翌朝、ママは帰っていなかった。
　あたしはトーストとカップヨーグルトの朝食を摂って、学校へ行った。お弁当の用意はできなかったから、駅前のコンビニでハムとチーズのサンドウィッチとさつま芋のパンを買った。
　授業が終わると、図書室の自習コーナーで二時間ほど今日の復習をして、アルバイト先のお店のあるスーパーに寄って、特売品をぐるりと見て回る。いいものがあったら買って帰って、ママが帰っていれば二人分の食事を作って、独りなら適当に何かを食べる。そのあとはテレビを見ることもあるし、勉強をすることもある。テスト前じゃなかったら十一時くらいに寝る。
　そんな平凡な毎日がしばらく続いていた、ある日のことだった。
「そう言えば最近、ユーキさんから電話かかってこないなー」
　やっぱり忙しいのかな？
　ぶつぶつ言いながら真っ暗な道をあたしは歩いていた。
　今日はお惣菜が全然残ってなかったから、白いナイロン袋の中身は、半額シールが貼られていたサンドウィッチのパックと野菜ジュースだけ。これだけじゃ大食いのあたしは全然足りないんだけど、でも確か冷凍のグラタンが残ってた筈だから、それを足して晩御飯にすれば充分かな。料理作るのはキライじゃないんだけど、でも一人分ってやる気失せちゃう。誰も美味しいって言ってくれないし。……当たり前だけど。
「つまんないよー」
　食べたら勉強しようかな。一応あたし受験生だし、夏までにもうちょっと成績上げといたほうがいいかなあ。それにしても、ホントにユーキさんから連絡ないなー。なんか不安になってくるなー。ママも忙しいみたいで帰ってきても寝てるだけだし、なんかちょっとここんとこ、寂しい。
　いろんなことを同時に考えながらうわのそらで歩いても、周囲が真っ暗でも、家への慣れた道は間違えない……筈、だよね？　間違えないよね？　なんでここが行き止まり？
　まじまじと目の前の壁を見つめる。家への道を塞ぐようにそそり立った壁、もとい、大きくて真っ黒な自動車のボディ。
　こんなところに普通、車を停める？　なに考えてんの？　バカ？
　あんぐりと口を開けていると、スルスルと窓が開いた。現れたのは、きれいにお化粧をした女の人。
「こんばんは、お嬢さん」

　　-つづく-

　おはようございます、にゃおです☆
　久し振りにラブコスメさんの商品のお話をしようかなって。

　ええと、とりあえずここのところばんばん[AD-IMG]新商品＆期間限定品が出てます。
　夏だし、ちょっとくらい大胆になってもいいかな、ダーリン喜んでくれるかなって思うんですけど、でもそれをするためにはやっぱり自分のカラダ磨かないと！ってことかも。ダイエットもお肌も唇も、ケアしないといけないところがいっぱいあって、ホントおんなのこって大変ですよねっ☆

　そんなわけでここしばらくリピート品しか買ってなかったにゃおですが、新しいものにも挑戦♪
　今までずっと使ってた[AD-IMG]ジャムウ・ハーバルソープを[AD-IMG]ジャムウ・ハードバブルに変えてみました。お値段はちょっと高いんですけど、でもサイズもアップしてるから、それほど変わらないかなあ。まだ使いかけのがあるから、まだ使ってないんですけどね。泡立ちアップってのがすごく嬉しいのですｖ　キレイになるといいなー。キレイだって思ってもらえたらなーって。

　今回の無料サンプルプレゼントの[AD-IMG]プエラリアくずきなこを寝る直前なのに「お腹空いたよーっこのままじゃ眠れないよーっ」って叫ぶにゃおの胃袋に対抗すべく、導入っ（笑）
　ふわーっとしたきなこのかおりとトロトロ甘さが美味しいっ。これなら確かに甘いもの我慢できるなあって思いました。食べ過ぎるとちょっと胸焼けしちゃうくらいにしっかりお腹に入るし☆
　お値段も手ごろだし、うん。結構イイかも。社内販売で一二を争うってのもわかるなあ。これもリピートかなー。

　そして前に「ラブストーリィコンテスト」でサンプルをいただいた[AD-IMG]ハピネスショコラローションを使ってみましたｖダーリンと一緒にお風呂で使ったんですけど、「今使ってるの（[AD-IMG]シャイニング・ラブローションのことです）もいいけど、チョコのにおいもいいなあ」ってダーリンが喜んでくれましたｖ　今使ってるのがなくなったらこっちにしてもいいねっｖ
　ちなみにラブストーリィコンテストは見事予選落ち！（笑）
　なので、そのうちあれをアレンジして短いのが書けたらいいなあって思ってますｖ

　いつも「よかったよ♪」やFC2ブログランキングへの一票ありがとうございますｖ　にゃおの糧です。「あたしの彼はご主人さま」もそろそろ大詰め☆　千紗ちゃんもユーキさんもいろんな意味で大変です。どうか応援よろしくお願いしますｖ

