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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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メメント・アモル-11
2011年01月30日 (日)
「やだっ! もう、やっ」
「まゆがウソをつかなくなったらね、やめてあげる」
 怖くなってきて叫んだあたしの言葉にも、ヒロ兄ちゃんはにっこりと笑うだけだった。ものすごく理不尽なことを言ってるのにそのまなざしは普段と全然変わらないから、まるでホントにあたしのほうが間違ってて、それを優しく叱ってるみたいな顔に見えちゃう。ヒロ兄ちゃんが正しいって思えちゃう。
 ――これがあのヒロ兄ちゃん? あたしがずーっと大好きだった人は、こんな人だったの……?
「あっ、やぁっ……んんっ」
 それでもちゅうっと音を立てて吸われると変な声が出てしまう。舌先でくにくにこねられると気持ちよくなってしまう。お腹の辺りが熱くなってきてるような気もする。どうしよう、なんかちょっと……。
「そろそろ、こっちもよさそうな頃かな」
 大きな手のひらがスカートのすそから入り込んできた。ショーツの上からざらりと撫でられる感覚に髪が逆立つような気がした。
「やっ! いやぁっ!」
 身体をくねらせてどんなに暴れても、縛られた手首をソファーに押し付けるようにしてのしかかられると、実際にはほとんど動けない。ぐうっと肌に食い込んでくる指の強さに、あたしとヒロ兄ちゃんはおとなと子どもほど力が違うんだと思い知らされる。
「怖がらなくて大丈夫だよ。ここだって気持ちいいんだから」
「やだっ! それでもやだぁっ」
 力ずくであたしを抑え込んでるくせにヒロ兄ちゃんはさわやかに笑う。笑いながら指先でショーツのある部分を突付く。指を押し付けて優しく何度もこすられると身体がビクっとする。自分のその部分が普段と違う感じになってくるのがわかる。ぼわんと膨らんだみたいに熱くて、内側から何かがちょっと出てきてる……?
 わっ、ど、どうしよう。
 その瞬間、あたしの内心を見透かしたようにヒロ兄ちゃんの指がショーツの隙間から入り込んだ。すっかり熱くなったその部分を少し冷たい指先がぬるんと滑る。
「濡れてるね」
 くちゅくちゅと音を立ててショーツの中で指を動かしながら、ヒロ兄ちゃんは息を吹きかけるようにふふっと笑った。

 -つづく-
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メメント・アモル-12
2011年02月01日 (火)
「やっ……やぁっ!」
 それほど知識があるわけではないけど、でもその言葉が何を意味するのかはわかる。あたし気持ちいいんだ。ヒロ兄ちゃんに縛られて押さえつけられてムリヤリさわられて、それでも気持ちよくなっちゃってるんだ。
 どうしよう。どうしよう、こんなの……。
 事実に耐えられず唇をかんで顔をそらしたあたしを笑みを含んだまなざしで見ながら、ヒロ兄ちゃんはちゅっと強く胸を吸い上げた。忘れかけてた部分からの衝撃にびくっと身体を動かした瞬間、手のひら全体がずるんとショーツの中に滑り込んだ。
「ほら、ここ。こりっとしてるのがわかる?」
「うあっ……あああっ!」
 きゅっと一点を押さえる指先から電気が流された。傷口に薬でも塗るように優しく指でなぞられて、目の前を火花が飛ぶ。
「ここがクリトリス。まゆが一番好きなところだよ」
 指先を擦り付けられるたび、ずきんと衝撃が響く。あたしの意思に関係なく、びくんびくんと身体が震える。震えてしまう。ぬるぬると円を描かれて、ボタンでも押すように軽く突付かれて、指先でそっと摘まれて、次々と襲ってくるそれぞれ少しずつ種類の違う快感に、あたしは髪を振り乱してあえぐことしかできない。
