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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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花を召しませ-35
2006年09月20日 (水)
「いいからいいから。俺の奢りだから気にしないで」
「それ、美雪は余計に気にするよー」
 白い煙を吐きながら隣で有理が笑う。
「そう?」
「うん。あたしならラッキーとしか思わないけど」
 残り三分の一ほどになったグラスを軽く振って意味ありげに笑いながら、有理は彼とわたしを交互に見た。どうしていいのかわからず曖昧に頷くと、にやりと人の悪そうな笑みが返ってくる。わたしたちの様子にシズくんが白い煙を吹いた。
「全く……今日だけ特別だからね。みんなには黙っててよ」
 短くなったタバコを消しながら、彼は軽い苦笑いを見せた。
「じゃあ、有理さんは何がいい?」
「あからさまにイヤそうだけど、まあいいや。んーと、ギムレット」
「うわ、めんどくさ。ジンライムでいいじゃん」
 次のタバコに火を点けながら彼は顔をしかめる。その反応に有理は唇を尖らせた。不服そうに頬を膨らませながらわざとのように彼に白い煙を吐きかける。
「あー、客になんてこと言うのよー!」
「俺の奢りなんだから、今は客じゃないでしょ。全く……」
 ぶつぶつ文句を言いながら、それでも笑顔で彼は花のように広がったグラスと酒瓶と、そしてシェーカをコトリと置いた。
「ね、それ使うの?」
「うん。めんどくさいけど」
 軽く首を傾けながら彼は唇の端で笑う。
「バーテンダがめんどくさいとか言うなよーっ」
 隣からの声をはいはいと軽くいなしながら、彼は銀色の小さなカップでお酒とジュースを量ってシェーカに入れた。ふたを閉めて両手で持つと、慣れた手つきで振り始める。少し顔を伏せた、どこを見ているのかわからないようなまなざしがひどく印象に残った。

  -つづく-
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