2ntブログ
R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
スポンサーサイト
--年--月--日 (--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
マスカレイド2-54
2010年02月10日 (水)
 もしかしたら、もっと悪いことを想像して心配してるのかもしれない。言っちゃったほうがいいのかも。言っちゃう? 言っちゃう? でもいきなり自分からは言いにくいな。どうしよう、先生のほうから訊いてくれないかな。
 そう思ったのが聞こえたかのように、先生はコップのお茶を一気に飲み干すと、真正面からあたしを見た。
「あ、その……今日、お母さんとかは?」
 それでもちょっと迷っているみたいに言葉を選んでくれる。ときどき思うんだけど、やっぱりこの人は優しい人なんじゃないかな。
「ウチ、ママはいないの」
 あ、言えた。
 でも言えてよかったって思ったのはあたしだけで、先生は凍ったみたいにぴたっと止まった。その顔見ると、あ、だめだめ。誤解しちゃってる。ママはまだ生きてるよー。元気でパワフルですよー。勝手に殺したら怒られるよーっ!
「違う違う! ちゃんといるけど、ここには住んでないの。別居」
「べっ、きょ……?」
 慌てて続けたけど、なんか余計に悪かったみたい。眉をぎゅっとひそめた表情にはおかしくなるくらいはっきりと『しまった』って書いてある。訊くんじゃなかったって超反省顔だけど、でも昨日から散々訊きたがってたのは先生だからね、あたしがムリヤリ聞かせたんじゃないんだからね、あたしのせいじゃないんだからね。とは思っても、なんかちょっと罪悪感。だからあたしは聞いた人が納得しやすい言葉をつなげる。
「うん。ママの仕事のカンケーでね。別居って言ってもたまには帰ってくるんだけど。昨日だって来てたし。でもここんとこ忙しいみたいで、すぐ帰っちゃったけど」
 すぐ帰っちゃうのはいつもだけど、しかも仕事のせいじゃないんだけど、でもそれは言わないでおく。
「そっか」
 難しい顔の先生。やっぱりちょっと悪かったかな。
「パパが全然家のことしてくんないからね、そこだけね。だから、それ見てたの。特売品確認しとかないとって。高校生だってのに、もう主婦よ、主婦」
 テーブルの隅によけたチラシを視線で指しながら、パパとママの仲が悪いから別居してるんじゃないよって、仕事だから仕方ないんだよって、そんな嘘を含ませる。

 -つづく-
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
名乗ってもいいけど表には出さないでと言うかたは名前をカッコで閉じてください→例(にゃお)