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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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あたしの彼はご主人さま-21
2005年12月27日 (火)
「散らかってるけど、適当に座ってて」
 そう言い残すと彼はドアを開けて隣の部屋へ消えた。
 あたしが残された『ユーキさんの部屋』は、地上二十二階の、窓の外にすごい展望が広がる広々としたリビングだった。部屋の片隅の、カウンターの向こうの四畳半くらいありそうなキッキンが、嘘みたいにこじんまりと見える。
 ぐるりと周囲を見回しながらあたしは着ていた制服の上着を脱いだ。
 彼の部屋は、というより、マンション全体が隅々まできちんと暖房が効いていて汗をかきそう。こんな完全な空調なんてもったいない。ついそう考えてしまうのは貧乏人根性が染み付いた悲しさかもしれない。
 あたしが中学に入る前にパパが交通事故で死んだ。保険とかはパパもママもまだ若かったから、ちゃんとしてなかったらしい。それでマンションの家賃が払えなくなって、今のアパートに引っ越した。パパは優しくていい人だったけどちょっと抜けてるとこがあったのよね。ママはそう言って笑う。
 みんな可哀想にって言ってくれたけど、でもあたしとママは仲良く楽しく暮らしてた。パパがいないのは寂しいけどママが帰ってくるまでの静かな部屋は寂しいけど、でもママはとてもあたしを可愛がってくれてるから、あたしはあたしが可哀想だなんて思ったことがない。ただちょっと寂しいだけ。くよくよしたって仕方ないもん。
「こんな部屋で一人で暮らしてて、ユーキさんは寂しくないのかな」
 どう考えても、ここに一人って広すぎると思うけど。
 リビングの家具は、カップとグラスと酒瓶が並んだ大きな飾り棚が一つ。
 うちの居間のテレビとは比べ物にならないくらいに大きいけど、でもこの部屋ならこれくらいは必要かなと思うサイズのテレビとビデオと、スピーカらしきもの、そしてビデオと文庫本と雑誌がつまった大き目の本棚が並んで、壁を丸々一枚占領していた。テレビの真向かいのセンターラグの中央に、ソファセット。
 部屋が広いから本当にがらんとしてる。それでもフランス製のダイニングテーブルとか高価そうな油絵とかシャンデリアなんてものがあったらどうしようかと思ってたあたしはほっとした。これなら少しは落ち着ける。
 ソファセットは、なんとなく丸っこい感じとカスタード色が可愛い。ソファとカウチが組み合わされたL字型で、二人くらいなら並んで寝転べそうな大きさ。テレビを見たり昼寝したりするのに使い勝手よさそう。ユーキさんの使ってる家具なんだからいいものなんだろうとは思うけど、でもものすごく高価そうには見えないから安心する。
 ソファと同色の背もたれのない小さなスツールと楕円形のテーブルもある。こっちのちっさいほうになら、勝手に座っちゃってもいいかな。座ってて、って言われたんだし別にいいと思うけど、でもちょっと悩んじゃうな。
 立ったままそんなことを考えてると、さっき閉まったドアが開いて、彼が戻ってきた。あたしと同じように上着を脱いでいた。白いシャツがチェックのカーキ色に、黒のスラックスがかすれた色合いのブラックジーンズに変わっていた。
「まあ、座って」
 そう言いながら彼はカウチのほうに腰を下ろした。多分そこが彼の定席なんだろう。そういう感じの、慣れた座りかただった。
「はい」
 言われるまま、ユーキさんの斜め向かいの位置にあるスツールに座った。顔を上げると彼のまなざしがあたしに向けられていた。口元は笑ってるけど、眼は間違いなく笑ってない。じっとあたしを観察しているような、そんな怖い目。
 どうしよう。あたし、どうしよう。

