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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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この指を伸ばす先-32
2007年04月07日 (土)
「せん……ぱ、い?」
 頬に押し当てられた、オーダーメイドらしいぴったりと身体に沿ったなめらかな肌触りの上質のスーツの布地越しに、亮治の鼓動が聞こえる。それが自分のそれよりもさらに早いことに気付き、理香は動揺した。
「や、だ……。先輩、はなして、ください」
「こうやって、おまえのそばにいるためにだけ、俺はここにきた。さっきもそう言っただろう?」
 低く響く甘い追い討ちに心が流されそうになる。それを理解しながらも理香はすでに揺らぎ始めていた。
「だって、そんな……。だって……」
 亮治との再会もレイプも突然の配置転換も、理香にとっては悲劇だった。迷惑な話だった。これから精神的にも肉体的にも亮治にいたぶられる日々になってしまうのかと怯えていた。けれども理香の積年の恨みに近い思いさえも揺さぶるほどに、亮治のまなざしは真摯だった。
「俺以外の男にさわらせるな、これ以上」
 亮治の顔が降りてくる。前髪のあいだから見えるその表情に理香は声が出なくなる。
「理香」
 強い光を放つまなざしが自分を真正面から捕らえていると言う事実に、理香は捕食される直前の昆虫になったような気がした。細かく震える唇は否定も拒絶もできないまま、亮治に塞がられる。
「んん……」
 理香がひくりと背を揺らすたびに抱きしめる力が強くなる。腰と背中に回った腕が身体を密着させるように抱き寄せる。隙間から優しく入り込んできた舌に口内を探られて理香はひくんと身を震わせた。かすかにミントの味を残した唾液が舌を伝わってぬるぬると理香の口内に流れ込む。
「ふっ、ん……」
 甘く鼻にかかった声を漏らしながら理香が強く目をつむる。こめかみに鼓動が渦巻くのを感じながら、いつしか理香は押し返していたはずの指で亮治のシャツを握りしめていた。

 -つづく-
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