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R18 らぶえっち小説Blog
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マスカレイド2-79
2010年08月07日 (土)
 その話題が出たのは、なし崩しにお昼タイムに入って十分くらいしたところだった、と思う。

「一回スッキリしたワケだし、先にメシ食おうぜ。俺ぁ腹減ったよ」
「本能だけで生きてるんだな、おまえは」
 ムードもへったくれもない藤元先生の言葉とそんな藤元先生に呆れ顔の佐上先生は、使い終わったウェットティッシュをポリ袋に放り込むと、言葉とはうらはらに仲良く立ち上がった。二人の後ろ姿を一瞬ぼおっと見送りかけてから、あたしも慌ててブラウスのボタンを留めた。脱ぎ捨てられていたショーツを穿き直して髪を手櫛で整えながらテーブルに向かう。パイプ椅子を引いて座ると、テーブルの上の大きなコンビニ袋の中身をガサガサと探っていた藤元先生が顔を上げた。あたしを見てニカっと笑った。
「ほい。これ、芝口のな」
 あたしの大好きな、野菜たっぷりサンドとソーダをゴツイ手が目の前に置いてくれる。その横に次々と並ぶ、コロコロチーズのソフトフランスパンと、ツナタマサンド、明太子とテリヤキチキンの変わりむすびが一つずつ。遅れて出てきた、五種の野菜のマカロニサラダとシャキシャキレタスのサラダパスタと、点心盛り合わせセット。点心盛り合わせはぱかっと開けられて、あたしのいつもの取り皿になった。
「あ、ありがと」
「おー」
 嬉しそうに頷きながら、藤元先生はミックスフライ弁当のパッケージを開けた。
「さぁてと。メシメシ」
 鼻歌でも歌いそうな顔でぱちりと割り箸を割る藤元先生の斜め向かいから伸びてきた手が、黙ってサラダパスタを手元に引き寄せた。乱れた襟元のまま、何か難しい事を考えているような表情でパスタの蓋を開ける。期待通りの優雅な手つきが、安っぽいプラスティックのフォークにパスタをクルクルと上品に巻いた。
 夏休みが終わって二週間も経って、こうやって一緒に食べるのも久しぶりのはずなのに、でも毎日見てるような気もして、なんだか不思議。
 そんなことを考えながら、あたしはソーダの蓋をきゅっとねじった。口の中でじゅわっと乱暴に弾けるソーダで、なんかイロイロと変な味を洗ってから、そおっと飲み込む。二口のソーダでちょっと落ち着いてから、サンドウィッチをかじった。もしゃもしゃと自分の口の中で響く咀嚼音が周囲の音を遠ざけていく。そうやってしばらく三者三様にランチタイムを満喫していた、そのときだった。
「あ、そうそう、芝口。さっきのアレな、こっちにも届いてたぜ」
 エビフライの尻尾をお弁当箱の端っこにそっと除けて置くと、何の前触れもなく藤元先生はそう言った。

 -つづく-
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