を振るも気遣わしげな表情は変わらない。
「ゆっくりできるとこ、行く?」
さりげないふうを装った言葉の裏に密やかに流れる淫靡な囁きに千紗が気付いたのは、今までの経験からくる、ある種の勘だった。思わず立ち止まり、その顔を凝視する。穏やかに微笑みかけてくる瞳の奥にほの暗い光がちらつくのを確認し、千紗は俯いた。
確かに、今日はそうなるだろうとは思っていた。テスト期間と四半期決算時期が災いして、三週間ぶりの逢瀬だ。以前と違い、逢えるだけでも嬉しいとは思うが、それでも三週間の禁欲期間は長い。互いにその気があるのはわかっていたのだが。
「え、でも……」
もうちょっと後でもいいと思うんだけど。今さっき着たとこなのに。
浴衣は手元に残るのだから、また日を改めて着ればいいのだとわかっていたが、それでも残念なのは事実だった。
「美味しいレストランが入ってるから、ルームサービスも結構楽しめるよ」
「え、えーと……。ユーキさ……」
「和真」
短く返されて千紗は慌てた。
以前に強く言い含められたことのある、『どこであろうともユーキさんと呼んだ場合にはキスをするからね』の言葉が一瞬頭をよぎる。
最近国道沿いにできた、この複合商業施設は客層も多彩だ。夕刻までもう少しと言ったこの時刻、ファッションフロアの通路を行く人は若い女性客を主体に混み合っている。この状況でまさかと思いつつ、さすがに平静ではいられず、千紗は早口で言い直した。
「ええと、でも、和真さん……」
「行こうか」
にっこり。
後ろめたさに付け込むような、反論の言葉を断ち切る鮮やかな笑顔と強引な腕に引きずられ、千紗は下駄を履いた慣れない歩みでエレベータホールへと向かった。
-つづく-
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2006年07月12日 (水)
おはようございます、にゃおです☆
あついーって扇風機を掛けっぱなしにして寝てます。クーラーが苦手なんです。車とか電車に乗るときはクーラーが入ってると嬉しいんですけどねー。
そんなにゃおは実はサウナが大好きなのですv だからかな、汗かくの大好きー。
おことばいただきましたー!ありがとうございますっ!
『ユーキさんと千紗ちゃんの先行きなんかを、心配しながらも、モチロンHシーンも堪能しながら読めました。』
きゃー、ありがとうございますvv 第三部はエッチシーン少なかったんじゃないかなあってちょっと心配なんですけど…。でも女の子同士の絡みを気に入っていただけたみたいで、とっても嬉しいですv 二回といわず、どんどん使ってやってください☆(こらー)
三人称はですねえ、やっぱりえっちシーンを書きたかった、というのが一番だったり☆でもやや千紗ちゃん寄りかな? にゃおもおんなのコなので、やっぱり男の人の気持ちよさとかはちょっとわかんないかも(^_^;)こんなんでいいのかなーって思いながら書いてます☆
浴衣でのらぶらぶエッチも堪能していただけるくらいに書けるといいなあ、感じてもらえるといいなあって思ってます。がんばります! どうぞよろしくお願いしますv
そしていつも「よかったよ♪」と「FC2ブログランキング」へのぽちっとありがとうございますv とっても嬉しいです。ありがとーっ!!(≧ο≦)ありがとーっ!!
あついーって扇風機を掛けっぱなしにして寝てます。クーラーが苦手なんです。車とか電車に乗るときはクーラーが入ってると嬉しいんですけどねー。
そんなにゃおは実はサウナが大好きなのですv だからかな、汗かくの大好きー。
おことばいただきましたー!ありがとうございますっ!
