2ntブログ
R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
スポンサーサイト
--年--月--日 (--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
花を召しませ 番外編~White HESH -28
2008年10月08日 (水)
「別に、言いたいことなんて――」
「シズくん?」
 わざとらしいくらい自然な仕草で欧米人のように両手を広げるポーズを取ろうとした彼の目を真正面から覗き込んだ。言葉を遮られた彼が気を悪くしたようにむっと唇を尖らせたけれど、今回ばかりはいくらわたしでも譲る気にはなれない。そんなわたしの決意が伝わったのか、彼は諦めたように小さく溜息をついて、そして少しだけ俯いた。
「えーとね、えっとー」
 どこか子どものような口調でそう言ってから、なぜか彼は言いよどんだ。何度か口を開いて、けれど声にならないまま困ったように息を吐く。
 ちくちくと厭味で突付いてわたしが怒るように仕向けたのは彼のはずなのに、なぜかその視線は戸惑っていた。わたしを真正面から見返すことさえできず、視界の端を行ったり来たりしている。珍しすぎるほど珍しいそんな態度に、わたしのほうが彼をいじめているような気さえしてきた、そのとき。
「あのさ。あの、昨日ね」
 思い切ったように顔を上げて彼がわたしを見た。
「その……。浅谷で、美雪さんを見かけたって人がいて」
「うん」
 それが優しい声に聞こえるようにと意識して頷いた。わたしのそんな返事に安心したのか、彼が小さく頷き返す。そのことに安堵したわたしの耳に届いたのは、とんでもない言葉だった。
「その人が、その……美雪さんが、男と、デートしてたって」
 言い難そうに何度も息継ぎをしながら、それでも彼はわたしを見つめていた。真っ直ぐに向けられた瞳の絶望的な暗さと、わたしの変を何ひとつ見落さないと言いたげな鋭さに圧倒された。だから、問い返すようにそれ自体に全く意味のない音を口から出すのにさえ、ほんの少しではあったけれど時間がかかった。
「え?」
 首を傾げてパチパチとまばたきをする。
 男と、デート。
 それはつまり、彼以外の男性とデートしていた、と。
 ――誰が?

 -つづく-
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
花を召しませ 番外編~White HESH -29
2008年10月12日 (日)
「だから! 美雪さんが、男と手を繋いで歩いてたって!」
 男と?
「スクランブル交差点を、知らない男と手を繋いで寄り添って歩いてたって……!」
 手を繋いで?
「そうだよ! 誰だよ、その男っ!」
 男と、手を繋いで……?
「だから、そうだって言ってるじゃん! ちょっと、俺の話聞いてんのっ?」
「聞いてるけど」
 聞いてはいるけれど、話そのものよりも普段とはあまりに違う彼に驚いてしまう。いつもどこか落ち着いた年齢相当以上の雰囲気をかもし出していたはずの今の彼は、まるで母親がいなくて寂しかったと訴え甘える子どもだ。かんしゃくを起こしたような言葉遣いに、歳が離れていたせいか、なかなか夕食の団欒の話題に入れず困っていた子どもの頃の弟を思い浮かべてしまう。ぼくの話も聞いてよ。そう叫んでいた弟は、あのときは五つか六つだった。
 ――なーんて思い出してる場合じゃなかった。
 そっと目を上げると、薄闇を透かすようにギラギラと光るまなざしがわたしに注がれていた。初めて見るその表情は、怖くてかっこよくて、そして不思議に愛しい。
「あのね、シズくん。それ誤解だから」
「誤解?」
「そう」
 オウム返しのその言葉に一つ頷いて見せる。
「確かに浅谷には行ったし、その、男の人と手を繋いでたってのもホントだけど」
「ホントなの? 誰だよ、その男っ?」
 語尾をひったくると、噛み付かんばかりの勢いで身を乗り出してくる。いつも落ち着き払っている彼がと思うとおかしさがこみ上げてくるけれど、今ここで笑ってしまったら収拾がつかなくなりそうだ。
「名前は知らないの。スクランブル交差点の真ん中で困っていたみたいだったから、わたしから声をかけたの。だってその人、白い杖を持ってたから」
「え……?」

