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2006年07月01日 (土)
頬に額に唇に、キスの雨が降ってくる。
軽く押し当てるような口付けは、回数を重ねるごとに少しずつ深くなってきて。真っ暗で殆ど人通りがないとは言え全然ないわけじゃないのに、そんな道の真ん中で、まるでベッドにいるときみたいな濃厚なキスで。身動きできないくらいにきつく抱きしめられて、ユーキさんのがお腹の辺りに当たるのがわかる。わかるってことは、つまり、その……おっきくなってるってことで。
「愛してる」
囁く声と同時に首すじを軽く吸われて身体が震えた。流されそうになるのを必死で止めて、彼の身体を押し返す。
「だめだよ、こんなところじゃ」
「う、うん。さすがにね」
そう言うとユーキさんはゆっくりと顔を上げた。
目が合って、周囲を見回して、そしてなんとなく二人して笑う。なんだかすごく恥ずかしい。
「じゃあ、とりあえず。ここでもできることだけ」
「え?」
そっとあたしの身体を放すと彼は一歩下がって、そして片ひざをついた。
「え、ちょ、ちょっとちょっとちょっと」
一人で慌てるあたしをひざをついたまま見上げて、彼はおかしそうに笑った。
「本当は、日にちも場所も選びたかったんだけど。でも早くしないと、千紗ちゃんを誰かに持って行かれそうで、不安で」
ゆっくりと伸びてきた腕があたしの右手を取って、そして。
「高見千紗さん」
芝居がかった仕草とはうらはらに、ひどく真面目な視線に射抜かれて動けなくなる。彼があたしの手の甲にキスをして、そして。
「俺と、結婚してください」
-つづく-
軽く押し当てるような口付けは、回数を重ねるごとに少しずつ深くなってきて。真っ暗で殆ど人通りがないとは言え全然ないわけじゃないのに、そんな道の真ん中で、まるでベッドにいるときみたいな濃厚なキスで。身動きできないくらいにきつく抱きしめられて、ユーキさんのがお腹の辺りに当たるのがわかる。わかるってことは、つまり、その……おっきくなってるってことで。
「愛してる」
囁く声と同時に首すじを軽く吸われて身体が震えた。流されそうになるのを必死で止めて、彼の身体を押し返す。
「だめだよ、こんなところじゃ」
「う、うん。さすがにね」
そう言うとユーキさんはゆっくりと顔を上げた。
目が合って、周囲を見回して、そしてなんとなく二人して笑う。なんだかすごく恥ずかしい。
「じゃあ、とりあえず。ここでもできることだけ」
「え?」
そっとあたしの身体を放すと彼は一歩下がって、そして片ひざをついた。
「え、ちょ、ちょっとちょっとちょっと」
一人で慌てるあたしをひざをついたまま見上げて、彼はおかしそうに笑った。
「本当は、日にちも場所も選びたかったんだけど。でも早くしないと、千紗ちゃんを誰かに持って行かれそうで、不安で」
ゆっくりと伸びてきた腕があたしの右手を取って、そして。
「高見千紗さん」
芝居がかった仕草とはうらはらに、ひどく真面目な視線に射抜かれて動けなくなる。彼があたしの手の甲にキスをして、そして。
「俺と、結婚してください」
-つづく-
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