『ユーキさんと千紗ちゃんの先行きなんかを、心配しながらも、モチロンHシーンも堪能しながら読めました。』
きゃー、ありがとうございますvv 第三部はエッチシーン少なかったんじゃないかなあってちょっと心配なんですけど…。でも女の子同士の絡みを気に入っていただけたみたいで、とっても嬉しいですv 二回といわず、どんどん使ってやってください☆(こらー)
三人称はですねえ、やっぱりえっちシーンを書きたかった、というのが一番だったり☆でもやや千紗ちゃん寄りかな? にゃおもおんなのコなので、やっぱり男の人の気持ちよさとかはちょっとわかんないかも(^_^;)こんなんでいいのかなーって思いながら書いてます☆
浴衣でのらぶらぶエッチも堪能していただけるくらいに書けるといいなあ、感じてもらえるといいなあって思ってます。がんばります! どうぞよろしくお願いしますv
そしていつも「よかったよ♪」と「FC2ブログランキング」へのぽちっとありがとうございますv とっても嬉しいです。ありがとーっ!!(≧ο≦)ありがとーっ!!
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2006年07月13日 (木)
「ね。本当にレストランが入ってるでしょ」
「う、うん」
確かに、それは嘘ではなかった。
地下一階及び二階は駐車場、地上一階に軽食メインのカフェバー、二階は高級志向の創作イタリアンの店というその建物は、二つの通りをまたぐように建っていた。大通りから見れば三階以上はマンションでもあるのだろうと思われるのだろうが、細めの裏通りから半分に区切られた駐車場に入ってエレベータに乗れば、三階にあるホテルフロントに辿り着く。勿論それは通常のホテルではなく、男女の密会場所として使われるのが目的の『ラブホテル』だった。
こう言うのは初めて見た。
感心しながら、それでもレストランの食事を味わえるのは少しばかり先の話だろうと千紗は思う。まだ空腹にはなっていないので、そのこと事態は苦痛でもないのだが。
ホテルは嫌いじゃないけど、なんか落ち着かないのよね。部屋のほうがいいな。
そんなことをぼんやりと考えながらドアを開け、やわらかな座席から身を起こして半回転した。足指に下駄を引っ掛けた左足を地面に降ろす。身体を動かすごとに、許可なく足首からふくらはぎまでをあらわにする浴衣の裾の扱いに四苦八苦していると、ふいに伸びてきた腕に軽く抱き上げられた。
「え? ちょ、ちょっと!」
空に浮いた不安定感に、千紗は反射的に相手にしがみついた。誰かに見られたらどうするのかと身をすくませるが、和真は全く気にしていない。反って、二人の関係が既成事実として、なし崩しに認められるかもしれないなどと思ってすらいる。現に、今はその方向で、社内も家庭内の雰囲気も落ち着きつつある。
「千紗ちゃん、動きにくそう」
「だって、慣れてないんだもん」
幼い声の反論にくすくす笑いが耳を甘く噛む。その刺激に、驚いたように震えた千紗に和真は楽しげに笑い、そしてゆっくりと軽い身体を下ろした。
「行こうか」
低くかすれ始めた声に千紗は頬を赤らめ、俯き加減に頷いた。
-つづく-
「う、うん」
確かに、それは嘘ではなかった。
地下一階及び二階は駐車場、地上一階に軽食メインのカフェバー、二階は高級志向の創作イタリアンの店というその建物は、二つの通りをまたぐように建っていた。大通りから見れば三階以上はマンションでもあるのだろうと思われるのだろうが、細めの裏通りから半分に区切られた駐車場に入ってエレベータに乗れば、三階にあるホテルフロントに辿り着く。勿論それは通常のホテルではなく、男女の密会場所として使われるのが目的の『ラブホテル』だった。
こう言うのは初めて見た。
感心しながら、それでもレストランの食事を味わえるのは少しばかり先の話だろうと千紗は思う。まだ空腹にはなっていないので、そのこと事態は苦痛でもないのだが。
ホテルは嫌いじゃないけど、なんか落ち着かないのよね。部屋のほうがいいな。
