2ntブログ
R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
スポンサーサイト
--年--月--日 (--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
マスカレイド2-85
2010年08月19日 (木)
「えっ?」
 慌てて振り返ると、そこには男の人が二人立っていた。誰って思うより先に、トレイの横に手が置かれた。身体を二つに折り曲げるように屈み込んできた男の人が、あたしの顔を覗き込むように見て、にっと笑った。
「彼女、可愛いね。どしたのさ、こんなとこでひとりで」 
「ヒマならさ、俺たちと飲みに行かない?」
「えっ、とぉ……?」
 もしかして、これってナンパ? うわ、初めて見たっ。
「ね、行こうよ。イイ店知ってんだ、俺」
 にっこり笑うその表情が、不思議と警戒心を引き起こさないカンジで、ああなるほど、ナンパってこうやるんだ、この人たち慣れてるんだなって思う。どう誘えば女の子がついてくるのか、よく知ってるんだろうな。見るからに遊び慣れてそうで、一緒に行けばそれなりにおもしろいかもしれないけど、でもそれだけじゃ済まない可能性だってあるってことくらい、あたしだって知ってる。
「でもあたし、もう帰んなきゃ。電車なくなっちゃうし」
 佐上先生と比べると天と地だけど、でもカッコいい部類に入るかな。日焼けした肌と同じくらいの色に脱色した長めの前髪と、鮮やかな赤いタンクトップに黒のダメージジーンズ。もう一人は、短い黒髪に派手なバンダナしてて、セクシーなお姉さんの絵のTシャツとハーフパンツで、耳たぶに輪っかのピアス。お友だちとして付き合うのなら楽しそうかなって、そう思わなくもないけど。
「電車なんて、まだまだ時間大丈夫でしょ。なんなら俺ら、家まで送るし」
 人懐っこく笑いながら、茶髪の男の人が目の前にちゃらりと重そうなカギをぶら下げた。肩に置かれた手があたしをぐいと引き寄せる。胸の中に抱き寄せられるような形になってしまう。額にかかる長い茶髪に、頬に当たる人肌の感触に、どくっと心臓が鳴った。
「えっ、あっ、ちょっとっ」
「絶対楽しいって。ね、行こ」
 わたわたしながらも勢いに飲まれて、それ以上拒絶できない。抵抗しないあたしに『かわいーね』とか言いながら笑いかけてくる。バンダナの人が向かいの椅子に置いていたあたしの荷物を持つのが見えた。
「はい、決まり。行こ行こ」
「大丈夫、俺ら紳士だから」
「やっ、え、あの、あたし……」
 こんな強引に誘っといて紳士なんて言われてもとは思ったけど、でもなぜかあたしは手を引かれて立ち上がってしまった。

 -つづく-
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
名乗ってもいいけど表には出さないでと言うかたは名前をカッコで閉じてください→例(にゃお)