 わたしの言葉を理解した彼の表情に酸欠を起こすほど大笑いしてしまったけれど、それまでされたことを思えば、多分そんなにひどくはないと思う。

 -つづく-
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
お言葉頂きました☆
2008年10月12日 (日)
おはようございます、にゃおです☆
と言うことでお誕生日ラブホデートしてきましたーっ
bed
泊まったお部屋の写真です 赤い照明がちょっとセクシー?
ここのホテルはご飯が美味しくて、なのでダーリンのお気に入りなのです。
勿論とっても楽しかったです。また行けたらいいなー。


そしてお言葉ありがとうございます!
いつもとっても嬉しいです!
>揺さんへ
シズくんへのらぶらぶコールありがとうございます☆
仕事柄もあって普段おとなっぽく振舞うことを要求されているシズくんの子どもの部分が出てしまうのも、それだけ美雪さんを信頼というか信用しているというか、そういうのもあるんだろうなって思うのですよ。勿論、実はマザコンというのもあるのですが(笑)
でも、好きな人のいつもとちょっと違う面というのもとても可愛いので、美雪さんは迷惑受けながらも喜んでいる部分もあるんじゃないかなー。
男の人の子どもなとこって可愛いですものね☆
いつも本当にありがとうございます!

>遥彼方さんへ
そうなのです。シズくん美雪さんを疑っていたのです。
どんなに好きでも不安が消えないって、確かにそうですよねー。特にシズくんたちは時間の関係もあってなかなか気軽に逢えないって状況だから、不安なんでしょうね。それは多分美雪さんも一緒だと思うのですが。にゃおもダーリンに何回も「好き?」って聞いちゃいますもん。

>シズくん、只の嫉妬だったの?! もう、人騒がせな!!!
あははは!
どうやらそうみたい。単なる嫉妬みたいです。シズくんの美雪さん好き好き!が暴走したみたいですね♪


いつもありがとうございます!
ホワイトディの設定で書き始めて今はもう10月というこのテイタラク。
「花を召しませWH」もあともう少しです。最後までお付き合いくだされば嬉しいです☆
にゃおもがんばりますっ☆
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
花を召しませ 番外編~White HESH -30
2008年10月18日 (土)
「ごめんね、美雪さん。ホントは信じてたんだよ。美雪さんは絶対に浮気なんかしないって。そんな人じゃないって」
「はいはい」
 背中越しに流れてくる何度目かの彼の詫びを軽く受け流す。薄く漂ってきた眠気と、そしてそれ以上の気持ちよさに、ほわりと思考の中心がぼやけてくる。そんなわたしの状態を知ってか知らずか、彼は少し甘えるように回りくどく言い訳を並べる。
「でも、バレンタインも逢えなかったし、正直結構寂しくてさ。美雪さんはその日はどうしてたんだろうって、仕事中もずーっと考えてて。そしたら変なところからの目撃情報でしょ。あの近くってヤバスポットいっぱいあるよねとか言われて、それでも美雪さんはそういう人じゃないって思ってたんだけど、今日久しぶりに逢ったらなんか超可愛くなっちゃってるしさ。女の人って恋したらきれいになるって言うじゃん? で、もしかして俺と逢わないあいだに他の男と……とか、一瞬思っちゃって。そういうことってあるでしょ? 気の迷いってヤツなの。ホントは信じてたんだ」
「ん、そうね」
 耳元でしゃかしゃかと泡が立つ音を聞きながら生返事を繰り返した。強すぎず弱すぎず、絶妙の力加減で頭皮のツボを圧される心地よさに、考える力が蕩けて消えてしまう。懸命な彼の言葉も、申し訳ないけれどその半分も聞いていない。
「だからその……今日はちょっと調子に乗りすぎました。ごめんなさい」
「うん、そうね。今日はさすがにひどかったよね」
「はい。ごめんなさい」
 そおっと目を流して、シャワーの横の壁に張り付いた鏡に映る彼の姿を見た。ひざまづき大きな肩を丸めてわたしの髪を洗う姿に、男性を奉仕させているという少し歪んだ優越感に満たされる。勿論、彼には反省してもらわなくてはいけないけれど、終わったことをいつまでも言い続けても仕方はない。要は今後の教訓にしてくれればいいのだ。わたしが彼以外の男性を好きになることはないのだと、そう心の底から信じてくれればいい。
「ね、美雪さん。もう怒ってない?」
 おそるおそるの声に、知らず笑みがこぼれる。上目遣いでわたしの背中を見つめているであろう彼の様子が鮮やかに脳裏に浮かぶ。男性に向かって言っても褒め言葉にはならないのだろうけれど、それでも可愛いとしか他に表現のしようがない。