「気持ちよさそうな顔しちゃって。わかってるのかな? まゆは今、俺にレイプされてるんだよ?」
「やっ、あっ、だ、だって……っ!」
 わざとらしく自分の縛った手首を見つめながら、ヒロ兄ちゃんは軽く肩をすくめた。呆れたような言葉で事実を指摘されてかぁっと頬に血がのぼる。でも恥ずかしいって思うのと同時に、自分の中からまたとぷっと出てくるのもわかった。
「だって、なに?」
 唇の端に笑みを浮かべながら、身体を折り曲げるようにあたしに覆いかぶさってくる。超至近距離の涼しげなまなざしに耐えられず、顔をそむけるあたしの上に、当たり前のようにキスが降ってくる。口を塞がれたまま指で激しく攻められて、快感にパンパンになった頭がはじけそう。
「んっ、ふ……っ、あっ、うぁっ!」
 くちゅくちゅとヒロ兄ちゃんにもてあそばれている部分が、ぴくっと震えるのがわかった。自分がどんどん追い詰められて行ってるような気がする。知らないはずなのに、知ってる気がする。この先の行き止まり。それってきっと、とっても気持ちいい……。

 -つづく-
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メメント・アモル-13
2011年02月04日 (金)
「まったく、仕方ないな、まゆは。いやらしいんだから」
 溜息混じりの理不尽な言葉にも反抗ができない。だってあたし、もっとしてって思ってる。縛られて押さえつけられてムリヤリされて、なのに『もっと』なんて、そんな恥ずかしいことを考えちゃうなんて。
「やあぁ……っ!」
「イヤ? 違うだろ、まゆ。さっきも言っただろ。ちゃんと本当のことを言わないと、やめてあげないって」
 息も絶え絶えに身悶えるあたしにわざとらしく困った顔をする。まるで駄々っ子をなだめるみたいに溜息をつくけど、こんな楽しそうなヒロ兄ちゃんをあたしは今までに見たことあったっけなって、そんなことを考えてしまうくらい目がキラキラしてる。
「ウソつきのまゆには、もっとひどいことをしちゃおうかな」
 くくっと低く笑いながら、ゆっくりなぞっている場所に別の指を押し当てる。あっと思う暇もなく、ずぶっとひどく生々しい音を立てて、一気に太い指が入ってくる。
「いっ、あっ! ああぁ……っ!」
 身体の内側をずるずるとこすりあげられる感覚に、ソファから落ちそうになるほど背が反り返った。ぐいっと指で押されて目の前が真っ白になる。
「すごいな、もうぐちょぐちょだよ」
 おかしそうにくすくす笑いながらぐちゅっと音をさせて指を引く。そしてまたすぐにあたしの中に入ってくる。奥まで突き上げて、勢いをつけてずるっと引き抜く。それを何度も繰り返されると、頭の中も掻き回されてるみたいで、なにもわからなくなる。
「やっ、いやっ! もうやめてぇっ!」
 やめて欲しくないのにそう言うのは、ホントのことを言うとやめるって言われたから。あたしは、手首を縛られてるから抵抗できないんじゃない。ヒロ兄ちゃんにひどいことされて気持ちいいから。でもそれはきっと、ヒロ兄ちゃんも気付いてるはず。だからヒロ兄ちゃんは縛ってまでムリヤリこんなことをしたんだ。
 多分ヒロ兄ちゃんは、今までにもあたしにこんなことをしてて、だから……。
「ヒクヒクしてるね。もうイく? イきたい?」
「やっ、あっ、あっ、あああぁっ!」
 声は聞こえるけど言葉の意味はわからない。いやらしく突いて掻き回して優しく円を描いて、あたしをどんどん追い詰める。どうしようもない気持ちよさに、もう髪を振り乱して叫ぶしかない。
「ほら、イっちゃえ」
「あっ、はぁっ、ああ……っ!」
