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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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あたしの彼はご主人さま(3)-9
2006年05月07日 (日)
「で、あたしをどこへ連れて行く気?」
「まあ、一種のご飯屋さん。千紗ちゃんに会いたいって人がいるんだ」
 一種のご飯屋さん、なんて、なんか微妙な表現だけど。
「あたしは別に、会いたい人なんていないわよ」
 言いながら胸がちくりと痛んだ。でも連れて行かれた先にユーキさんがいるなんてことはないと思う。だってこの人、そんな親切な人じゃない、と思うんだけど。
「まあまあ、そう言わずに」
 そう言って明るく笑う横顔はユーキさんに似てるせいで、そんなに悪い人には見えない……ような気もするけど、でも本当は怖い人。それはもう知ってるんだけど、それでもどこかで納得できない。
 あたしは一人っ子だから、兄弟って感覚がわからない。でもママはママだけど、母親ってよりお姉さんに近い感じだから、だからきっとお姉さんがいてもあたしはきっと仲良くやってると思う。
 これだけ顔も身体つきも話しかたも声も似てるなんて、そんな人が身近にいるのって、どんな気分なんだろう?
「千紗ちゃんって、和真と付き合ってんでしょ。いつから? もうセックスした?」
 思い切って訊いてみようと思った瞬間に先を越されて、しかも呆れるくらいにストレートな質問に、あたしはその横顔を見つめてしまう。そう言えばこの人はこういうことを平気で言う人だったっけ、なんて思い出した。
「もしかして違うの? なんも関係ないとかは言わないよね?」
 答えが返ってこないのを不審に思ったのか、少し声が低くなった。一緒にちらりと向けられたその眼がとても優しく見えて、なぜか鼓動が早くなる。指先が震えるような気がする。だから気持ちをはぐらかすように、あたしは言葉をすり替えた。
「せめて、もうちょっと遠回しに訊くのが礼儀ってもんじゃない?」
「いや、俺、そういうのって苦手で」
 あははと明るく笑う様子は、お兄さんというより、弟みたいだけど。
「あいつはでも、ダメだよ。やめときな」
 もう、公認の人がいるから。
 鋭く突き刺さる言葉に、反論の言葉もなく俯いてしまった。


  -つづく-
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