そんなことをぼんやりと考えながらドアを開け、やわらかな座席から身を起こして半回転した。足指に下駄を引っ掛けた左足を地面に降ろす。身体を動かすごとに、許可なく足首からふくらはぎまでをあらわにする浴衣の裾の扱いに四苦八苦していると、ふいに伸びてきた腕に軽く抱き上げられた。
「え? ちょ、ちょっと!」
空に浮いた不安定感に、千紗は反射的に相手にしがみついた。誰かに見られたらどうするのかと身をすくませるが、和真は全く気にしていない。反って、二人の関係が既成事実として、なし崩しに認められるかもしれないなどと思ってすらいる。現に、今はその方向で、社内も家庭内の雰囲気も落ち着きつつある。
「千紗ちゃん、動きにくそう」
「だって、慣れてないんだもん」
幼い声の反論にくすくす笑いが耳を甘く噛む。その刺激に、驚いたように震えた千紗に和真は楽しげに笑い、そしてゆっくりと軽い身体を下ろした。
「行こうか」
低くかすれ始めた声に千紗は頬を赤らめ、俯き加減に頷いた。
-つづく-
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2006年07月14日 (金)
無人のフロントでパネルに残った空室のボタンを押し、その先にあるエレベータに乗る。土曜の夕方だというのに、選択肢があまり多くなかったということが、千紗には驚きだった。
結構みんな、こんなとこ来てるんだ。
内心でそう呟きながら、和真に手を引かれて廊下を歩く。床の中央に点滅式に浮かび上がる赤い矢印のラインの辿り着いた先が、和真の選んだ『802号室』だった。ドア玄関口を模した入り口で下駄を脱ぎ、素足でペタペタと上がる。
ベッドの横に天井からカーテンが釣り下がっているのを見て、千紗は近寄った。和真の住むマンションほどではないだろうが、このくらいの高さからならば眺めもいいだろう。そう思い、窓を塞いだ重いカーテンを開く。その次の瞬間、その口からは落胆の声が洩れた。
「なーんだ」
「ん、どうしたの」
後から部屋に入ってきた和真の姿を目の前で確認して、そして千紗は振り返った。
「窓だと思ったのに、鏡だった。おっきい鏡」
壁を覆わんばかりのサイズを指差しながら、不服そうに唇を尖らせる千紗に、明るい笑顔が向けられた。
「こう言うところは、あんまり窓は大きくないはずだよ。危ないから」
「危ない?」
「そ。落ちちゃったりしたら大変でしょ」
どうすれば大のおとなが窓から落ちるのかと思いながら、千紗はゆっくりと近付いてくる和真を鏡越しに見つめた。真後ろに立った大きな影が千紗を左手で抱き寄せる。空いている右手が帯と身体の隙間に入り込んでごそごそと探っていた。
「な、なに……んんっ」
首をひねるように仰向かされ、覆い被さってきた唇に封じられる。ぬるぬると入り込んでくる舌が千紗の理性を吸い上げようとする。腹部を軽く圧迫していた幅広の帯が下半身に巻きつくように落ちてきて、背にあったはずの大きなリボンがほどかれてしまったのだと知れる。
うわ、慣れてる。
着せてもらった自分でさえ、どこがどうなっていたのかわかっていない帯結びを簡単に解かれたことに軽いショックを受けながらも、何度も重ねられる深い口づけと背に強く押し付けられる男の昂ぶりに熱くなる。三週間ぶりのセックスがどんなことになるかとの期待が目を潤ませる。鏡越しに背後の恋人を見つめると、同じく鏡越しに千紗を見ているまなざしと視線が絡み合った。
「浴衣着た千紗ちゃんも、すげー可愛い……」
低く囁く声が耳を噛み、ぬらぬらと唾液の跡を付けながら這い回った。
-つづく-
結構みんな、こんなとこ来てるんだ。
内心でそう呟きながら、和真に手を引かれて廊下を歩く。床の中央に点滅式に浮かび上がる赤い矢印のラインの辿り着いた先が、和真の選んだ『802号室』だった。ドア玄関口を模した入り口で下駄を脱ぎ、素足でペタペタと上がる。
