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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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マスカレイド2-47
2009年12月05日 (土)
「ホントに気にしてくれてたのかなぁ……」
 だったら昨日のうちに電話くらいしてくれてもいいのにとか、もう午前中の講習は終わってる時間なんだから今だって掛けてこられるはずなのにとか、自分にとって都合のいいことだけ考えながらドーナッツの箱に手を入れて、指先に当たったのを適当に引っ張り出した。
 このお店、ピークはもう過ぎたみたいだけど、でも今でも並ばないと買えないんだって。パパも並んだのかな? 確かにふかふかしてやわらかくて美味しいのは美味しいけど、でも普通だよね、並ぶほどじゃないよねって思っちゃう。
「話題って怖いなぁ」
 噂とノリだけでみんな行っちゃうんだなー。
 残りを口に放り込んで荒っぽく噛み砕いて、ジュースで流し込んだ。
 ――どうしよう。
 空っぽになったジュースのパックをゴミ箱に放り込んでから、頬杖をついてベランダに視線を向けた。ぱたぱたとはためく洗濯物が幸せそうで楽しそうで、なんとなく腹が立ってくる。
 今日ガッコに行ったら、間違いなく藤元先生と会っちゃう。だって直行するのは準備室だし、あそこは先生たちの部屋みたいなもんだし。もし佐上先生がいても、藤元先生なら全然気にしないで昨日みたいにいろいろと訊いてきそう。藤元先生があれこれ訊いてきてても佐上先生は思いっきり知らん顔なんだろうなって思うと、ちょっと落ち込みそう。
 けど、昨日みたいに厚意百パーセントの真っ直ぐな目で見られたら、あたしはどこまでしゃべっちゃうのかな。全部言っちゃうんだろうか。先生はどんな顔をするかな。かわいそうにって顔をされたらどうしよう。あたし、別に自分のことかわいそうとか思ってないし、だからそう思って欲しいわけじゃないし。でもじゃあどう思って欲しいかって、そういうのもないんだけど。
「――なんで」
 なんであたしは、藤元先生のことばっかり気にしてるの? あたしが好きなのは佐上先生なのに。藤元先生じゃないのに。
 佐上先生は、あたしが何を考えていようと何をしてようと、全然気にしてくれないから? 藤元先生はいろいろと気に掛けてくれるから? ご飯買ってくれたり話を聞いてくれたりするから? えっちのときに名前を呼んでくれたりするから?
 あたしはホントは誰が好きなの?
「あたしは、佐上先生が好きなのっ」

 -つづく-
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