 -つづく-
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
お言葉頂きました!
2008年10月18日 (土)
おはようございます、にゃおですっ☆
本当にあれよあれよと言っている間に急激に涼しくなってきて、毛布一枚だとちょっと寒いかもってくらいになってきました。ダーリンなんて一番薄いのですけれど羽毛布団かぶって寝てるんですよ!
もうすぐ紅葉も始まるのかな。見に行きたいなーっ


そしていつもありがとうございます!お言葉いただきましたーっ

>遥彼方さんへ
そうなのです。ちょっとえっちな雰囲気のお部屋なのです。
このホテルはどちらかというと落ち着いた部屋が多いのですが、今回は赤い光のせいか、ちょっと妖しいカンジに☆
そしてシズくんの可愛らしさへのお言葉もありがとうございますーっ♪
美雪さんとシズくんって、どこまでもラブラブで、ちょっとイヤになってきちゃいそうですよね(^^;
でもにゃおも、こんなのしてみたいですーっ

そしてマスカレイド!
そうですね、もうすぐ「花を召しませWH」が終わるので、そしたら本格的に再開ってことになります。藤元先生ラブにもお応えできるといいなー


>リンさんへ
きゃーお久しぶりです!お言葉ありがとうございます!
なかなか思う通りに更新できずにいますが、でもがんばりますー
ユーキさんのお話は、うん、そうですね。にゃおも二人はどうしてるかなーって思うことがときどきあります。続きも書きたいなと考えてるんですが、タイミングとか時間とか、他の作品との兼ね合いとか、いろいろあって。
みなさんが望んでくださるのなら書きたいなー。



>こんばんは、いつも読んでます。ご主人さまシリーズもリアルタイムでした。
そんな長いこと通っていただけてにゃおもとっても嬉しいです!ぷっしーきゃっとも12月がくれば三年目なのです。これからもどうぞよろしくお願いします!

そしてシズくん早とちり。そうなのです。おバカちゃんですよねー。これはかなり情けないのですけれど、そこを可愛いって言っていただけるのがシズくんのすごいところなのかもしれません。
まあ今までも美雪さんに振られたと思い込んで大怪我したり、実はマザコンだったのがバレたりと情けなさ全開のシズくんですから、みなさんにとってはこれくらいなんてことないのかもですね☆
これからもエッチじゃないシーンも楽しんでいただけるように書けたらいいなって思っています♪


>揺さんへ
あはは。伏線ってほどたいしたものでもないんですが、そうですね。喜んでいただけたのなら嬉しいです☆
最初から読み直していただけたら、シズくんの意味不明の言葉や抱えている不安がよくわかっておもしろいかもしれませんね。ちょっと可哀想かなとも思うのですけれど、シズくん必死すぎです。
どこまでもラブラブな美雪さんとシズくんのあいだに波風が立ったらどうなるのかなって番外編を書くときはいつも思うのですけれど、結局いやんなるくらいラブラブで……ちょっと悔しいくらいです(笑)


