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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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あたしの彼はご主人さま(2) -26
2006年03月09日 (木)
「雑誌? まあいいや。入っておいでよ」
 記憶にあるより少し低い声が明るく言葉を続ける。同時に玄関ドアのロックが開いて、あたしは反射的にその隙間に潜り込んだ。広いエントランスを横目に真っ直ぐにエレベータホールに駆け込んで呼び出しボタンを押すと、三機あるエレベータのうちの一つのドアがすぐに開いた。それに乗って『十二』と『閉まる』のボタンを連続で押して一呼吸、ドアはイヤがっているようにゆるゆると閉まった。ぐんと脚にヘンな重みを感じる。
 エレベータは十二階を目指して上がってる。あたしのために。あたし、ユーキさんと会えるんだ。話してもらえるんだ。
 ユーキさんは、いつだったか泣きながら見た夢みたいに、冷たい目で怖い声で『今さら何しにきたんだ』とか、言わなかった。冷たくあしらったりしなかった。明るい声で入っておいでって言ってくれた。あの日のことを咎めたりなんかしないで、あたしを部屋に入れてくれるって、普通に考えたらおかしいと思うけど。でも、逆にそれくらいのほうがユーキさんらしい、のかも。
 安心したのと嬉しいのとで浮かれてまとまらない頭で、そんなことを考えているうちに、あっけないくらい簡単に十二階に着いて、怖いくらいのスムーズさであたしはユーキさんの部屋の前にいた。久し振りの、でも見慣れた玄関。チャイムを鳴らすと、その瞬間を待っていたかのようにドアが勢いよく開いた。
「ユーキさんっ」
 開いたドアのあいだに駆け込むと、そこに立っていたのはユーキさんじゃなかった。黒いスーツを着た背の高いゴツい体型の男の人が無表情にあたしを見下ろしてて。
「えっ?」
 そのまま思わず固まったけれど、その男の人はあたしのことなんか気にする様子もなく大きな手で腕をつかんで、玄関の真ん中に引っ張った。すぐうしろでガチャリと重い音がして、ドアと鍵が掛けられる。
 この人、だれ? そう思う暇もなく、男の人は奥に向かって話し掛けた。
「若、来ました」
「そうか、早かったな」
 どこか尊大に返ってきた、聞き慣れた声の聞き慣れない響き。でもそれがどう言う意味なのか、あたしに考える余裕はなかった。


  -つづく-
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コメント
この記事へのコメント
 
え゙ーっ?!すんごい予想外の展開・・・色々な妄想を勝手に膨らませていたのですが、かすりもしませんでしたぁー。お見事ぉ!!しかし胸がドキドキしておさまりません。は、早くぅーっ!つ、続きをっーーー!お願いしますぅ。にゃお様ぁ~。ごろにゃん♪
2006/03/09(Thu) 21:30 | URL  | りり #-[ 編集]
 
予想外の展開でしたか? 驚いていただけて嬉しいですv
今ちょっと時間に余裕があるので、できるだけ毎日更新できるように、って思って、頑張って書いてます☆

ちょっとー微妙だなー千紗ちゃん可哀想だーとか思うのですけれど、久し振りのえっちしーんを考えるとちょっとドキドキします☆
うふふ、どれくらい書こうかしら♪
2006/03/10(Fri) 08:42 | URL  | にゃお #-[ 編集]
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2006/03/10(Fri) 22:57 |   |  #[ 編集]
 
お褒めの言葉ありがとうございますっ☆
そんなこと言われちゃうと照れますね☆でも嬉しいです♪

ご提案の件ですが、ひとつひとつにテキストリンクをというのはムリなので、そのかわりということで「サイト版プッシーキャットテイル」へのリンクを貼り付けました。
これじゃダメってときはまた考え直しますので、また仰ってくださいね☆

実際に自分で確認して、そうかー。ケータイだとサイドバー見えないんだなあってやっと気付きました。
今までごめんなさいね。
2006/03/13(Mon) 16:00 | URL  | にゃお #-[ 編集]
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