 きゅうっと摘み上げられて身体が跳ねた。目が破裂したのかと思うくらいに世界が真っ白になる。天井からキラキラの粉が降ってきて、そして――。

 -つづく-
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メメント・アモル-14
2011年02月08日 (火)
「ひ、あ……っ、は、ぁ……っ」
「これはまた、思い切りよくイったね。どうだった? 気持ちよかった?」
 ソファに全身を預けて荒い息を吐くだけのあたしにクスクス笑いかけながら、ヒロ兄ちゃんはぷちゅっと音を立てて指を抜いた。弾みでヒザが倒れて、みっともないがに股状態になってしまう。直そうとしても身体が思うように動かない。大きな手のひらが足首をつかんで、肩に乗せるように抱えあげた。身体を折り曲げるみたいにふとももをお腹に押し付けると完全に腰が浮く。お尻とソファの隙間に滑り込んだ手が、するりとショーツを引き剥がした。
「や、やめてぇ……」
 抵抗しようとしても、身体は申し訳程度にもぞもぞ動くだけ。遠慮のない手つきに足首からショーツを抜き取られてしまう。スカートを腹巻き状態にウェストまでたくし上げると、完全に剥き出しになってしまった脚のあいだにヒロ兄ちゃんが座った。
「ヌルヌルだな」
「いやっ、あ……っ、あんんっ」
 べっとりと肌に張り付いた恥ずかしい毛を指先で摘まむと、ヒロ兄ちゃんはくすっと笑った。なんとか逃げようと身体をくねらせても、髪を撫でるように指で掻き分けられると電流が走る。身体の奥にまで響いてくる。ジンジン痺れてくるようなカンジで、もどかしくて苦しい。
「あっ、はぁ……っ……ヒロにいちゃぁん……」
「どう? 俺のこと、思い出してきた?」
 この状況でそんなさわやかな笑顔で、そんなこと言われても。
「やだ、わかんないよぉ……」
 だって、ホントにわかんない。
 あたしの知ってるヒロ兄ちゃんはこんなことしそうなタイプじゃなかった。男の人がエッチなのは当たり前って知ってるけど、でも、だからって。
 しかもあたしはあたしで、こんなに気持ちよくなっちゃって、もっとして欲しいって、そんなことを思ってる。あたしはそんな女の子だったの? いつから? ヒロ兄ちゃんは知ってるの?
 ――ヒロ兄ちゃんが知ってたら、どうしよう。
「そうか、仕方ない。強硬手段だな」
「きゃっ、ああっ」
 内心でうろたえるあたしに気付かないヒロ兄ちゃんは、軽く息を吐きながら指先でくにゅっとこねた。そんな状況じゃないのに、唇をかんで顔をそむけても、長い指で優しく擦られると耐え切れずに声が出てしまう。

 -つづく-
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メメント・アモル-15
2011年02月11日 (金)
「まゆの身体は正直だな。どんどんあふれてくるぞ」
 低く笑いながらヒロ兄ちゃんは開いた手で自分のバックルをつかんだ。かちゃかちゃと音を立てて金具を外してベルトを抜き取って、そして。
「っ! あっ!」
 反射的に見てしまってから慌てて目をそらした。ジッパーのあいだから見える赤とグレーのチェックの生地と、その先からにょきっと顔を出したもの。譬えるなら、年季入った十円玉、ちょっと汚れた十円玉、そんな色。
「やっ、ちょ、ちょっと待ってっ!」
 だけど、いくら経験がなくっても、この状況でそれがなんだかわからないってほど無知ってわけでもない。友だちの中には経験の早いコが必ず一人くらいはいて、いろいろと教えてくれたりするし、女の子だってエッチなことに興味はあるから誰かが話してると一緒になって聞いちゃうけど、でもだからって。
「やだ、ヒロ兄ちゃんっ」
「大丈夫だよ。もしかしたら痛いかもしれないけど、それも最初だけだから」
 なのになんで、この状況でにっこり笑うのよーっ!
