--年--月--日 (--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
2006年07月01日 (土)
別に、今すぐ返事をとか、そういうんじゃなくて。
千紗ちゃんが高校を卒業してからの話だしね。それまでに俺は誰にも文句を言わせないくらい仕事を頑張って、周囲を納得させてみせる。それから、千紗ちゃんと結婚させてくださいって、お母さんにお願いに行くよ。
千紗ちゃんと一緒にいたいってのは俺のエゴだけど、でも、もしも千紗ちゃんが嫌じゃなかったら。俺でもいいって思ってくれたら、そしたら。
――結婚、してください。
初めて会ったとき。
初めてえっちしたとき。
あたしが好きなのはユーキさんなんだって自覚したとき。
初めて奴隷として組み敷かれたとき。
ユーキさんに婚約者がいるって知って泣き暮れたとき。
ユーキさんのためにと、別れを告げたとき。
後先も何も考えずに、ユーキさんのマンションに駆け込んだとき。
泣きながら大好きだって伝えたとき。
司さんとの浮気を疑われたとき。
婚約者さん相手にひどいことを言ってしまったとき。
そして今、あたしの前にひざまずくユーキさんがいる。
「ユーキ、さん……」
全ての記憶が光景が、頭の中でゆっくりと、そして高速で回る。視線の高さを合わせるように道路にひざをついて、震える指でユーキさんの頭を抱き寄せた。
「あたし、ユーキさんが好きだよ」
普段はおとななのに変なところで子どもっぽいわがままを言うところも、普段は優しいのにえっちのときは平気でひどいこと言うところも。
「うん、俺も。俺も、千紗ちゃんが好き。愛してる」
低い声と深い口づけ。息もできないくらい強く抱きしめられて、苦しくて、でも嬉しくて、どうしようもなく涙が溢れてくる。
「愛してる。一生、大切にする。約束するから」
短くて固い髪も濃い眉も、一重の優しい瞳も、頭を撫でてくれる大きな手も、少しざらざらした肌も、太い首とちょっとゴツめのあごも、泣きそうな笑顔も。広い胸に頬を寄せると、汗とオレンジのにおいがするところも。
「だいすき」
小さく呟いて、そしてあたしは目を閉じた。
――これからもずっと、彼だけがあたしのご主人さま。
-おわり-
千紗ちゃんが高校を卒業してからの話だしね。それまでに俺は誰にも文句を言わせないくらい仕事を頑張って、周囲を納得させてみせる。それから、千紗ちゃんと結婚させてくださいって、お母さんにお願いに行くよ。
千紗ちゃんと一緒にいたいってのは俺のエゴだけど、でも、もしも千紗ちゃんが嫌じゃなかったら。俺でもいいって思ってくれたら、そしたら。
――結婚、してください。
初めて会ったとき。
初めてえっちしたとき。
あたしが好きなのはユーキさんなんだって自覚したとき。
初めて奴隷として組み敷かれたとき。
ユーキさんに婚約者がいるって知って泣き暮れたとき。
ユーキさんのためにと、別れを告げたとき。
後先も何も考えずに、ユーキさんのマンションに駆け込んだとき。
泣きながら大好きだって伝えたとき。
司さんとの浮気を疑われたとき。
婚約者さん相手にひどいことを言ってしまったとき。
そして今、あたしの前にひざまずくユーキさんがいる。
「ユーキ、さん……」
全ての記憶が光景が、頭の中でゆっくりと、そして高速で回る。視線の高さを合わせるように道路にひざをついて、震える指でユーキさんの頭を抱き寄せた。
「あたし、ユーキさんが好きだよ」
普段はおとななのに変なところで子どもっぽいわがままを言うところも、普段は優しいのにえっちのときは平気でひどいこと言うところも。
「うん、俺も。俺も、千紗ちゃんが好き。愛してる」
低い声と深い口づけ。息もできないくらい強く抱きしめられて、苦しくて、でも嬉しくて、どうしようもなく涙が溢れてくる。
「愛してる。一生、大切にする。約束するから」
短くて固い髪も濃い眉も、一重の優しい瞳も、頭を撫でてくれる大きな手も、少しざらざらした肌も、太い首とちょっとゴツめのあごも、泣きそうな笑顔も。広い胸に頬を寄せると、汗とオレンジのにおいがするところも。
「だいすき」
小さく呟いて、そしてあたしは目を閉じた。
――これからもずっと、彼だけがあたしのご主人さま。
-おわり-
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++