ベッドの横に天井からカーテンが釣り下がっているのを見て、千紗は近寄った。和真の住むマンションほどではないだろうが、このくらいの高さからならば眺めもいいだろう。そう思い、窓を塞いだ重いカーテンを開く。その次の瞬間、その口からは落胆の声が洩れた。
「なーんだ」
「ん、どうしたの」
後から部屋に入ってきた和真の姿を目の前で確認して、そして千紗は振り返った。
「窓だと思ったのに、鏡だった。おっきい鏡」
壁を覆わんばかりのサイズを指差しながら、不服そうに唇を尖らせる千紗に、明るい笑顔が向けられた。
「こう言うところは、あんまり窓は大きくないはずだよ。危ないから」
「危ない?」
「そ。落ちちゃったりしたら大変でしょ」
どうすれば大のおとなが窓から落ちるのかと思いながら、千紗はゆっくりと近付いてくる和真を鏡越しに見つめた。真後ろに立った大きな影が千紗を左手で抱き寄せる。空いている右手が帯と身体の隙間に入り込んでごそごそと探っていた。
「な、なに……んんっ」
首をひねるように仰向かされ、覆い被さってきた唇に封じられる。ぬるぬると入り込んでくる舌が千紗の理性を吸い上げようとする。腹部を軽く圧迫していた幅広の帯が下半身に巻きつくように落ちてきて、背にあったはずの大きなリボンがほどかれてしまったのだと知れる。
うわ、慣れてる。
着せてもらった自分でさえ、どこがどうなっていたのかわかっていない帯結びを簡単に解かれたことに軽いショックを受けながらも、何度も重ねられる深い口づけと背に強く押し付けられる男の昂ぶりに熱くなる。三週間ぶりのセックスがどんなことになるかとの期待が目を潤ませる。鏡越しに背後の恋人を見つめると、同じく鏡越しに千紗を見ているまなざしと視線が絡み合った。
「浴衣着た千紗ちゃんも、すげー可愛い……」
低く囁く声が耳を噛み、ぬらぬらと唾液の跡を付けながら這い回った。
-つづく-
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2006年07月15日 (土)
「浴衣、好きなの?」
「んー、浴衣というか、浴衣を着た千紗ちゃんがね。さっき、本当にびっくりした。別人みたいにきれいで可愛くて、なんかドキドキするよ」
「別人ってー。ヘンなのー」
おかしそうに笑う千紗の首すじを、ちゅっと音を立てて吸い、身をかがめて舌を這わせる。くすぐったそうに身をよじる千紗を逃すまいと抱きしめる腕に力を入れ、うなじに鼻先をすりつけるように和真はキスを続けた。
「今日は、優しく可愛がってあげるね」
「優しく?」
不思議そうに顔を上げた千紗に、和真は苦笑混じりに頷いた。
かなり強引に連れてきたという自覚は和真にもある。千紗が和真を『餓えている』と判断しても無理はなかった。
確かに、餓えているのは紛れも無い事実だった。千紗は信じないだろうが、この三週間というもの、和真は一切セックスをしていない。これは別に千紗に貞操を誓っているわけでもなんでもなく、ただ単に仕事が忙しすぎて、行きつけの秘密クラブや乱交パーティへ出る時間がなかったからだった。
それに、餓えを満たすためだけが目的のセックスフレンドならば、多少乱暴に扱ったところで問題など感じないが、千紗が相手となると、男としてそれなりに格好をつけたいとも思う。道端でのプロポーズの一件以来そのことを強く意識してはいるが、見慣れぬ千紗の浴衣姿に一気に増殖したのだろうと、和真は自分の内心を分析していた。気のせいか服のせいか、いつもよりもかよわく儚く見える千紗の佇まいが、ひどく男をそそる。
「そういう気分なんだ。大切にしたい」
甘く囁きながら和真は胸の合わせ目に手を差し込んだ。
結婚することになれば、さすがに千紗への対面上クラブへ出入りすることは控えたほうがいいだろうが、今の状況ならば完全に手を引く必要はないだろうと和真は考えている。千紗の反応からもそこまでは望んでいないように思えた。
本当は、今すぐにもやめたほうがいいんだろうけどな。
