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R18 らぶえっち小説Blog
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花を召しませ 番外編~White HESH -8
2008年05月20日 (火)
 わたしがじっと見つめていることなどに気付く気配もなく、彼は咥えたままだったタバコをそっと唇の端から抜き取った。用心深い手つきで長くなった灰をゆっくりと灰皿に運び、軽く弾いて落とす。気だるい表情のままサイドミラーを確認して車線を変更し、対向車を待ってから見慣れた交差点を右折する。その先の、二十軒以上のホテルの林立するインターチェンジ近くの一角は、わたしたちの行きつけの場所でもあった。
 今日はどこ行くのかな。前に行ったところかな。それとも?
 以前に入ったことのあるゲームセンターのように派手なライトアップの部屋を思い出しながら、ふと考える。少し前までは恥ずかしくてこの通りで顔を上げることもできなかったはずなのに、今は、両端に立ち並ぶホテルの外観を眺めることができる。半地下のガレージに停まった車から自分でドアを開けて降りて、手を引かれながらも自分の意思で歩くことができる。無人のフロントに置かれた電話に小さく囁きかける彼の後ろ姿を、他の車の気配を感じながらも待っていることができる。
 そんな自分の変化をどう捕らえればいいのだろう。この状況に慣れただけなのだろうか。それとも、スレてしまった?
「大丈夫、部屋残ってるって」
 少し大きめの古風な形の受話器をチンと音を立てて置くと、わたしを振り返りながら彼はにっこりと笑った。
「九階に上がってくれたらわかるってさ。行こうよ」
 言いながら数歩で近づいてきて、強い腕がぐいと肩を抱き寄せた。あっと思う暇もなく降ってきたキスがわたしを塞ぐ。
「ん、んん……っ!」
 こんなところでいきなり何をと慌てるわたしに、唇を合わせたまま低く声を漏らすと、彼はすうっと手を放した。思わず睨みつけたけれど、目を細めるようにして笑うだけだった。悪びれた様子もなく腰に手を回してくる。
「さ、行こう」
 彼の手に導かれるままにフロント脇の小さなエレベータに乗って九のボタンを押した。ドアが閉まるまでの一瞬さえ待つことなく、彼の手が悪戯を仕掛けてくる。
「やっ、ちょ、ちょっと!」
 上昇するエレベータの中で、背中からウェストライン、そしてお尻を何度も撫でさすりながら彼は絶え間なくキスをした。衿の間に隠れた小さなボタンを外され、更にその下の細いジッパーの留め金に指がかかった気配に慌ててしまう。
「ダメ、シズくん」

 -つづく-
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