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2010年08月20日 (金)
――どうしよう。別に、行ってもいいかな。
ふと、そう思ってしまう。
もしかしたら危ないかもしれないけど、でもホントに楽しいかもしれないし。そのときだけでもいろいろと忘れられるかもしれないし。だったらラッキーだし。それに、もしもホントになんかあったとしても、別に大騒ぎするようなことじゃない。一回くらいどうってことない。
「ちょっと遠いし、車で行こうか」
「帰りなら安心してよ。家まで送るからさ」
ホントかウソかわからない言葉を交互に言いながら、二人はテラスから直接大通りに出られる木製の大きなドアへ向かった。荷物を持ったバンダナの人が先に立ってドアノブに手をかけようとしたその瞬間、爆発したようにドアがばぁんと吹き飛んだ。
「わああっ?」
「きゃあぁああっ!」
なにが起こったのかわからないまま、大きな音にびっくりして悲鳴を上げる。壊れそうな勢いで壁に叩きつけられて、衝撃にゆらゆら揺れるドアの向こうから、最近流行りのスポーツサンダルが現れた。次いで、都市迷彩のカーゴパンツが入ってくる。
「びっ……くりした……ぁっ」
ドアに跳ね飛ばされてぺたんと座ったバンダナの男の人が、どんぐりまなこで顔を上げる。ほっとしたように床に小さく息を吐いて、そしてがばっと立ち上がった。
「ちょっとアンタ! なにをいきなり……、危ねぇだろが!」
「ああっ?」
至極当然の抗議に、まだふらつくようにギィギィと動くドアの前にぬぅっと立ちはだかったその人は、ドスの効いた声を上げた。顔半分を隠すキャップの下から、ぎろりという表現が一番似合う視線があたしたち三人に降りかかる。その鋭さに、あたしの肩を抱いた茶髪の人が後ずさった。引きずられるように、あたしも一歩離れる。その人は大きな肩を揺らすようにぐるんとあたしたちを見回して、そしてあたしの上で視線を止めた。
-つづく-
ふと、そう思ってしまう。
もしかしたら危ないかもしれないけど、でもホントに楽しいかもしれないし。そのときだけでもいろいろと忘れられるかもしれないし。だったらラッキーだし。それに、もしもホントになんかあったとしても、別に大騒ぎするようなことじゃない。一回くらいどうってことない。
「ちょっと遠いし、車で行こうか」
「帰りなら安心してよ。家まで送るからさ」
ホントかウソかわからない言葉を交互に言いながら、二人はテラスから直接大通りに出られる木製の大きなドアへ向かった。荷物を持ったバンダナの人が先に立ってドアノブに手をかけようとしたその瞬間、爆発したようにドアがばぁんと吹き飛んだ。
「わああっ?」
「きゃあぁああっ!」
なにが起こったのかわからないまま、大きな音にびっくりして悲鳴を上げる。壊れそうな勢いで壁に叩きつけられて、衝撃にゆらゆら揺れるドアの向こうから、最近流行りのスポーツサンダルが現れた。次いで、都市迷彩のカーゴパンツが入ってくる。
「びっ……くりした……ぁっ」
ドアに跳ね飛ばされてぺたんと座ったバンダナの男の人が、どんぐりまなこで顔を上げる。ほっとしたように床に小さく息を吐いて、そしてがばっと立ち上がった。
「ちょっとアンタ! なにをいきなり……、危ねぇだろが!」
「ああっ?」
至極当然の抗議に、まだふらつくようにギィギィと動くドアの前にぬぅっと立ちはだかったその人は、ドスの効いた声を上げた。顔半分を隠すキャップの下から、ぎろりという表現が一番似合う視線があたしたち三人に降りかかる。その鋭さに、あたしの肩を抱いた茶髪の人が後ずさった。引きずられるように、あたしも一歩離れる。その人は大きな肩を揺らすようにぐるんとあたしたちを見回して、そしてあたしの上で視線を止めた。
-つづく-
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