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2006年10月17日 (火)
「ごめんね。初めてのときから感じさせてあげたくて、いろいろしてみたんだけど……やっぱムリだった」
梳くようにゆっくり髪に指先を入れながら彼は大きく息を吐いた。
「ううん、そんなこと」
確かに、気持ちいいとは言い難いけれど、でも。
「わたしの中に、シズくんがいるの……わかる……」
「わかる?」
「うん。――シズくん、は?」
そう問い返すと、彼は困ったように目を細めた。
「わかるどころか、さっきから我慢すんの必死で。美雪さん、ずっと締め付けてきてて、俺もう狂いそう。マジ、生殺し状態」
その言葉に思わず笑うと、彼は大きな溜息を吐き出した。
「ホントなんだって。あー、もうムリ」
彼が低くうなると、わたしの中の彼のものがびくりと震えるように動いた。
「ちょっと、動いていい?」
「うん。いいよ」
本当はもうちょっとこのままでいて欲しかったけれど、その切なそうな表情を見ていると可哀想な感じがする。それになにより、ここまで気を使ってくれるような男の人なんてそうはいないだろうと思うと、彼に応えたいという気持ちが強くなってくる。
「ゆっくり、するからね」
ちゅっと音を立てて頬にキスすると、彼は肌を押し付けたまま、ゆっくりと腰を動かし始めた。こすりつけられるたびに、身体の内側にねじれるような痛みが響いて、息が詰まる。
「こうすると、痛い?」
熱い息をこぼしながらも彼は訊いてくれる。
「ん、ちょっと。でも、大丈夫」
彼が眉をひそめているのは、わたしと同じ理由ではないだろう。そんな状況でもわたしを気遣ってくれるというのが嬉しい。痛みと同じくらいの幸福感で、胸がひたひたと満たされて行く。
-つづく-
梳くようにゆっくり髪に指先を入れながら彼は大きく息を吐いた。
「ううん、そんなこと」
確かに、気持ちいいとは言い難いけれど、でも。
「わたしの中に、シズくんがいるの……わかる……」
「わかる?」
「うん。――シズくん、は?」
そう問い返すと、彼は困ったように目を細めた。
「わかるどころか、さっきから我慢すんの必死で。美雪さん、ずっと締め付けてきてて、俺もう狂いそう。マジ、生殺し状態」
その言葉に思わず笑うと、彼は大きな溜息を吐き出した。
「ホントなんだって。あー、もうムリ」
彼が低くうなると、わたしの中の彼のものがびくりと震えるように動いた。
「ちょっと、動いていい?」
「うん。いいよ」
本当はもうちょっとこのままでいて欲しかったけれど、その切なそうな表情を見ていると可哀想な感じがする。それになにより、ここまで気を使ってくれるような男の人なんてそうはいないだろうと思うと、彼に応えたいという気持ちが強くなってくる。
「ゆっくり、するからね」
ちゅっと音を立てて頬にキスすると、彼は肌を押し付けたまま、ゆっくりと腰を動かし始めた。こすりつけられるたびに、身体の内側にねじれるような痛みが響いて、息が詰まる。
「こうすると、痛い?」
熱い息をこぼしながらも彼は訊いてくれる。
「ん、ちょっと。でも、大丈夫」
彼が眉をひそめているのは、わたしと同じ理由ではないだろう。そんな状況でもわたしを気遣ってくれるというのが嬉しい。痛みと同じくらいの幸福感で、胸がひたひたと満たされて行く。
-つづく-
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