内心でろくでもないことを考えながら、和真は手のひらを薄い肌着の上を這わせた。ガーゼ越しに胸全体をつかむようにやわらかく揉み、その衝撃にびくんと千紗の身体が反応する。
「あれ、ノーブラ?」
指先で先端を弄びながら和真が訊く。
「う、うん。そのほうが浴衣のラインがきれいに出るからって、さっき……」
「ふうん」
きゅっと強くつままれ、千紗は跳ねるように震えた。
-つづく-
「んー、浴衣というか、浴衣を着た千紗ちゃんがね。さっき、本当にびっくりした。別人みたいにきれいで可愛くて、なんかドキドキするよ」
「別人ってー。ヘンなのー」
おかしそうに笑う千紗の首すじを、ちゅっと音を立てて吸い、身をかがめて舌を這わせる。くすぐったそうに身をよじる千紗を逃すまいと抱きしめる腕に力を入れ、うなじに鼻先をすりつけるように和真はキスを続けた。
「今日は、優しく可愛がってあげるね」
「優しく?」
不思議そうに顔を上げた千紗に、和真は苦笑混じりに頷いた。
かなり強引に連れてきたという自覚は和真にもある。千紗が和真を『餓えている』と判断しても無理はなかった。
確かに、餓えているのは紛れも無い事実だった。千紗は信じないだろうが、この三週間というもの、和真は一切セックスをしていない。これは別に千紗に貞操を誓っているわけでもなんでもなく、ただ単に仕事が忙しすぎて、行きつけの秘密クラブや乱交パーティへ出る時間がなかったからだった。
それに、餓えを満たすためだけが目的のセックスフレンドならば、多少乱暴に扱ったところで問題など感じないが、千紗が相手となると、男としてそれなりに格好をつけたいとも思う。道端でのプロポーズの一件以来そのことを強く意識してはいるが、見慣れぬ千紗の浴衣姿に一気に増殖したのだろうと、和真は自分の内心を分析していた。気のせいか服のせいか、いつもよりもかよわく儚く見える千紗の佇まいが、ひどく男をそそる。
「そういう気分なんだ。大切にしたい」
甘く囁きながら和真は胸の合わせ目に手を差し込んだ。
結婚することになれば、さすがに千紗への対面上クラブへ出入りすることは控えたほうがいいだろうが、今の状況ならば完全に手を引く必要はないだろうと和真は考えている。千紗の反応からもそこまでは望んでいないように思えた。
本当は、今すぐにもやめたほうがいいんだろうけどな。
内心でろくでもないことを考えながら、和真は手のひらを薄い肌着の上を這わせた。ガーゼ越しに胸全体をつかむようにやわらかく揉み、その衝撃にびくんと千紗の身体が反応する。
「あれ、ノーブラ?」
指先で先端を弄びながら和真が訊く。
「う、うん。そのほうが浴衣のラインがきれいに出るからって、さっき……」
「ふうん」
きゅっと強くつままれ、千紗は跳ねるように震えた。
-つづく-
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2006年07月15日 (土)
おはようございます、にゃおです☆
ええとですねえ、サイトのほうに第三部を最後までUPしました☆まとめ読みしたいって人も、もう一回読み直したいって人も、よかったら足を運んでみてくださいねv
加筆修正とかも実は結構しているので、ブログでじ~っくり読んでくださってたかたは「ここが違うっ」って気付いちゃうかも?(笑)
サイト版 プッシーキャットテイル
第三部直通 1話から 17話から
そして、気付いてる人がいるのかいないのかはわからないんですけど、実はちょっと前から公開している別のページがあるんですよ。といっても新しく何かとかじゃないんですけど(^^;)
こういうのがあったらいいなあってにゃおが思ったので、作ってみました。結構手間がかかって大変だったんですよー!と、訴えてみる(笑)
「あたしの彼はご主人さま」専用もくじ
またよかったら、感想とかも聞かせてくださいねv
そしていつも「よかったよ♪」やブログランキングでの応援ありがとうございます! とってもとっても励みになりますv番外編2もゆっくりペースですけどえっちくなってきたので、楽しんでもらえたらいいなあー、って思ってます。