  -つづく-
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あたしの彼はご主人さま-22
2005年12月28日 (水)
「千紗ちゃん」
「はいっ」
 低い声で名前を呼ばれて、反射的に背筋が伸びた。
「彼氏となんかあったの? 俺とセックスしたのがばれてケンカになった?」
「ユーキさんのことは何も言ってませんし、ばれてもいません。彼氏とは別れるつもりです。あたし、ユーキさんを好きになっちゃったから」
「じゃあ、まだ別れてないんだ?」
「はい。まだ、です」
「ふうん」
 軽く頷きながら彼は軽く背をかがめて手を伸ばして、テーブル下から黒い箱を取り出した。ぽんとテーブルに置いて、そして蓋を開ける。ノートやレポート用紙くらいのサイズの革張りっぽい箱は、片側が蝶つがいの付いた跳ね上げ式の蓋になっていて、あたしからは立ち上がった蓋の表面が見えるだけで、中に何が入っているのかはわからない。彼は箱の中身に一瞬だけ視線を落とし、そしてすぐにあたしに戻した。
「あれから、彼氏と会った? セックスした?」
「ええと、その。一回だけ……」
 嘘をついても仕方ないから、本当は言いたくなかったけど素直に答える。さすがに、ついさっきしてきたとこですとは言えなかったけど。
「なるほどね。一回だけ、ね」
 溜息をつくように言いながら、彼は箱全体をくるりとあたしのほうに回してくれた。だから見えた。中身が見えちゃった。
「これ、なんだかわかる?」
「え、ええと……」
 手錠が見えた。サイズ違いの手錠が幾つかと、丸く縛ってまとめられた赤い紐。何に使うのかわからない、ハタキみたいに先がばらばらに割れた黒い棒と、それから、あれ、これって……。
 固まっているあたしに構わず、彼は箱の中からひとつをテーブルに置いてもうひとつを手に取って、あたしに向かってそれを軽く振ってみせた。
「こっちがローターでこれがバイブ。実物、見たことある?」
「え、い、いえ。ない、です……」
「だろうな」
 あたしの答えを聞くと彼はひとつ頷いて、そしておかしそうにくすりと笑った。その笑顔はどこか別人みたいで、妙に暗く澱んで見えた。

  -つづく-
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あたしの彼はご主人さま-23
2005年12月30日 (金)
『暴れるな、このっ!』
『やめて! いや、酷いっ、いや、いやあっ!』
『ほら、ちゃんと咥えろ! 気合入れてしゃぶれ!』

 目の前の大きなディスプレイに映っているのは、どこかホテルのような部屋で、一人の女の人を三人の男が犯しているビデオだった。女の人は半分裸の状態で縛られてて、男の人は全員服を着たまま、あそこだけを出していた。
 モザイクとかがかかってないから、男の人のがギンギンになってるのも、女の人のから泡立った白い液体が流れ出てるのも、全部見えちゃう。女の人は泣き叫びながら三人に殴られたり髪を引っ張られたり、身体中をいじりまわされたり、挿れられたりしていた。
 男の人のうちの一人はユーキさんだった。
 壮絶なその光景をあたしは硬直したまま見ていた。
「――つまり、俺はこういうヤツなんだよ」
 ユーキさんの言葉がどこか遠くから聞こえる。あたしはなにも考えられないまま、悲惨な映像をただじっと見続けていた。
「一応言っとくけど、これは合意だよ。秘密クラブみたいなのがあってね、そこの会員のマゾっ娘ちゃんを彼女の要望でレイプしてあげたんだ。他にもマゾ男をイジめて愉しむ女王さまや、オナニーを眺めて愉しむ人の集まりなんかもある。まあ、趣味だな。趣味」
 あんまり誇れた趣味じゃないけどね。
 そう言うと彼は低く愉しそうに笑った。
「俺は見ての通り親が金持ちだったせいでこういう世界との接点があってね。初体験は十三歳で、高校生になるくらいには普通のセックスよりこんなプレイのほうが多かった」
 くすくすと明るい笑い声を立てながら唇を歪ませると、ユーキさんはあたしを見た。
「今まで、奴隷女を飼ったことはあっても、普通の恋愛関係を持ったことはない。普通の付き合いってものがどういうのか、それもよくわからない」
 手の中で銀色に光る手錠を弄びながらそう言うと、彼は深く溜息をついた。
「だから、千紗ちゃんにもどういう態度を取っていいのか、よくわかってない。勿論、好きだけど可愛いと思ってるけど、でも俺の好きってのは――」
 言葉を切ると、彼はあたしから画面に視線を移した。女の人が縛られた手足で不自由にもがきながら、男の人に後ろから犯されていた。

  -つづく-
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あたしの彼はご主人さま-24
2005年12月31日 (土)
『そんなにイイか、この淫乱!』
『ほら、ちゃんと吸え。顔振って口でしごけ!』
『もっと力入れて締めろ。ヤリすぎでユルいんだよ、おまえのは』

