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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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マスカレイド2-114
2010年10月25日 (月)
「ホントに、バカみたいだけどね……」
 あの底なしのお人好しさって、どっから出てくるんだろう?
 メトロノームみたいに、シーツの上でぱったんぱったん左右に半回転しながらいろいろ考えていると、胸に差し込んだバスタオルの端っこがするっと抜け落ちた。身体から剥がれて抜け殻みたいにシーツに広がったバスタオルに手を伸ばしたその瞬間、カチャッとドアの開く音がした。
「あー、さっぱりした」
「あ、わっ! わわわっ」
 あっちのほうから聞こえてきた先生の声と気配に、慌てて指先に当たったバスタオルを引き寄せたけれど、どこかに引っかかったのか全然手元にきてくれない。こうなったら仕方ない。バスタオルをあきらめて、あたしは毛布の隙間にもぐりこんだ。首まで全部隠れてからそおっと視線を向けると、バスタオルを腰に巻いただけの先生がぽかんと口を開けてこっちを見ていた。
「おまえ、なにしてんだ?」
「べっ、べつにっ」
 ぶんぶん首を振るあたしに、先生はちょっときょとんとして、そしてニヤっと笑った。さては、なんて言いながらガリガリと髪を拭く。
「なんだ、こっそりオナニーでもしてたか……てっ、でぇっ!」
 あたしが投げたにしては見事なくらいど真ん中、マンガみたいに顔に枕をぶつかった先生がくぐもったうめき声を上げる。
「痛てーじゃねーか、このやろうっ」
 叫びながら先生は足元に落ちた枕を拾い上げて、軽くベッドに叩きつけた。怒ったふりしてるだけなのは顔見ただけでわかるから、あたしだって引かない。
「あたしは野郎じゃないしっ! 女の子だし!」
「そーゆーこと言ってンじゃねえ!」
 どかっと音を立ててベッドに上がってくる。毛布にかじりついて、怒ったネコみたいにぐるるって唸ったあたしに、先生は人が悪そうな笑みを浮かべた。
「そんな強気に出ていいのかな? 春奈チャン」
 ふふん。そんな感じでエラソーにあたしを見下ろしてから、先生はぐいっと腕を突き出してきた。
「これ、なーんだ?」
 高く上がった右手から、白い布が風のない日の旗みたいにたらんと垂れ下がっていた。これってなに? って考えないとわからないような物じゃない。さっきまであたしを隠してくれてた、そしてこれからも助けてもらわないといけない、大切な大切な。
「あたしの、バスタオルーーっ!」

 -つづく-
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