これからもにゃおのこと、どうぞよろしくお願いしますvv
ええとですねえ、サイトのほうに第三部を最後までUPしました☆まとめ読みしたいって人も、もう一回読み直したいって人も、よかったら足を運んでみてくださいねv
加筆修正とかも実は結構しているので、ブログでじ~っくり読んでくださってたかたは「ここが違うっ」って気付いちゃうかも?(笑)
サイト版 プッシーキャットテイル
第三部直通 1話から 17話から
そして、気付いてる人がいるのかいないのかはわからないんですけど、実はちょっと前から公開している別のページがあるんですよ。といっても新しく何かとかじゃないんですけど(^^;)
こういうのがあったらいいなあってにゃおが思ったので、作ってみました。結構手間がかかって大変だったんですよー!と、訴えてみる(笑)
「あたしの彼はご主人さま」専用もくじ
またよかったら、感想とかも聞かせてくださいねv
そしていつも「よかったよ♪」やブログランキングでの応援ありがとうございます! とってもとっても励みになりますv番外編2もゆっくりペースですけどえっちくなってきたので、楽しんでもらえたらいいなあー、って思ってます。
これからもにゃおのこと、どうぞよろしくお願いしますvv
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2006年07月16日 (日)
「ゆ、ユーキさん……」
「和真」
強い口調で返すと、和真は喘ぐ唇を塞いだ。入り込んだ舌が千紗の口内を縦横無尽に蹂躙するのと同時に、ガーゼのあいだへと指を忍ばせる。普段は慎ましやかな佇まいを見せている薄い朱色の乳首が固く勃ち上がっているのを確認し、それをつまんで、そして軽くひねった。
「ん、んんーーっ」
呼吸を制限されたまま指先で攻められ、思わず千紗は暴れたが、抱きしめる腕の力が弱まるはずなどなかった。そろそろと下がった右手が腰を周囲を這い、布のあいだに隠されていたはずの腰回りを押さえていたやわらかい紐を探し出す。紐の端を軽く引き出すと、それをしゅるりと解く。その途端に、浴衣は重力に従って床に落ちた。
「あっ」
手際のよさに驚く千紗の胸元が素早く開かれて、隠れていた肌が現われる。その様子が鏡に映っている。あまり大きくはない胸のふくらみが白いガーゼの下着のあいだから見える様は、今までに感じたことのない羞恥を千紗に与えた。
「やだ、なんでそんなに慣れてるのよっ」
「なんでって言われても……」
悲鳴のような問いかけを笑顔でいなしながら、和真の右手が浴衣の下へ消えた。千紗は身をよじって逃げようとするが、そんな精一杯の抵抗も和真にしてみれば可愛いものでしかない。嘲笑うかのように右手は浴衣の下のさらに薄い布のあいだへと潜り込む。
「だめ、和真……さん」
「なにが、ダメ?」
低く笑う和真の手が千紗の淡い翳りへ触れた。いとおしむように弄ぶように、何度も指先で草むらを撫でる。
「なにがって……、あ、あっ」
ぬるりと入り込んだ指に千紗は声を上げた。
-つづく-
「和真」
強い口調で返すと、和真は喘ぐ唇を塞いだ。入り込んだ舌が千紗の口内を縦横無尽に蹂躙するのと同時に、ガーゼのあいだへと指を忍ばせる。普段は慎ましやかな佇まいを見せている薄い朱色の乳首が固く勃ち上がっているのを確認し、それをつまんで、そして軽くひねった。
「ん、んんーーっ」
呼吸を制限されたまま指先で攻められ、思わず千紗は暴れたが、抱きしめる腕の力が弱まるはずなどなかった。そろそろと下がった右手が腰を周囲を這い、布のあいだに隠されていたはずの腰回りを押さえていたやわらかい紐を探し出す。紐の端を軽く引き出すと、それをしゅるりと解く。その途端に、浴衣は重力に従って床に落ちた。
「あっ」
手際のよさに驚く千紗の胸元が素早く開かれて、隠れていた肌が現われる。その様子が鏡に映っている。あまり大きくはない胸のふくらみが白いガーゼの下着のあいだから見える様は、今までに感じたことのない羞恥を千紗に与えた。
