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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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マスカレイド2-117
2010年11月04日 (木)
「えーっと、たすかった、ぁ……?」
 一瞬ムっとしたんだけど、でも先生は冗談だったのかもしれないのに、怒るのってホンキすぎるし。
「春奈ぁ、ちょっと来てくれっ」
「あ、はーい」
 ドアの向こうから聞こえてきた声に慌てて返事をして、あたしは毛布を剥ぐようにベッドから起き上がった。くしゃっと丸まっていたバスタオルを身体に巻いて、念入りに端っこを胸に差し込む。ムリヤリ入れてるからちょっと痛いくらいだけど、でもこれくらいじゃないと解けちゃう。解けたら先生は喜ぶかもしれないけど。
「喜んでくれる……、かな?」
 さっきは毛布の中に逃げ込んだくせに、先生があたしに背を向けると不安になる。見られるのは恥ずかしいけど、でも見たいって思われたい。
「おーい、春奈ぁっ」
「はいはいっ、今行くっ」
 ベッドから降りると、冷たい床が足の裏にぺたっと張り付く。ペタペタ歩きながら途中に転がっていたスリッパをつま先に引っ掛けた。
 ――こういうの、イヤなんだよね。
 もしかしたらとか思いすぎちゃって、ワケがわかんなくなる。佐上先生は『女子高生のあたし』が好きなだけってわかってたから、優しくされてもそんなに迷わなかったけど、藤元先生はなにを考えてんだかよくわかんない。気にしたって仕方ないって思うけど。だけど。
 よしっ!
 一つ大きく息を吐いてから、あたしは思い切りよく握ったノブを引いた。と、そこには。
「うわぁ、すごい量!」
「だろぉ?」
 玄関っぽい入り口脇のカウンターには、乗るだけ乗せましたってカンジにお皿の並んだお盆の隊列ができていた。びっくりするあたしに向かってうんうん頷く、その嬉しそうな顔。
「そこ通るから、ドア押さえててくれ」
 言いながら先生は、あたしだったら一つ持つのがやっとってカンジに、たっぷりお皿の乗ったお盆を片手に一つずつ、軽々と持ち上げた。
「せんせ、大丈夫? ひっくり返さないでよー」
「おお、任せとけ! 春奈はそれ頼むな」
 ウキウキ、なんて吹き出しを勝手につけたくなっちゃうような顔で、カウンターに残ったビールジョッキとコーラとホットサンドだけが乗ったお盆を目で指すと、先生はドアを抜けて行った。声もいつもよりおっきくて、あきれるくらいテンション高い。
「ホントに、子どもみたい……」
 ――かわいいから、許すけど。

 -つづく-
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