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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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あたしの彼はご主人さま 番外編2-4
2006年07月13日 (木)
「ね。本当にレストランが入ってるでしょ」
「う、うん」
 確かに、それは嘘ではなかった。
 地下一階及び二階は駐車場、地上一階に軽食メインのカフェバー、二階は高級志向の創作イタリアンの店というその建物は、二つの通りをまたぐように建っていた。大通りから見れば三階以上はマンションでもあるのだろうと思われるのだろうが、細めの裏通りから半分に区切られた駐車場に入ってエレベータに乗れば、三階にあるホテルフロントに辿り着く。勿論それは通常のホテルではなく、男女の密会場所として使われるのが目的の『ラブホテル』だった。
 こう言うのは初めて見た。
 感心しながら、それでもレストランの食事を味わえるのは少しばかり先の話だろうと千紗は思う。まだ空腹にはなっていないので、そのこと事態は苦痛でもないのだが。
 ホテルは嫌いじゃないけど、なんか落ち着かないのよね。部屋のほうがいいな。
 そんなことをぼんやりと考えながらドアを開け、やわらかな座席から身を起こして半回転した。足指に下駄を引っ掛けた左足を地面に降ろす。身体を動かすごとに、許可なく足首からふくらはぎまでをあらわにする浴衣の裾の扱いに四苦八苦していると、ふいに伸びてきた腕に軽く抱き上げられた。
「え? ちょ、ちょっと!」
 空に浮いた不安定感に、千紗は反射的に相手にしがみついた。誰かに見られたらどうするのかと身をすくませるが、和真は全く気にしていない。反って、二人の関係が既成事実として、なし崩しに認められるかもしれないなどと思ってすらいる。現に、今はその方向で、社内も家庭内の雰囲気も落ち着きつつある。
「千紗ちゃん、動きにくそう」
「だって、慣れてないんだもん」
 幼い声の反論にくすくす笑いが耳を甘く噛む。その刺激に、驚いたように震えた千紗に和真は楽しげに笑い、そしてゆっくりと軽い身体を下ろした。
「行こうか」
 低くかすれ始めた声に千紗は頬を赤らめ、俯き加減に頷いた。

  -つづく-
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