 暴れようとしても、縛られたままの手首を押さえられるだけで身動きが取れなくなる。どうしようどうしよう、そんな言葉だけが頭の中をぐるぐるする。涙が出てくる。知らずカタカタを震え始めたあたしをヒロ兄ちゃんは笑顔で見下ろした。
「そんなに怖い?」
 優しい笑顔がそっと近づいてきて、ふれるだけの軽いキスをする。あこがれてたときのまんまの顔で、でもその手がパンツをずらしてるのがわかる。視界の端ぎりぎりのところに見えてるそれの体積が増えてるのがわかる。
「あのときもまゆは、やめてって言いながら泣いてたよ。覚えてないだろう? でも俺はやめなかった。まゆの泣き顔に興奮したんだ。だから、今も」
「やっ、やだやだやだぁっ!」
 そこになにかがぬるっと当たった。それがなにかなんて考えなくても、この状況じゃ一つしかない。あたしに覆いかぶさったヒロ兄ちゃんがはぁっと大きく息を吐いた。
「いいかい? 挿れるよ、まゆ」
「よくないっ! いやだって何回も、っぁ、あ、あああ……っ!」
 ぐうっと硬いのが入り込んでくる。その恐怖に、反射的に身体が硬直した。

 -つづく-
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メメント・アモル-16
2011年02月15日 (火)
「やぁっ! いっ、痛っ!」 
 ずるんと滑り込んだ衝撃に叫んだけど、でも思っていたほどの痛みじゃなかった。ムリヤリ広げられてる感覚はそれなりに痛いけど、話に聞いてたような、悲鳴も出ないとか吐き気がするほどとか、そんなものすごい激痛じゃない。
 冷静に考えれば、あたしとヒロ兄ちゃんは結婚してるんだから、あたしにとって今が初めてじゃないのはわかる。夫婦はそういうことをするもんだって、知識では知ってる。ただそれでも、今のあたしにはそれを落ち着いて考える余裕はなかった。
「やっ、やめ、やめてぇ……」
「予想はしてたけど、きついな。まゆ、もっと力抜けって。俺がやばいよ」
 どうしても泣き声になってしまうあたしに困ったような顔で笑いかけながら、ヒロ兄ちゃんはゆっくりと腰を引いた。抜けて行く感覚にちょっと安心して力を抜いた瞬間に、身体の奥に衝撃が戻ってくる。ずるっと擦り付けられる感覚に声が出てしまう。
「やっ、だめぇ……っ」
 ごりっとこすれる異物感が、怖くて熱くて苦しい。抜かれるたび突き上げられるたび、身体がびくびく震えてしまう。気持ちいいなんて思いたくない。思いたくないのに、なんで、こんな。
「やぁ、ヒロ兄ちゃ……あっ、んぁっ……」
 自分でもよく知らない場所にゴツゴツと当たる違和感に、どうしていいかわからない。自分の中に自分じゃないものが入っているなんて、しかもそれが、ヒロ兄ちゃんの身体の一部だなんて。そしてそれが、こんなに……気持ちいい、なんて。
「なにが、ダメなんだ?」
 ふとももを抱え込むようにしてリズミカルに腰を打ちつけながら、ヒロ兄ちゃんが低く笑う。ぐっと押し上げられると声が漏れてしまう。震える身体を隠そうとしても、でもきっとヒロ兄ちゃんにはバレちゃってる。だって、さっきからちょっと、ヒロ兄ちゃんの話し方が変わってきてる。気のせいか、なんかいやらしい。そんな声も別にイヤじゃないけど、でも。
「前にも言ったろ。ダメって言いながらそんなに締めるな、俺が本気モードになってもいいのか、って。あ、そうか。覚えてないのか」
 クスクス笑いながらヒロ兄ちゃんはぐいっと腰を押し付けてきた。奥をこんっと突付かれる感触にのどをそらすと、首すじにちゅっとキスをされた。目元に落ちてきた髪を指先で払いのけて、頭をなでてくれる。こんなことをしてるさいちゅうだけど、そう言うのってドキドキする。
「じゃあ、改めて。乱暴にするけど、いいかな?」
 優しい表情でじっとあたしを見つめながら、ヒロ兄ちゃんはゆっくりと腰を揺らした。身体の奥に響く感覚があたしを懐柔する。蕩けそうになってしまう。

 -つづく-
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メメント・アモル-17
2011年02月17日 (木)
「まゆはいじめられるのが、大好きだろう?」
「ちがう、よぉっ」
 あたしが本気でイヤだって泣き叫んだら、ヒロ兄ちゃんはやめてくれるかもしれない。だって、ヒロ兄ちゃんは優しいから。でもあたしは、ホントにやめて欲しい? 乱暴にってどんなことをするのか、されるとどうなっちゃうのか、そっちのほうが気になっちゃってない?
