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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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あたしの彼はご主人さま(3)-31
2006年06月03日 (土)
「あいつは俺より頭いいし、努力家で野心家で、自分の意志を貫くタイプだ。本当はああいうやつのほうが結城の総帥に向いてるかもしれないとは思うけど、でもその強引さがいろんな問題を引き起こす原因でもあってね。そこに婚約解消とか言い出したから、うちも大騒動なんだよ」
 そう言えば、葵さんもそんなことを言ってた。
「でも、ユーキさんが一人で言ってるだけだから、全然うまく行ってないって」
「ああ、うん。婚約解消はね、ちょっと大問題」
 大問題って曖昧な表現じゃよくわからないけど、でも葵さんも望みは薄いって言ってたし、ムリなのかな。あたしとユーキさんは、やっぱりムリなのかな。ユーキさんはお嬢さまと結婚しちゃうのかな。
 お嬢さま、かあ。
「ユーキさんの婚約者って、どんな人? 司さん、会ったことある?」
「そりゃあね」
 なぜか軽く苦笑しながら、彼はタバコを深く咥えた。信号が変わって走り出した車が狭い道路に入り込んで行く。ネオンが減って暗闇に沈みがちな景色は、どこら辺かはよくわからないけど、でもだいぶん家に近づいてきたかなって雰囲気。
「確か、和真より一つ年上だって言ってたかな。美人でスタイルがよくて、プライドが高そうな子だった。俺の好みじゃなかったな。俺は可愛いコのほうが好きだから」
「へえ」
 別に、司さんの好みなんか聞いてないけど。そう思いながら頷き返したあたしに、彼はおかしそうに笑った。ゆっくりと沈み込むように車が停まる。
「だから俺は、千紗ちゃんみたいな、可愛いコがいいな」
「ふーん」
 多分、ユーキさんも司さんも、きれいな女の人なんて見慣れちゃってるんだろうな。きれいな人が身近にいすぎて、だからあたしみたいなのが珍しいんだろうな、なんて、そんなふうに考えると落ち込みそうだけど。
「だからさ。和真じゃなくて、俺にしない?」
「は?」
 その言葉が耳から脳に伝わるまで、随分と時間がかかった。


  -つづく-
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