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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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花を召しませ-10
2006年08月10日 (木)
 二十四歳、OL、男性経験なし。
 この年で処女なんて、さすがにちょっと引くよね。
 わたしの手を放してゆっくりと立ち上がる彼を歪んだ視界のまま見つめながら、内心で呟いた。
 処女って重いって言うし、そんなにもてなかったのかって思われるのもシャクだし。そりゃ、もてたってほどもてたわけじゃないけど。大学でも会社でもみんなにお固いイメージで取られて、ちょっと敬遠されてるっぽいのは事実なんだけど。
「ごめんね。怖かった?」
 大きな手が頬を撫でてくれた。ぽろりと落ちたしずくを指先で拭き取って、そしてそれを口へと持って行く。ちゅっと音を立てて涙を吸うと彼はわたしを見た。
「ごめんね。こんなことなら、もっと普通のアプローチすればよかった。俺もちょっと我慢効かなくなってきてて」
 そう言いながら彼はわたしをゆっくりと抱き起こした。今まで遠くに消えていた、フロアのダンスミュージックが耳に入り始める。MCの最中らしい、DJの軽快な話し声が途切れ途切れに聞こえてくる。
「えっと、これ」
 渡されたショーツを黙って受け取って、そして顔をそむけた。泣いている顔を見られるのがイヤで、それ以上に彼にどう思われたのとかを考えると、どうしていいのかわからなくて。
「あのさ、美雪さん。えっと、あの――」
「穿くから、あっち向いてて」
「あ、はい」
 くるりとおとなしく背を向けた彼を二秒だけ見つめて、そしてわたしも背を向けた。サンダルのかかとに引っかからないように注意しながらショーツを穿く。クロッチの部分が湿っていてそれが冷たくて、ちょっと気持ち悪い。
 やっぱり、処女だから途中でやめたのかな。これ以上は手を出してこないかな。もうこんなふうに……はないかな。ないだろうな。そう思うと悲しいのはなんでだろう。やっぱりわたし、今も彼が好きなのかな。そうなんだろうな、きっと。そんなことばかり考えながらショーツを穿いて、ブラの留め金を留めて、ブラウスのボタンを直して、ふうっと息をついた。
 なんか……寂しい。

  -つづく-
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