 どうしよう。あたし、どうしよう。このままだとおかしくなっちゃう。 
「あれ、違ったかな? ま、いいか。俺はまゆをいじめたいしな」
 ヒロ兄ちゃんの言葉とも思えないようなことを平然とつぶやくと、さっきのは聞き間違いだったかなって自分の耳を疑ってしまいそうなくらい優しいキスをくれた。はなれた唇がそのままのどを通って、胸に当たって、そしてあざができそうなくらいちゅうっと強く吸った。
「んっ、きゃああぁっ!」
 痛みに近い強い刺激にのけぞって逃げようとしたけど、簡単に押さえつけられてしまった。腰を浮かせてぱぁんと音がしそうなくらいに叩きつけてくる。その衝撃に身体が跳ねた。反動で軽く浮いた上半身に折りたたんだ脚を乗せて、ヒロ兄ちゃんは容赦なく叩きつけてきた。
「きぃっ、いぃっ!」
 ずるっと一気に入り込んできて、奥の行き止まりに突き刺さる。ソファとお兄ちゃんの身体のあいだに挟まれて、そのあまりの激しさに声も出ない。
「あ……、く、あ……ぁっ」
「いいよ。すごいな、まゆ。ビクビクしてるよ」
 今までに聞いたこともないヒロ兄ちゃんの吐息が内側に響いた。肩を揺らして息をするたび、ヒロ兄ちゃんのがぐうっと押し上げてくる。身体を鉄の棒で串刺しにされたみたいな感覚に声も出ない。
「やぁ……だ、めぇ……っ!」
「そうか、だめか。なるほどな」
 大きく息をつくとヒロ兄ちゃんはゆっくりと腰を引いて止まった。一瞬の空白に、もうやめちゃうのかなって思ったかすかな期待と不安は、けれど飴細工よりも脆かった。
「くぁっ! ぁあっ、やぁああぁっ!」
 がぁんと打ち込まれた感覚は、さっきよりも衝撃が大きかった。押さえつけられて、リズミカルに突き上げられる。引き攣るような痛みと、それとは少し質の違う熱があたしの中を行ったり来たりする。叩きつけられるたびに奥からどぷっとあふれてくるのがわかる。こんなに乱暴にされてこんなに気持ちいいなんて、あたしってこんなコだったの?