 三人分の怒号が聞こえてくる。
 映像の中のユーキさんは、女の人の髪をつかんで仰向かせて無理やり咥えさせていた。顔に腰を叩きつけるようにして激しく抜き差ししていた。酷い言葉を吐きながら、唇を歪めるように笑っていた。あとの二人も同じような残酷な笑みを浮かべながら、女の人を犯していた。
「俺は、こういうのが一番興奮するんだ。女を縛ったりなぶったりするのが好きなんだ。それは多分、相手が千紗ちゃんでも一緒だと思う」
 おかしそうにくすくすと明るく笑う。なんで、そんな笑い方するの。
「これが千紗ちゃんだったらと考えただけで勃起するよ。千紗ちゃんを縛ってめちゃめちゃに犯すところを想像して、中坊みたいに何度もマスかいて……」
 ユーキさんは、あたしを、こんなふうにしたい、の?
「――帰りなよ、千紗ちゃん。今なら帰れるよ。俺のことは忘れて、明日彼氏と仲直りすればいい。それで全部元通りだから」
 口元の笑みを消すと軽く溜息をついて、そしてユーキさんは真面目な顔をした。
「もう会わない。電話もしない。約束する、から……」
 彼は目を伏せるように、あたしから視線をそらせた。
「ごめんね。酷い目に遭わせて」
 哀しそうな顔だった。
「さあ、鞄持って。上着も忘れずにね。忘れていっても届けないからね。あと、これタクシー代とここまで来させちゃったお詫びと……」
 そう言いながら、彼は手錠を脇に置いて、テーブルの小さな引出しを開けた。そこから取り出した一万円札の何枚かの束をあたしに差し出す。その手を強く振り払って、あたしは立ち上がった。
「ユーキさんのバカっ!」
 耐えられなかった。

  -つづく-
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あたしの彼はご主人さま-25
2006年01月01日 (日)
「あたし、よくわかんない!」
 いつのまにかあたしは泣いていた。
「ユーキさんはヘンだと思う。おかしいと思う」
 がくがくする足をなだめながら、一歩二歩とよろめきながら歩いて、ユーキさんのすぐ脇に進んだ。彼は床をじっと見つめていた。
 膝をついてかがみこんでそしてその髪に触れると、彼はびくっと震えた。そのまま数秒固まって、そしてそろそろと視線を上げる。でもあたしをちょっとだけ見て、すぐに視線をそらした。いつもどこか余裕で、優しく笑いながらあたしを見てくれていたユーキさんと同一人物だなんて、思えない。嘘みたい。怒られている子どもみたい。
 でも、これもユーキさん。ユーキさんの一面。きっと普段は誰にも見せないようにしている、飾っていない構えていない、本当のユーキさん。
 少し固い短い髪。濃い眉毛。切れ長の目。白っぽい唇。荒い息遣い。汗とオレンジの匂い。
 太い首に腕を巻きつけるように、あたしは彼を抱きしめた。
「あたし、それでも、ユーキさんのことが好き」
 びっくりしたけど目を疑ったけど、嘘だと思いたかったけど、今だって嘘だったらいいのにと思ってるけど、でもイヤじゃない。あたし、今もユーキさんのことがイヤじゃない。嫌いだと思ってない。嫌いだなんて思えない。
「あたし、ユーキさんに何されてもいい。酷いことされてもいい」
「千紗、ちゃん……」
 泣きそうな目であたしを見るユーキさんの唇に軽くキスをした。
「だから、あた――」
 言葉の途中で、あたしは強く抱き寄せられて抱きしめられた。
「ユーキさ……んんぅッ?」
 名前を呼ぶ暇もなく、あたしはソファに引きずり上げられて押し倒されて、乱暴に唇を塞がれた。無理やりねじ込むように舌を絡ませられて息ができない。あまりの苦しさに押し返そうした手は彼に簡単に捕らえられた。あたしの腕を大きな手で一つかみにすると、両腕を頭の上でねじって、そしてがしゃりと手錠を掛けた。
「ゆ、ユーキさんっ? なに、を……」
「ご主人さま、だ」
「え?」
 あたしに覆い被さって、ユーキさんは笑っていた。泣きそうな目で笑っていた。
「おまえは奴隷なんだろ。だったら、俺をご主人さまと呼べ」
 いきなりの彼の言葉に、あたしは、あたしは……。

