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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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マスカレイド2-80
2010年08月09日 (月)
「さっきの、アレ?」
 意味の通じない突然の言葉に眉をしかめると、藤元先生はいたずらが見つかった子どもみたいに笑った。
「わりぃわりぃ、こんな言い方じゃわかんねぇよな」
 おかしそうに目を細めながら、藤元先生はお箸の先に刺さっていたコロッケを口に放り込んだ。次いでご飯を山盛り乗っけたお箸をぱくっとくわえて、もしゃもしゃと三回ほど噛んで、そしてごくっと飲み込む。相変わらずの、肉食獣っぽい食べっぷりの向かい側では、銀のフォークでも扱ってるみたいに繊細な指使いで佐上先生がパスタを食べている。いつもながらの不思議な光景に、ホントにどうしてこの二人が仲良しなんだろうって思う。何がきっかけで友だちになったのか、いつか訊いてみたい。
「合格通知だよ。必要書類とか書いてあったし、あとで渡すわな」
「合格通知?」
 明るい藤元先生の言葉に、静かにパスタに向かっていた佐上先生が顔を上げた。
 えっちのときもそうだけど、食べてるときも佐上先生の横顔は上品で涼しげで、本能的な行動を取ってるなんて思えないくらいにキレイ。トイレのときでもきっともそうなんだろうな、なんて考えちゃうのは、ちょっと下世話すぎるかもしれないけど。
「おう、そうよ。芝口、受かったんだぜ、静凛女子。大したもんだろ?」
 なぜか自慢げに言いながら、先生はお箸を持ったままの右手をあたしに伸ばしてきた。頭を撫でようとして、手の中のお箸に気付いたらしく、ぐーのままのこぶしをごりごりと前髪の辺りにこすり付けた。痛いって文句言ってやろうかと一瞬思ったけど、でも本当に喜んでくれてる藤元先生の様子が嬉しいから、今回はだけは言葉を飲み込んであげる。
「芝口が……、そうか」
 でも佐上先生は藤元先生とは真反対のリアクション。
 そりゃ、佐上先生が担任する特進クラスの生徒たちはポコポコ国公立に受かるから、それに比べたらお嬢さま大学なんか別にどーってことないのかもしれない。あたしにとっては精一杯背伸びしてギリギリ受かった大学なんだけど、でも褒めてくれそうな雰囲気じゃないかな、とか考えてると、佐上先生は食べかけのパスタ容器の上にそっとフォークを置いた。
「そうか」
 難しい顔で小さく頷くと、先生はテーブルの上でくしゃっと丸まっていたネクタイを手にして、そのまますっと立ち上がった。
「芝口も、女子高生じゃなくなってしまうんだな」

 -つづく-
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