「あ、もう、もう……っ!」
「なんだ、もうイきそうなのか?」
 身体の内側から湧き上がってきた、さっきまでとは比べ物にならないくらいの快感に髪を振り乱して叫ぶあたしを、ヒロ兄ちゃんはからかうような口調で笑った。

 -つづく-
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メメント・アモル-18
2011年02月21日 (月)
「仕方ないな。いいよ、イかせてあげるよ」
 いやらしい声でささやく舌先が耳を舐めた。ぐうっとヒロ兄ちゃんが覆い被さって早いリズムで腰を叩きつける。さっき散々にさわられて気持ちよくなってしまったところに指先が当たった。そっと優しくねじられて、きゅうぅんと身体がわなないた。
「やあっ、あ、こ、こんなぁ……っ! あっ、く、ぅうっ!」
「さぁ、イってごらん」
 ちゅっと耳たぶをくわえられて背が反り返る。同時にずぅんと突き上げられて世界がぐるんと回った。
「きぃっ、ひっ、ひぁああっ!」
 自分が花火になって空高く打ち上げられたような気がした。パチパチと爆ぜる視界の白さに身体を震わせて、息をすることさえできない。ほんの数秒の、でも永遠のようにさえ思える一瞬に我を忘れた。
「やぁっ! ダメっ、だめぇっ!」
 のけぞって身体を震わせるあたしを、ヒロ兄ちゃんは容赦なく揺らし続けた。ヒロ兄ちゃんの動きが終わらないから、あたしの快感も終わらない。
「きっ、う、ぁっ! きゃっ、ひゃんっ!」
 快感に痙攣するあたしを強い腕がぐいと抱き上げた。抱っこするように向かい合って、ヒロ兄ちゃんのひざの上に大きく脚を開いた体勢で座らされる。勢いよく入り込んだヒロ兄ちゃんに、奥に突き刺さるほど突き上げられて意識が真っ白になる。
「やぁっ! もうっ、やぁっ!」
 腰骨の辺りを指の感触がわかるほど強くつかまれて、ぐいぐいと揺らされた。背中を丸めるように屈みこんだヒロ兄ちゃんが胸に吸い付いた。痛いって思った瞬間に優しく舐められて舌先で捏ねられる。
「ひぁっ、ひ、ひろに……ちゃ……ぁ……」
「いいよ、まゆ。気持ちいいよ」
 はぁっと深い息を吐きかけながら、ヒロ兄ちゃんの指が乳首をきゅっとつまんだ。きゅっきゅとリズミカルに力を入れながら先っぽを尖らせた舌先でつつくように舐める。同時にあたしを振り回すように腰を大きく揺らして、ぐちゅぐちゅと中を掻き回した。

 -つづく-
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メメント・アモル-19
2011年02月25日 (金)
「あ、もうっ! も、う……っ!」
「いいよ、まゆ。何回でもイきな。イく顔もちゃんと見ててやるから」
 突き上げるリズムと併せて、指先をぬるぬると擦り付けられる。そこを攻められると、もうどうしようもないくらいに気持ちよくなってしまう。
「やああぁっ! も……やめ、てぇっ!」」
 くいっと突き上げられて、電流を流されたように身体が跳ねた。終わりの見えない快感に恐怖を覚えても、やめてくれる気配は全然ない。
「そうだな、俺のことをしっかり覚えてからな」
 泣き叫ぶあたしの右肩に腕が巻きついて、ヒロ兄ちゃんのが突き刺さったままの状態でソファの背もたれから引きずりおろされた。横向きに寝転んで左足を高く上げさせられた状態で、ヒロ兄ちゃんが交差するような体勢でぐいと腰を突き込んでくる。
「やぁっ、ああ……っ!」
 またもや違うところを突き上げられて、あたしはもう悶え狂うしかない。怖いような快感が神経を焦がした。大きく見開いた目の中が焼け落ちる。
「きぃっ、ひっ、あ、あぁ……ああああっ!」
 頭の中にできた渦巻きと一緒にぱちぱちと火花を散らして、弾けた。人形のように遠慮なく振り回されて、パチパチと弾ける意識の合間に必死で息を吸った。
「ごめ、な……、も、だめぇ……」
「そうか、じゃあこの辺にしとくか」
