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2008年08月18日 (月)
「やーーーっ!」
じたばたと暴れる両手がひじで折り曲げられ、ぐいと背中へと引っ張られる。大きな手に鷲づかみにされ押さえつけられる。全身に掛かってくる重みに慌てた理香の口から大きな悲鳴が上がった。タイトスカートを履いていることを完全に忘れ、脚をバタバタと大きく動かして肩を揺すり、理香は逃れようと必死でもがいた。
「や、やだ! 起きます! 起きますから!」
「遅い」
笑みを含んだ声が理香の耳に低く囁いた。暴れる細い身体を気にもせず、亮治は複雑な窪みを描く薄い皮膚に覆われた耳の軟骨を舌先でゆっくりと辿った。びくりと震えたのを見計らうとそっと歯を立て甘く噛む。
「お願い、先輩っ!」
「――ふん」
怯えに近い声を上げる理香に面白くなさそうに唇の端を歪めると、亮治は手首に食い込むように強くつかんだ両手首を放した。
「え……?」
自分の願いが聞き入れられたことに反って驚き、唖然とした表情を隠さないまま肩越しに亮治を見上げる瞳を憮然と見つめ返す。
「なんだ、本当はして欲しかったのか?」
「い、いえ、そんなことは……」
「ふん」
歯切れの悪い反論に片眉を吊り上げながら、亮治は理香に背を向けた。
「えーと、先輩?」
「仕事だ。いつまでも寝こけてないで、こっちへこい」
不機嫌に言い捨てると亮治は隣室へ続くドアの向こうへ姿を消した。大きな音を立ててドアが閉まり、ぽかんと口を開けたままの理香が一人、マットレスの上に取り残された。
-つづく-
じたばたと暴れる両手がひじで折り曲げられ、ぐいと背中へと引っ張られる。大きな手に鷲づかみにされ押さえつけられる。全身に掛かってくる重みに慌てた理香の口から大きな悲鳴が上がった。タイトスカートを履いていることを完全に忘れ、脚をバタバタと大きく動かして肩を揺すり、理香は逃れようと必死でもがいた。
「や、やだ! 起きます! 起きますから!」
「遅い」
笑みを含んだ声が理香の耳に低く囁いた。暴れる細い身体を気にもせず、亮治は複雑な窪みを描く薄い皮膚に覆われた耳の軟骨を舌先でゆっくりと辿った。びくりと震えたのを見計らうとそっと歯を立て甘く噛む。
「お願い、先輩っ!」
「――ふん」
怯えに近い声を上げる理香に面白くなさそうに唇の端を歪めると、亮治は手首に食い込むように強くつかんだ両手首を放した。
「え……?」
自分の願いが聞き入れられたことに反って驚き、唖然とした表情を隠さないまま肩越しに亮治を見上げる瞳を憮然と見つめ返す。
「なんだ、本当はして欲しかったのか?」
「い、いえ、そんなことは……」
「ふん」
歯切れの悪い反論に片眉を吊り上げながら、亮治は理香に背を向けた。
「えーと、先輩?」
「仕事だ。いつまでも寝こけてないで、こっちへこい」
不機嫌に言い捨てると亮治は隣室へ続くドアの向こうへ姿を消した。大きな音を立ててドアが閉まり、ぽかんと口を開けたままの理香が一人、マットレスの上に取り残された。
-つづく-
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