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R18 らぶえっち小説Blog
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花を召しませ・番外編~セクシャルオムレット~ 7
2007年01月11日 (木)
「本当に大丈夫?」
「大丈夫大丈夫。昨日、一晩で一箱空けちゃったからさ、それだけ」
 彼の体調は心配だけれど『昨日』の言葉に黙ってしまう。一晩かけて消えかけていた小さな火が、うちわで煽がれたようにふわりと大きくなる。それが伝わったのだろう、彼は慌てた声で言葉を繋いだ。
「あ、いや、昨日はごめんなさい。俺が悪いのはわかってる。ごめん。本当にごめん」
 謝るくらいなら、最初からしないで欲しい。
 わたしと約束したのが先なのだから、わたしのことを優先して欲しい。
 彼に事情があることを理解した上でお付き合いを続けているのだから、それを言ってはいけないことくらいはわかっていたけれど。
「あのね、シズくん」
 言いかけて、けれど何を言っていいのかわからなくて口をつぐむ。彼はわたしが話すのを待っているようだった。時間が沈黙に変化して、ゆっくりと積もって行く。どうしていいのかわからないまま首を巡らせるように視線を回して、ふと壁の時計を見上げた。指し示す針の方向を確認してぴきっと凍り付く。いつのまにか十五分以上が過ぎていた。
 毎朝、化粧水とクリームと、そして口紅を塗る程度で化粧を済ませるわたしでも、朝の三十分はギリギリの時間だ。普段通りに行動していても余裕がないのと言うのに、のんびりと電話をしていたのだから、こうなるのも無理のないことだった。これでは遅刻一直線だ。とりあえず朝食抜きだけは決定だろう。
「あの、シズくん。ごめん、わたし急ぐから……」
 電話を切るよと言いかけて、奇妙な違和感を覚えた。受話器から聞こえてくる彼の息遣いがおかしい。はぁはぁと荒い息はセックスの最中にも似ているけれど、そんな艶っぽい雰囲気はなかった。どちらかと言うと病気の、特に風邪を引いて熱が出たときのような……って、ええっ?
「ちょ、ちょっと、シズくんっ?」
 思わず叫んだのとほぼ同時に、玄関でガタンと大きな音がした。

 -つづく-
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