 何度目か、なんてもうわからなくなった頃、ヒクヒク震えるだけしかできなくなったあたしの耳に、走っているさいちゅうにタイムを確認しているみたいな落ち着いた声が聞こえた。視界がぐるんと回転して、目の前に茶色とオレンジが混じったような落ち着いた色合いが広がる。はぁっと背中に息を吐きかけられて、自分が犬のように這わされていることがわかる。
「俺もそろそろ、限界だしな」
 大きな手のひらであたしのお尻のサイズを測るように撫でながら、今まで一番とも思えるくらい速いスピードで突き上げてくる。
「あぁっ! やぁっ、あ、あ、あああぁああっ!」
 音がしそうなくらい奥まで突き込まれて、身体がギシっと反り返った。強い力があたしを押さえつけて叩きつけてくる。
「あああっ! あ、ああっ、ああああっ!」
 完全に振り切った快感は、もう快感なんて言葉じゃ表現できないものだった。自分が引きちぎられるような感覚に、手足がどこにあるのかさえわからなくなっていく。
「いいかい、まゆ。もう俺も、いく、よ……っ」
 溜息混じりの途切れ途切れの声が耳元でささやいた。次いで聞こえたのは痛みを堪えるような、低い呻き声。
「まゆ、まゆ……」
「あ……ひろ、に、ちゃ……」
 ぱちぱちと弾けながらふわっと広がって、綿菓子みたいに溶けて消えて行く。快感に塗り潰されて自分さえわからない中、ヒロ兄ちゃんの苦しそうな息遣いとあたしの名前を呼ぶ声だけが真実だった。

 -つづく-
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メメント・アモル-20
2011年03月17日 (木)
「ヒロ兄ちゃんのばかぁっ!」
 ネクタイを外された今がチャンスと、痺れた腕の力を振り絞って指に引っかかったものを思いっきり投げつけた。至近距離からの意表を突いた攻撃のはずだったのに、長年陸上で鍛えた反射神経はあっさりとかわしてしまう。白いかたまりがヒロ兄ちゃんの顔の横をかすめて飛んで、テレビの手前のカーペットの上にぽてっと落ちた。
「そんなに怒るなって。悪かったよ」
 軽く肩をすくめて言葉とはうらはらの全然反省してないっぽい声で謝ると、ヒロ兄ちゃんは使い終わったティッシュをガサっと丸めてゴミ箱に捨てた。振り返った笑顔に頭を撫でられただけで怒りがちょっと静まってしまう現実が悔しい。
「まゆだって気持ちよかったろ? 可愛い声出してたぞ」
「なっ、な、な……っ!」
 なんてこと言うのよ! だいたいああいうことは、もっとこう、互いの意思を尊重してするもんでしょ! 縛ったりして一方的にするなんて、ひどい! ヒロ兄ちゃんなんか大っ嫌い!
 ――って叫べたらよかったんだけど、乱れた衿元のまま悪戯っぽく笑うヒロ兄ちゃんがすごくかっこよくて、なんかちょっとセクシーで。それで、つい。
「否定できないだろ?」
 かあっと血の上った顔を見られまいと目を伏せたのが悪かったのか、ヒロ兄ちゃんは笑みを含んだ声で腕を伸ばしてきた。怒ってるはずなのにその腕を振り解けない。もともとヒロ兄ちゃんのことが大好きだったのはあたしのほうで、それにヒロ兄ちゃんの言ってることは別に間違ってるわけじゃないから、だから、その。
「可愛いな、まゆは」
 にやって笑いながら顔を覗きこまれると、どうしていいかわからなくなる。
「大好きだよ、まゆ」
 困ってるあたしのことなんか全然知らん顔のまま、長い指は頬を撫でた。あごにかかった指先にほんの少し持ち上げられた視線の先、細まった目が近づいてくる。
「ん、ん……」
 ふれるだけの優しいキスと髪を撫でる手のひらに安心して、身体の力を少し抜いた。軽いキスを繰り返しながら頬を押さえていた手が後頭部に回って、胸の中に抱き込まれて、いつのまにか身動きが取れなくなっていた。

 -つづく-
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