2ntブログ
R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
スポンサーサイト
--年--月--日 (--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
マスカレイド2-118
2010年11月06日 (土)
「いっただきまーっす!」
「……いただきます」
 テーブルに所狭しと並んだ大量のお皿を前にぱちんと手のひらを合わせると、先生は本物の幼稚園児より元気よく叫んだ。身を乗り出して大きなオードブル皿にかけられた薄いラップを剥がして、お皿の真ん中に盛られていた小振りの唐揚げに忙しげに割ったお箸を伸ばした。もぐもぐと頬を動かしながら他のお皿のラップを次々と剥がしては、全部開け終わるまで待ってられないってカンジで、何かをつまんで口に放り込んでいく。もともと豪快な人だけど、でもこの食べっぷりって、もしかして……晩御飯、まだ?
 思わず、ケータイのサブ液晶で時間を確認した。十一時三十二分。こんな時間まで、あの藤元先生が?
「お、これもうまいぞ。ほら、春奈」
 選んで食べたに違いない、真ん中の一番大きなお肉をもぐもぐしながら、先生は歯抜けになったステーキ丼をあたしのほうに押し寄せた。あたしがどんぶりを受け取るより先に、ピザをお皿から一切れ引っ張って、そのままぱくっと噛み付く。
「んー、ピザもうまい!」
 チーズの糸を口の端から垂らしながらあっという間に一切れ食べ終えると、先生は二枚目に手を出した。それもパクパクと一気に食べていく。いつもながらの食べっぷりにちょっと感動しながら、あたしもお箸をぱちりと割った。
「うまいなぁ、やっぱこのホテルは最高だよなぁ」
 うっとりとつぶやく先生のお箸の先には、半分以上欠けたコロッケが挟まっていた。かじった跡から見えるトロッとした白い中身と俵型の形状からして、クリームコロッケみたい。『やっぱ』とか言うところを見ると、このホテル初めてじゃないんだよね。来るときだってここにあるってわかってて来たってカンジだったし。何回くらい来てるのかな、それって当然恋人さんがいるってことだよねとかなんとなく考えながら、うんうんと嬉しそうに何度もうなづく先生の横顔をそっと見た。その人の前でも先生はこんなカンジでパクパク食べてるのかな。
「あー、うめーっ」
 先生はあたしが見てることなんて全然気づいてないみたい。呻くように感嘆の声を上げて残りのコロッケをぱくっと食べた。次いでご飯を入るだけガバっと詰め込む。ぷっくり膨らんだ頬と、もぐもぐ動くあご。その人も、こんな先生を見てるのかな。
 なんとなく、髪の長いお姉さんを思い浮かべながら、あたしは斜めに薄く切られたステーキにお箸を伸ばした。中央に赤い部分が残ったお肉とガーリックしょうゆのタレが絡んだご飯を一緒に頬張ると、予想以上の肉汁が口に広がった。
「あ、ホントにおいしい」
「だろぉ?」
 キラキラした目で頷いてから、先生は唐突に食べかけのお皿を置いた。

 -つづく-
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
名乗ってもいいけど表には出さないでと言うかたは名前をカッコで閉じてください→例(にゃお)