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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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花を召しませ-43
2006年10月07日 (土)
「美雪……さん?」
「お願い、もうダメ。もうこんな……」
 言いながら、わたしはゆっくり手を伸ばした。ぬるりと触れる熱いかたまり。輪郭をなぞるようにそっと指先を這わせると、彼は低く息を漏らした。同時にびくりとそれが震える。
「欲しいの、シズくんが。だから……」
「それ、意味わかって言ってるの?」
 眉をひそめる彼のまなざしに耐えられず、頷く振りで眼をそらした。
 わたしの思いと彼の思いは、違うのだろうか。彼も同じようにわたしを欲しいと、そう思ってくれてはいないのだろうか。それとも、思ってくれているのだろうか。もしも彼の思いがわたしと同じだとしたら。
「いいの、美雪さん。俺で、本当にいいの?」
 彼の唇がゆっくりと降りてきた。軽い、唇が当たるだけのキスは彼の戸惑いを表わしているようで、言い出したこと自体を後悔してしまいそうになったけれど。
「初めてが俺なんかで……いいの?」
「うん。シズくんがいい」
 彼の首に腕を回して、ぎゅっと抱きしめた。彼の手がシーツと身体のあいだにするりと入り込んできて、抱きしめ返してくれる。彼のものがお腹に押し当てられるように触れた。熱くて固くて、そしてぬるぬるする。その感触がなんだかとても恥ずかしい。
「でも俺、美雪さんに黙ってることが……」
「それでも、いいから」
 言いよどむ彼の言葉を遮るのは、難しいことではなかった。
 彼の言っているのは、おそらく有理の教えてくれた年上の女の人のことだと思う。仕事の手伝いをしているだけだと説明されても納得できなかったこと。彼が言葉で説明してくれても、二人がそれ以上の関係なのだとそれをわたしには知られないようにしているのだと、彼の仕草や表情が何よりも雄弁に語っていたのだから。
 でも。それでも。
「わたし、それでも好きなの。シズくんが好きなの」

  -つづく-
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