  -つづく-
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あたしの彼はご主人さま-26
2006年01月02日 (月)
「――はい、ご主人さま」
「そうだ。それでいい」
 低い、歪んだ笑い声。
 がちゃがちゃとベルトを外す音がする。ジッパーを下ろす音がする。ぐいと引き起こされると、彼はあたしの目の前にひざ立ちしていた。ジーンズの前がくつろげられていて、表面に血管の浮いた凶暴なほど赤黒い大きなものが屹立していた。
「しゃぶれ」
「はい。ご主人さま」
 真正面に正座して座り、腕をだらんと胸の前にさげたまま顔を寄せて舌を伸ばして、根っこからてっぺんまでをゆっくりと舐め上げた。くびれの段々になったところに舌の先をねじこむようにこすりつける。先っぽのつるんと丸い部分に吸い付いて、ちゅ、ちゅ、と音を立てて場所を少しずつ変えながら何度も繰り返すと、とろりとした液が先に空いた窪みのようなちいさな穴から出てきた。それもちゅっと吸うと、彼はうなるような低い声を出してくれた。そのどろっとした舌触りに一瞬後悔したけど、でもなんだか身体が熱くなるような味で、だからあたしはそのちいさな穴をミルクを飲む猫みたいにぺろぺろと舐め続けた。
「なかなか巧いな、千紗」
 大きな手が、前に滑り落ちてきた髪を優しく掻き上げてくれる。褒められたのが嬉しくて、あたしは大きく口を開けた。前かがみの体勢で先っぽからぱくりと咥える。唇を表面に滑らせて舌を絡めて吸い上げながら、小刻みにそして大きくゆっくりと頭を振って彼にご奉仕する。
「よしよし、いいぞ」
 言いながら彼は胸に手を回してきて、ブラウスのボタンを外した。ブラウスとその下のキャミソールを引っ張り上げてスカートから引き抜き、背中や胸をいやらしい手つきで撫で回す。
「もっと深く咥えて、首をひねるようにして口でしごけ」
 言われるままに吐き気のするギリギリ手前まで咥えて、顔をねじりながら動かす。じゅるじゅると音を立てて滲み出てきた液と唾液を啜ると、彼がうめくのが聞こえた。
「よし、ちゃんとできるな」
 はぁはぁと荒い息を吐きながら、彼はブラのホックを外した。ゆるんだ胸元に汗ばんだ指が入り込んで、乱暴に胸を揉みしだいた。ころころと転がしながら、ときどきぎゅっと強くつまみ、ねじるように引っ張る。大好きなびーんとした痛みに、あたしは腰をくねらせてしまう。

  -つづく-
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あたしの彼はご主人さま-27
2006年01月04日 (水)
「んっ、むぐっ、うう、うぶっ」
 彼のものにご奉仕しながら、あたしは耐えられなくなって、くぐもったうめき声をあげた。乱暴にされると痛くて気持ちいい。
「ビンビンに勃ってるぞ」
 言いながら、彼は取ろうとしているかのように、思い切り乳首をねじった。
「あ、あくうっ」
 あまりの痛みに、身体が硬直した。思わず口から彼のものを吐き出してしまう。涙でにじんだ視界に彼を映して、あたしは喘ぎながら訴えた。
「い、痛いです。ご主人さま」
「そうか、痛かったか」
 詫びるように、つまんだ指先でやわらかくさすってくれる。ヒリヒリと痛みを訴えているところを優しくされて、あそこがぴくぴくするのがわかった。
「これくらいが好きみたいだな」
 彼は指先で優しく転がし、そして時折きゅっと爪を立てるように強くつまむ。その強弱具合がとてもよくて、あたしはお尻を振りながらはぁはぁと喘いだ。
「それ、気持ちいいです。きゅっとされるのがイイです」
「ふん、なるほどな」
 納得したように頷くと、彼は軽く腰をひねった。目の前から一瞬なくなった彼のものが、次の瞬間にあたしの頬を叩いた。にゅちゅりと変な感触がした。
「あっ」
 痛くはなかったけれど、されたことに驚いて声を上げた。髪をぐいとつかまれて上を向かされる。底光りするような彼の眼があたしを見ていた。怖くてカッコよくて、そしていやらしい目。あたしをイジめてその反応を愉しんでいる目。その眼で薄く笑われるとゾクゾクする。
「続けろ」
「はい、ご主人さま」
 目の前の、唾液と彼の分泌液でぬらぬらと光っている凶暴な器官にかぶりつき、強く啜った。乳首をコリコリといじってもらいながら、首をねじって口の中のあちこちに彼のものをすりつける。舌を絡めて強く吸う。
「あぐ、うぐっ、うむっ、ぷぐっ」
 くぐもった喘ぎを上げながら、あたしは懸命に彼のを舐めしゃぶった。
 深く咥えると吐きそうだけど、さっき命令された通り奥まで入れなくっちゃ。そう自分に言い聞かせながら続けていると、あごがだるくなってきた。油断した瞬間に歯を当ててしまいそうで怖い。

