2ntブログ
R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
スポンサーサイト
--年--月--日 (--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
マスカレイド2-110
2010年10月12日 (火)
「えーと、あのー。なんか着る物……」
「あ? そんなもん、ねーぞ」
「えーっ?」
 洗面所の棚に置かれていたのは、ホテルの名前の入った真っ白のタオルとバスタオルが一枚ずつ、二組だけ。濡れたままの頭にターバンみたいにタオルを巻いてから、助けを求めてドアから顔だけを出したあたしに突きつけられた現実は過酷だった。
「ちょっと、困るよーっ」
 ホテルなんて初めてだし実はあんまりよく知らないけど、普通はバスローブとか、そういうのが置いてあるもんじゃないの?
「あぁ、そーいや、あるとこもあるな」
 あたしの問いかけに先生は真顔で頷く。先生が隠したのかもって疑いだけは晴れたけど、でもだからってなんにも解決しない。
「なんでぇ、バスタオル巻いときゃいーじゃねーか」
「え、やっ、それはちょっと……」
 先生はなんでもないようにそう言って明るく笑うけど、でもさっきまでの、なんとか隣にいる人の表情くらいはわかるってくらいの暗さならともかく、スポット照明とランプで煌々と照らし出された今の部屋は放課後の教室くらいの明るさ。これじゃ全部見えちゃう。そりゃ今までもいっぱい見られたりはしてるけど、でもそれとこれは全然違うし。
「別に今さら。恥ずかしがるもんでもねーだろ?」
「やだよ、恥ずかしいよーっ」
「そう。その恥ずかしがる顔がいいんだよ」
 教師のくせに矛盾したことを笑いながら平気で言う。ぶうっと唇を尖らせるあたしにおかしそうに顔をゆがめながら、先生は天井に向かって大きな煙を吐き出した。手を伸ばして長くなった灰をクリスタルの灰皿に落とす。
「いーじゃねーか。ホラ、ここおいで、春奈ちゃん」
 言いながら、先生はどてっと寝そべるように腰かけたソファの隣をぽんぽんと叩いた。ソファの斜め前に陣取ったテーブルには、ジュースのグラスと、ちょっと口をつけたっぽい飲みかけのビールのジョッキが並んでいた。
「のど乾いたろ? このオレンジジュースおまえンだから。さっき持ってきたばっかだから、まだ冷てーぞ。ここはメシも結構うまいんだぜ。おまえ、なにが食いたい?」
 ジョッキに手を伸ばしておいしそうにビールを飲みながら、先生はテーブルの脇に置いてあったマガジンラックからパンフレットくらいの大きさの本を取り上げた。ぱらぱらとめくって熱心にページに視線を落とした。

 -つづく-
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
名乗ってもいいけど表には出さないでと言うかたは名前をカッコで閉じてください→例(にゃお)