「やだ、なんでそんなに慣れてるのよっ」
「なんでって言われても……」
悲鳴のような問いかけを笑顔でいなしながら、和真の右手が浴衣の下へ消えた。千紗は身をよじって逃げようとするが、そんな精一杯の抵抗も和真にしてみれば可愛いものでしかない。嘲笑うかのように右手は浴衣の下のさらに薄い布のあいだへと潜り込む。
「だめ、和真……さん」
「なにが、ダメ?」
低く笑う和真の手が千紗の淡い翳りへ触れた。いとおしむように弄ぶように、何度も指先で草むらを撫でる。
「なにがって……、あ、あっ」
ぬるりと入り込んだ指に千紗は声を上げた。
-つづく-
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2006年07月17日 (月)
「こんなに濡らして、なにがダメ?」
優しいままの声が耳元に卑猥に囁く。否定するように千紗が首を振ると、指が奥まで差し込まれた。湧き上がっていた蜜がとろりと押し出されてくる。
「あくっ! あ、やああっ!」
「すごいね、溢れてきてるよ」
焦らすようにゆっくり指を出し入れしながら、ときおり速度を早め、千紗の息が早まると緩やかな動きに戻る。ちゅくちゅくと水音を立てながら、和真はそれを何度も繰り返した。とろ火で炙られ続けるような愛撫に、千紗の中から理性と羞恥心が蒸発して行く。
「あん、あ……、あっ! う、ふっ……、ううっ。……あ、あうっ! ん、くっ!」
悲鳴と泣き声が混じる喘ぎを心地よく聞きながら、和真は空いた親指で周囲を探った。今までに与えられた快感に敏感に反応し、存在を主張し始めていた小さな肉芽を軽く押さえ、くにくにとこねる。その瞬間、腕の中の小さな身体がびくんと震えた。
「やっ! いや、やだ、ああっ」
「千紗ちゃん。顔上げて、鏡見て」
言いながら和真は浴衣ごと下着を肩からおろした。はあはあと息荒く喘ぎながら、うっすらと目を開けた千紗の前に、浴衣の前をはだけさせ男の手に弄ばれて快感に肌を朱に染める、鏡越しの自分が映る。
やだ。あたし、えっちな顔。
ぼんやりと千紗は思った。
紅潮した頬、半ば開いた唇、額に浮いた汗、そして快楽に融けた目。その視覚面からの刺激に、千紗の被虐心と官能が一気に高まる。
すごくえっちで、すごく気持ちよさそう。
あたし、気持ちいいんだ。こんなことされるのが気持ちいいんだ。もっとして欲しいんだ。もっといっぱいして欲しいんだ。もっと……すごいこと……。
「もっとして欲しい?」
千紗の内心を聞き取ったかのような卑猥な問いかけに、千紗は虚ろに頷いた。
「はい。もっとして欲しい……です」
「いいコだ」
返ってきた従順な言葉に、和真は千紗を強く抱きしめ、その頬に口付けた。
-つづく-
優しいままの声が耳元に卑猥に囁く。否定するように千紗が首を振ると、指が奥まで差し込まれた。湧き上がっていた蜜がとろりと押し出されてくる。
「あくっ! あ、やああっ!」
「すごいね、溢れてきてるよ」
焦らすようにゆっくり指を出し入れしながら、ときおり速度を早め、千紗の息が早まると緩やかな動きに戻る。ちゅくちゅくと水音を立てながら、和真はそれを何度も繰り返した。とろ火で炙られ続けるような愛撫に、千紗の中から理性と羞恥心が蒸発して行く。
「あん、あ……、あっ! う、ふっ……、ううっ。……あ、あうっ! ん、くっ!」
悲鳴と泣き声が混じる喘ぎを心地よく聞きながら、和真は空いた親指で周囲を探った。今までに与えられた快感に敏感に反応し、存在を主張し始めていた小さな肉芽を軽く押さえ、くにくにとこねる。その瞬間、腕の中の小さな身体がびくんと震えた。
「やっ! いや、やだ、ああっ」
「千紗ちゃん。顔上げて、鏡見て」
言いながら和真は浴衣ごと下着を肩からおろした。はあはあと息荒く喘ぎながら、うっすらと目を開けた千紗の前に、浴衣の前をはだけさせ男の手に弄ばれて快感に肌を朱に染める、鏡越しの自分が映る。
やだ。あたし、えっちな顔。
ぼんやりと千紗は思った。
