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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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マスカレイド2-111
2010年10月15日 (金)
「メンチカツコロッケ、ハンバーグ、期間限定ミックスフライ……おっ、これいいな。ライスサラダセットでこれひとつ。春奈はなにがいい? ステーキ丼、ポテト盛り合わせ、ホットサンド、ピザ、パスタ、カレーにドリア。デザートはプリン、アイスクリーム、ケーキ、あ、パフェもあるってよ」
 恥ずかしいけど、先生の言葉ひとつひとつに胃が反応する。これだけ距離があれば聞こえるはずがないって思うけど、でも先生の人の悪そうな笑顔はあたしのことを見抜いてるっぽい。
「そこじゃ食えねーだろ? あきらめて、こっち出てこいって」
 抜き打ちテストを宣言した直後の、あたしたちのブーイングを見下ろすときみたいな超余裕顔で先生が笑う。そして、高校生にもなって食べ物に釣られてしまうあたし。子どもじゃあるまいしって思うけど、でも仕方ない。だってホントにお腹空いてきちゃったんだもん。我慢できなくなってきちゃったんだもん。晩御飯にってバーガーサンド食べたはずなのに、さっきから食べ物の話題ばっかで、口の中にツバが溜まってきちゃったよー。
 ホントに情けない。情けないけど、でも降参の前にせめてひとつだけ。
「あかり……」
「あ?」
 メニュを眺めていた先生がちらっと目を上げた。あたしの顔を見て、そしてにやっと笑う。白旗は先生にも見えちゃったみたい。よしよしどうしたって、それはそれは広い心をお示しくださる。寝ぼけたふりしてもう一回ぶん殴っちゃおうかななんて思いながら、あたしは唯一の要求を先生に願い出た。
「あの。部屋のあかり、暗くして」
「おっけー、わかった」
 短くなったタバコを消すと先生は軽く肩をすくめた。仕方ないな、まぁそれくらいはな、なんて勝利者の顔が憎たらしい。
「よし、これでいいか?」
 いかにもあたしがものすごいわがままを言ってる、みたいな態度で、先生はテーブルに手を伸ばした。細めのリモコンを取り上げるとそれをさわる。先生の指の動きに併せてふわぁっと灯りが弱まって、夕焼け時の室内くらいの明るさになった。
「できれば、もうちょっと暗いほうが……」
「真っ暗だと、なに食ってんだかわかんねーだろ」
 再要求をあっさり蹴散らすと、先生は手にしていたメニュをテーブルに置いた。くつろいだ様子でゆっくりとソファにもたれる。肺に残っていた煙をふぅっと吹き上げてソファの背もたれに腕を乗せた。
「さぁ、春奈」
 ソファに乗せたままの腕があたしに向かって伸べられる。ここまできたら、もう仕方ない。

 ――あああっ、返す返すも自分の食欲が憎いっ!

 -つづく-
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