いつも「よかったよ♪」やお言葉、コメント、本当にありがとうございます!とっても嬉しいです!
にゃおがこんな状況でもプッシーキャットを続けていけるのは、みなさんからあたたかいお言葉いただけるからだろうなって思うのです。じゃないときっともうやめちゃってるだろうなって。
これからもどうぞよろしくお願いしますっ
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
花を召しませ 番外編~White HESH -31
2008年10月21日 (火)
「そうね、もう怒ってないわ」
 母親の言っていた『いいことをしたら神さまが見ているのだから』の言葉に照らし合わせると、今回のできごとは少し理不尽だと思わなくもないけれど、隠されていた彼の一面を見ることができたと考えれば、これも一種の『いいこと』かもしれない。彼がわたしの浮気を疑って取り乱すということは、つまりわたしを愛してくれている証拠と考えてもいいのだろう。そう思えば勝手に頬が緩むほどに歌い出したいほどに嬉しい。これ以上に幸せなことなんてないと思う。
 それに、問題を多分に含んでいたとは言え、今夜の狂気的な行為が今まで知らなかったことを教えてくれたのも事実だった。好きな男性に人格を無視するように乱暴に扱われることが、あれほどまでに倒錯的な快感を伴っているとは知らなかった。だからと言ってもう一度経験したいとは思わないけれど、それでも。
 なんか、すごかった――。
 湯気のようにほわりと広がりかけた思考の片隅で、今までの価値観の全てが裏返りそうな先ほどまでの行為の快感を思い出してしまう。それだけで自分の奥がひくりと蠢く。慌てて口をへの字に結んで、流されそうになった気持ちを引き締めた。
「でも、許すのは、今回だけよ」
 自分が反応したという事実を脳裏から身体の外へと追い出すような気分で、わざと強い口調で言ってはみても、きゅっと耳の脇を押さえられると気持ちよさに理性が飛びそうになる。マッサージの快感は性的な記憶にどこかで繋がっているのか、ダメだと思えば思うほど痛いような痒いようなむずむずした感覚が身体の奥から沸き起こってくる。もっと直接的な箇所を刺激して欲しいとさえ思ってしまう。
「はい、わかってます。俺が悪かったんです」
 けれど、釘を刺した厳しい言葉には神妙な声が返ってきた。どうやら本当に反省をしているらしい。ならばこれ以上彼を責めるのは逆に気が引ける。わたしは彼が思ってくれているような清楚な人間では決してない。それどころか、彼に与えられる快楽を内心では常に求めているような、そんな浅ましい女なのだから。
「ん。じゃあ、この話は終わり。もういいよ」
「はい!」
 わたしの許しを得た彼の声がわかりやすく弾む。そのことにわずかな罪悪感を覚えながら鏡越しの彼の笑顔を横目で見た。

 -つづく-
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
マスカレイド2-27
2008年10月24日 (金)
「よしよし。よく言えたな」
 先生が目を細めて優しく笑う。それだけで心臓がのどの真ん中くらいまでどくりと跳ね上がった。すぐにゆっくりと元の位置に落ちてはくるけれど、どくどくとこめかみまでが疼く。落ち着こうと何度もつばを飲み込んでも、先生の目を一瞬でも見てしまうとダメ。心臓が怖いほど全身にまで鳴り響いて、あたしってこのまま死んじゃうんじゃないかと思うくらい。
「じゃあ、さわってやろうな」
 こどもを褒めるように頭を抱き寄せて軽く頬にキスをしてから、先生の手はあたしの望みの場所へと吸い込まれて行った。ショーツ越しの繊細な指が、ゆっくりと縦のラインをなぞる。物足りないそんな刺激にもひくんと震えてしまう。
「あ……んっ」
 思わず身をくねらせると、あたしを見て先生はふふっと小さく笑った。唇の隙間から漏れた吐息のような笑みにぞくっとする。恥ずかしいくらいにとぷりとあふれてくる。ショーツの内側はもうぐちゅぐちゅだから、先生の指に少し力が入っただけでぬるりと隙間へ滑り込んでくる。
「あ、せん、せ……」
「気持ちいいか?」
 ゆっくりと素早くを繰り返しながら先生の手があたしのそこを弄ぶ。どろどろになったショーツ越しにひだひだをなぞられると、ひくりと奥のほうがざわめく。もっと直接的な刺激が欲しいと、あたしの中の本能がねだる。
「はい、気持ちいい、です。でも……」
「でも、どうした?」
 薄い笑みを唇に浮かべたまま、先生はあたしに問い掛ける。どうして欲しいのかと訊いてくる。とっくにわかってるくせにと恨めしくも思うけど、でもちゃんと言えば先生はそのとおりにしてくれる。気持ちよくしてくれる。それがわかってるからあたしは恥ずかしい言葉を口にする。
「お願いです、先生。指、挿れて……んんんっ」
 あたしの言葉の途中で、キレイな指先がすっと布きれを避けてそのあいだへとずぶりと入り込んできた。

 -つづく-
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++