紅潮した頬、半ば開いた唇、額に浮いた汗、そして快楽に融けた目。その視覚面からの刺激に、千紗の被虐心と官能が一気に高まる。
すごくえっちで、すごく気持ちよさそう。
あたし、気持ちいいんだ。こんなことされるのが気持ちいいんだ。もっとして欲しいんだ。もっといっぱいして欲しいんだ。もっと……すごいこと……。
「もっとして欲しい?」
千紗の内心を聞き取ったかのような卑猥な問いかけに、千紗は虚ろに頷いた。
「はい。もっとして欲しい……です」
「いいコだ」
返ってきた従順な言葉に、和真は千紗を強く抱きしめ、その頬に口付けた。
-つづく-
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2006年07月18日 (火)
和真に全てを脱がされたあと、なぜか浴衣一枚だけを羽織った姿で、千紗はベッドの上の鏡の真正面に座らされた。後ろから抱きかかえる強い腕が大きく脚を開かせる。千紗は反射的に抵抗しようとしたが、男の力に抗するにはあまりにもささやかだった。
「ちゃんと見てるんだよ」
後ろから伸びてきた腕が、脚の付け根に当てられる。
指で開かれた翳りのあいだから、赤貝にも喩えられる女のもっとも秘めやかな部分が顔を覗かせる。そこは既に赤く腫れ上がり、愛液に濡れ光っていた。その生々しい眺めに千紗は唇を噛み、和真は生つばを飲んだ。
「ほら、こんなになってる」
かすれた声で低くなぶりながら、和真は中指をほころんだ肉の花弁へと近づけた。形状を確かめるように丁寧になぞると、みるみるうちに和真の指は水あめ状の粘液に覆われてぬらぬらと光り始める。上から下までをゆっくりなぞっていた指が、ふいにぬるりと潜り込んだ。
「あっ、く、うぅっ!」
びくっと震える腰を引き寄せながら和真は第二関節までを進ませ、そしてゆっくりと戻した。引き出された指に絡む透明な粘液が、糸を引きながらとろりとシーツに落ちる。
「とろとろだね」
くっくっく、と低く笑うと、和真はふとももを押さえていた左手を放した。そのまま千紗の手首を取り、自分で広げさせる。
「もっといいことして欲しいんなら、ちゃんと自分で持ってるんだよ」
「いや。恥ずかしいです……」
口では不承を訴えても、身に染み付いた奴隷意識が命じられた通りを律儀に守る。そのことを恨めしく思いながらも、千紗は鏡越しに見える、抱きかかえた脚の付け根とそこで行われている淫靡な光景に目を凝らした。
-つづく-
「ちゃんと見てるんだよ」
後ろから伸びてきた腕が、脚の付け根に当てられる。
指で開かれた翳りのあいだから、赤貝にも喩えられる女のもっとも秘めやかな部分が顔を覗かせる。そこは既に赤く腫れ上がり、愛液に濡れ光っていた。その生々しい眺めに千紗は唇を噛み、和真は生つばを飲んだ。
「ほら、こんなになってる」
かすれた声で低くなぶりながら、和真は中指をほころんだ肉の花弁へと近づけた。形状を確かめるように丁寧になぞると、みるみるうちに和真の指は水あめ状の粘液に覆われてぬらぬらと光り始める。上から下までをゆっくりなぞっていた指が、ふいにぬるりと潜り込んだ。
「あっ、く、うぅっ!」
びくっと震える腰を引き寄せながら和真は第二関節までを進ませ、そしてゆっくりと戻した。引き出された指に絡む透明な粘液が、糸を引きながらとろりとシーツに落ちる。
「とろとろだね」
くっくっく、と低く笑うと、和真はふとももを押さえていた左手を放した。そのまま千紗の手首を取り、自分で広げさせる。
「もっといいことして欲しいんなら、ちゃんと自分で持ってるんだよ」
「いや。恥ずかしいです……」
口では不承を訴えても、身に染み付いた奴隷意識が命じられた通りを律儀に守る。そのことを恨めしく思いながらも、千紗は鏡越しに見える、抱きかかえた脚の付け根とそこで行われている淫靡な光景に目を凝らした。
-つづく-
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