  -つづく-
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あたしの彼はご主人さま-28
2006年01月05日 (木)
「もういい」
「きゃあっ」
 不意に突き飛ばされて、腕がつかえないあたしは簡単に転がった。なんとか起き上がろうと身体をねじって努力しているうちに、彼がのしかかってきた。足をつかまれて、大きくひざを開けさせられる。
「え? ああっ」
 スカートがめくり上げられ、ショーツが抜き取られた。割れ目をゆっくりと丁寧に撫でられる。彼の指先がちゅくっと小さな水音を立てて少しだけ入り込んだ。
「なんだ、まだ何もしてないうちから。糸引いて垂れてきてるぞ」
 くすくす笑いながら彼は指をゆっくりと突き入れた。ひっかかりもなくずぶずぶと奥まで入って行く。そのぬるぬるした感触から、彼の言葉が本当だとわかる。
「い、ああっ。や、いやっ」
「乳首だけでこうか? それともチンポしゃぶって感じたか? どろどろだぞ」
「ちがっ、違います。あたし、そんなんじゃ……あ、あん、あうぅっ」
 入り込んだ指がぐいぐい突いて、そしてタイミングをずらして、ちゅくちゅくと掻き回す。突かれてこすられて掻き回されて、あたしのあそこからはもう言い訳のしようのないほどの量のジュースが流れ出ていた。伝って流れて行くのがわかる。
「じゃあ、何でこんなにぐちゃぐちゃになってんだ。ん?」
 彼の愉しそうな笑い声が広げられたあそこにかかる。彼が見ているんだと思うと、恥ずかしくて身悶えしそうだった。
「い、いや、ちがっ、ああんっ!」
 じゅぶっと音がしたのと同時にあたたかい舌が吸い付いた。舌先でぞろりとクリトリスを舐め上げられて、逃げるように彼の口にすりつけるように、腰を振ってしまう。
「あ、やあ、うくっ、ううっ、あああんっ!」
 びくびくと痙攣のように身体が震える。
「だ、ダメ、やあっ。あうぅっ!」
 舐められて、舌先で叩くように突付かれて、指で突かれて奥まで掻き回されて、気持ちいい、気持ちいい、気持ちいい……ッ!!
「あ、あああ、うあうっ、くう、あ、はぁはぁ、あうんっ!!」
 狂っちゃいそうなくらいに気持ちよくて、こんなのもう、もうっ……!

  -つづく-
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あたしの彼はご主人さま-29
2006年01月06日 (金)
「イくか?」
 どこかから笑みを含んだ声が聞こえる。何も考えられないまま、あたしは叫んだ。
「はい、千紗はもうイきますっ」
「よし、いいぞ。何回でもイけ。見ててやる」
 そう言うと、彼は指を一度引き抜いて、そして二本に増やしてからずぶりと突き込んでくれた。ぐちゅぐちゅと出し入れしながらクリトリスになにかを当てた。虫の羽音と一緒に、弱くて深い振動があたしを揺らして、その瞬間、身体がびくんと震えた。
「いやっ、イくっ!」
 背をそらしてのどをそらして、手錠をかけられた腕を震わせて、あたしは跳ねた。痙攣のように震える。意識が白く染まる。それでも彼の手も振動も止まらない。空中に放り出されたような感覚に、何を言ってるのか自分でもわからないまま叫んだ。
「う、ああ、ダメダメ、あああっ! いや、またイく、イっちゃう! イくっ!」
「なんだ。そんなにローターが好きなのか」
 くすくすと彼が笑う声が遠くから聞こえる。
「なら、たっぷり味わえ」
 その途端、音が変わった。それと同時に電流に撃たれたような痺れが全身に走った。あたしが破裂するかと思うような爆発が頭の中で繰り返される。
「い、あああっ! あ、ああ、あああっ!!」
 この前にも経験した、快感の上の嵐がそこにあった。怖いほど気持ちいい暴風が巻き上がっていて、あたしは呆気なくその流れに飲み込まれた。意識がもみくちゃにされてバラバラにちぎれていく。
「あああイくイく! またイく!! ああっ、もうダメっ! ダメっ、イくっ! またイくうっ!! イくイくぅっ! ああ、助けて! もう、もうっ、ああっ、イくううっ!!」
 びくびくと汗まみれの全身を震わせて、背をそらせて身体をくねらせて、あたしはのどを嗄らしながら絶叫し続けた。


