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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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花を召しませ-14
2006年08月18日 (金)
 初めて来たその場所も部屋も、思っていたよりも明るくてきれいだった。玄関を模した入り口でパンプスを脱ぐや否や、抱き寄せられる。
「ちょ、ちょっと……」
 もがいてみても、強い腕は決して逃がしてはくれなくて。
「こないだのとき、俺は俺でギリギリだったんだよ。美雪さん」
 低い声に囁かれて顔を上げた。その笑顔はいつもと同じのような、少し違うような。
「でも美雪さんが初めてなら、それなりに準備しないとね」
 どういう……意味?
「そんな心配そうな顔しないで」
 くすっと笑うと、彼は軽く頬にキスをした。抱き寄せる腕に力が入って、そしてそのまま身体を持ち上げられる。
「きゃっ」
 宙に浮く不安定さに、思わず彼の首にしがみついた。背中とひざを支点に抱き上げられる、いわゆるお姫さまだっこ。今まで経験したことのないこの体勢は恥ずかしいけど、でも、ちょっと。
「お、重くない?」
「うん。全然」
 それを証明しようとしたのか、彼はわたしを軽く揺すった。不安定感が更に増して、彼の首に回した手に力を入れてさっきよりも強く抱きつく。そんなわたしの様子に彼は声を上げて笑った。
「これ、いいな。美雪さんから抱きついてきてくれるって」
「ちょ、ちょっと、遊んでないで……」
「うん、わかってる。ごめんごめん」
 くすりと笑うと彼はそのまま奥へ向かって歩き出した。ドアを脚で開けて中央に置かれた大きなベッドに向かう。バランスを取りながらゆっくりベッドに腰を降ろして、そして彼はわたしを見た。これからの自分の身に起こるであろうことを考えると、向けられたまなざしにどうにも耐えられなくて、顔を伏せてしまう。
「なんで、眼をそらすの」
 ひざ裏を支えていた彼の手がそこから外れて、わたしのあごを軽くつかんだ。ひねるように顔を上げさせられて視線が絡む。
「美雪、さん……」
 低くかすれた声がわたしに口づけた。

  -つづく-
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コメント
この記事へのコメント
 
はじめまして にゃおさん。
最近、連載されている「花を召しませ」を
読ませていただいています。
とても表現が豊かで・・・
読んでいてどきどきします。
毎日、「早く次のが出てないかな」なーんて
楽しみになっちゃいました。
一回一回がもう少し長ければ・・・とか
勝手な意見も^^;
それでは失礼します☆
ps 楽しみにしてますね^^
2006/08/19(Sat) 12:09 | URL  | 瑠璃 #bhH.I1z6[ 編集]
 
はじめまして、瑠璃さん☆
コメントありがとうございます!

「花を召しませ」喜んでいただけて嬉しいです♪
できるだけ毎日更新したいなあと思っているのですが、今回の小説はなぜか筆の進みが悪くて、そして上手く時間がつかえなくて、毎日更新が難しい状況です。ゴメンナサイ。

これに懲りずまたきてくださったらとても嬉しいです☆
2006/08/21(Mon) 15:31 | URL  | にゃお #-[ 編集]
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