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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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あたしの彼はご主人さま(3)-33
2006年06月05日 (月)
「やっぱ、信用ない、か」
 溜息みたいに白い煙を吐きながら、そんなことを呟く司さんはずるいと思う。
 こういうところ、ユーキさんに似てる。変な意味じゃなくて、ユーキさんもあたしの気を引くのが上手かった。突き放せない雰囲気で子どもみたいなわがままを言って、もう仕方ないなあとか苦笑いしながら、それでもあたしは幸せだった。
「そんなに怯えないでよ。俺、好きになった子には誠実なんだ、これでも」
「え、でも、だって」
 怯えるっていうか、突然すぎてわからないだけなんだけど。
「別に、今すぐどうのって言ってるんじゃないんだ。千紗ちゃんがそれでも和真のことが好きだって言うんなら、それはそれで、仕方ないんだろうし」
 そんな寂しそうな顔をするなんてひどい。突き放せなくなるじゃない。
「あたし……、その……」
 それ以上は言えなくて、あたしは俯いてしまう。
 どう答えたらいいのかな。こんなに心配してくれてる人なのに、それなのに、あたしはあたしのことしか考えてないんだよね。それって、あたしのほうがひどくない?
「急だったね。変なこと言い出して、ごめん」
 司さんは、こんなに優しいのに。
「あ、お腹空いてない? 食事とか……ああ、そうか。お母さん、帰ってきちゃうか」
「え、えーっと。えーっと……」
 確かにお腹は空いてるし、ママは今日は徹夜仕事になると思うって言ってたから、多分帰ってこないと思うけど、でも。
「ごめんなさい。今日はもう、帰りたい」
「そっか。うん、わかった」
 ここでいつなら空いてるとか、電話番号教えてとか言われるとちょっと困るなあって一瞬思ったけど、司さんはそういうことは言わなかった。あたしを降ろすと『それじゃ』とだけ言い残して、そして拍子抜けするくらいあっさりと走り去って行った。


  -つづく-
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コメント
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2006/06/13(Tue) 23:57 |   |  #[ 編集]
 
 コメントありがとうございますっ!

 ええと、司さんが千紗ちゃんが気に入ったというのは事実なので、第二部よりも態度が優しくなってはいますが、そんなイイ人じゃないと思います。妙にしおらしい態度も多分わざとです(笑)。千紗ちゃんの気を惹くために。
 でも、司さんも葵さんも、そして勿論ユーキさんも、千紗ちゃんに嘘ついたりごまかしたりしてるところがあると思うんですよ。千紗ちゃんは若いし性格が真っ直ぐだし、ちょっと天然っぽいところもあるし、人を信じやすいし、それに人生経験も恋愛経験も豊富とはとても言えないので、根性のひん曲がった結城三兄弟がやろうと思えば簡単に口先だけで丸め込めちゃうんですよ。でも逆に、だからこそそんな千紗ちゃんの純粋さに惹かれちゃうのかもって思うんですけど。

 それでも確かに、それにしてもお人よしですよね、千紗ちゃん。
 もっと疑ったほうがいいと、にゃおも思います(笑)
2006/06/14(Wed) 11:57 | URL  | にゃお #-[ 編集]
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