 そのあと、彼はあたしを紐で縛って、レイプするみたいに乱暴に抱いた。許しを請うあたしを押さえつけて、完全に気を失うまで何度も無理やりイかせた。
 目が覚めたときは全裸でバスタオルにくるまれていて、同じように裸の彼に抱きしめられていた。あちこちが、特にあそこがヒリヒリして痛かった。ご主人さまと呼ぶと、彼は泣きそうな目で笑って、そして優しくキスしてくれた。

 こうして、彼とあたしの関係は歪んだバランスで安定した。
 彼はご主人さま。あたしは奴隷。彼はあたしをイジめて愉しむ。あたしは彼にご奉仕して気持ちよくしてもらう。
 普通じゃないけど誰にも言えないけど、でも二人ともとても幸せだった。

  -つづく-
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あたしの彼はご主人さま-30
2006年01月07日 (土)
「いつまで寝てるんだ!」
 ローターでイったあと、シーツに倒れこんで名残の快感にぴくぴくしていると、乱暴に引きずり起こされた。真正面にしゃがみ込んだ彼の手が伸びてきて、あそこに貼り付けられていたばんそうこうを容赦のない手つきで引き剥がした。
「きゃああっ!!」
 ばりっと音がするのと同時に襲ってきた焼けるような痛みに、あたしは思わず悲鳴を上げた。押し付けられていたローターが糸を引きながら、脚のあいだにころんと落ちた。
「随分抜けたなあ。いっそ全部剃ってやろうか?」
「ひ、酷いです、ご主人さま」
 彼は、あたしの恥ずかしい毛がいっぱいくっついたばんそうこうをひらひらさせながら笑った。でも、あたしにはそれが酷い仕打ちだけだとは思わない。三ヶ月足らずのあいだに、あたしの身体はすっかり彼に馴染んで、彼から与えられる快楽と苦痛に溶けてしまうようになっていた。
「ほら、後ろ向いてケツ上げろ」
「ふ、ふわぁい」
 ぱちんと叩かれて、涙目のまま慌てて四つん這いになる。肩と頬で身体を支えてお尻を高く上げると、大きな手が割り裂くようにつかんで大きく広げた。彼は後ろ手に縛られたままのあたしの腕をつかむと、体全体を引き寄せるように強く腕を引っ張りながら、ローターでは満たされ切らなかった部分にずりずりと入り込んできた。
「う、うう、あくっ!」
 挿れてもらったすぐは、すごくキツくて苦しい。
 でも痛いのも苦しいのも気持ちいい。あたしは、あたしの身体は、もうそんなふうに感じるようになってしまってた。
「はぁ、はぁ、はぁ、あくうっ」
 背伸びする猫のように、シーツに胸をこすりつけるようにして喘ぐと、彼のが中でビクビクって震えた。彼が感じてくれてるってわかる。
「いいぞ、千紗。締まる」
 褒められたのが嬉しくて、あたしは腹筋に力を入れた。そのままお尻を左右に振って、中の彼のをしごく。彼のためにしてることだけど、あたしも気持ちいい。自分で動くのってご奉仕してるって感じで、屈辱的で恥ずかしくて、そんな様子を後ろから見られてると思うと、あそこがびくびくする。
「いいぞ。いやらしい眺めだな、この淫乱メス猫」
「ああ、恥ずかしい……恥ずかしいです、ご主人さま」
 それでもはぁはぁと喘ぎながら、あたしは腰を振り続けた。

  -つづく-
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