　何よ、またこのパターン？　今度は誰よ。
　眉をひそめてじっと見ていると、黒塗りのいかつい車の後部座席のドアがゆっくりと開いた。優雅な身のこなしで降りてきたのはさっきの女の人。あたしを真正面から見て、そしてにこりと笑った。曖昧に笑い返しながら伏せ目気味で相手を見つめる。
　さらさらの茶色の長い髪と小さな顔。大きな目と濃い眉が印象的で、葵さんと同じはなやかなタイプの美人だけど、人懐っこさが表に出てる葵さんよりもきりっとした感じがする。バリバリのキャリアウーマンって感じかな。
　落ちてきた髪を掻き上げる左手には、大きな石がついた指輪が嵌められていて、耳にもイヤリングかピアスがきらりと光っている。薄い水色の細身のパンツスーツと、ストラップだけで構成されたようなお洒落なピンヒールが手足の長い身体つきにすごく似合ってて、モデルさんみたいにきれい。
　いいなあ。あたしは手足が太いし短いし、あんまり背も高くないから、あんなの絶対に着れないなあ、似合わないよなあなんて、一瞬でコンプレックスまみれになってしまう。制服姿の自分を思い返して、なんとなくナイロン袋を後ろ手に隠す。なんかこう、居心地悪い。
　そんなあたしの様子を見て、彼女は紅く塗られた唇の両端を吊り上げるように笑った。薄暗くてもはっきりとその表情がわかる、白く輝いているような美女。
「あ、あの。どなたですか。あたし、家に帰らなくっちゃならないんですけど……」
「あら、それはごめんなさい。でもずっと待ってたのよ、あなたが通るのを」
　待ってた？　あたしを？
「高見千紗さんね？」
「そ、そうです、けど」
　なんか、こう……とんでもない状況のような気がする。気のせいだといいけど、でも多分、違うと思う。
「わたくしは美倉佳織」
　みくら。何回も聞いた。文字でも何回も見た。美倉。
「はじめまして。あなたが和真の想い人？」
　言いながら、その女の人はあでやかに微笑んだ。

　　-つづく-

「あなた、誰」
　のどの奥から声を絞り出す。いっそ逃げたいくらいだけど、でも。
「あらやだ。さっきも言ったでしょ。美倉佳織よ」
　言いながらゆっくり腕を組んで、あたしを上から下まで眺めた。腕にはさまれた胸がそれに反発するように、スーツ越しに強く盛り上がるのが見えた。この人もあたしより胸おっきい。……別に、いいけど。
「ふうん。彼、そう言う趣味なんだ。意外ね」
「なにがですか」
「可愛いコが好きなのね、和真くん」
　こんな子どものどこがって言いたげな厭味な言葉も態度も、余裕たっぷりって感じで。睨んでやろうかとちょっと思って、でも諦める。
　だって、仕方ないし。この人から見たら、あたしなんて女子高生なんて、ただの子どもなんだろうな。そうとしか思えないんだろうな。だってあたし、この人みたいにきれいじゃないし。スタイルもよくないし。
　真正面から見ると、この人ホントにきれい。長く細く描かれた眉毛とか、気の強さと賢さを雄弁に語ってるちょっと吊り気味の大きな眼とか、鮮やかすぎるくらいの紅い唇とか。ほっそりと伸びた首も九頭身くらいありそうな手足もピンヒール履きこなしてるところも、ううう、カッコいい。完璧に、あたし負けてる。
　――でも、だからって。
　対抗するように胸を張ってじっと見返した。この人が誰でも関係ない。あたしはもう自分の気持ちを知っているから。何があっても揺らがないってわかっているから。
　あたしが求めるのはたった一つ、たった一人。
「あなたって、ユーキさんの婚約者さん？」
「そうよ。知らなかった？」
　そうやって小首を傾げる仕草もモデルさんみたい。確かに、司さんが言ってた通り、すごい美人。司さんも変わってるなあ。こんなキレイな人がどこが好みじゃないの？　あたしとなんて、比べ物にもならないじゃない。男の人なら誰だってこの人のほうを選ぶと思うな。
「名前までは」
「あら、そう」
　どうでもよさそうに頷くと、彼女は腕を解いて髪を掻き上げた。
「なんか、拍子抜けしちゃったわ。どんなコかと思ってたら、本当に普通なんだもの」

　　-つづく-

「あなたと和真くんがどういうつもりでお付き合いしてるのかは知らないけど。彼のこと知ってるの？　彼の仕事や立場のこと、わかってるの？」
「え、ええと……」
　全然知らないわけじゃないけど、でも知ってるとも言いにくい。確かにあたしは、ユーキさんの仕事内容や立場どころか、普段どんな生活をしてるのかさえ知らない。
　あたしが知ってるのは、この人と婚約したからユーキさんは結城内で認められたってこと。だから総帥候補にまでなれたってこと。それでもユーキさんはあたしを選んでくれたらしいこと。でも結城と美倉の共同事業はすでに始まってるから、婚約破棄を言い出したユーキさんにお祖父さんが怒ってるらしいってこと。
　それも全部、週刊誌の記事と葵さんと司さんからの情報で、どこまで正しいのかはわからない。それでもこれがあたしがユーキさんについて知ってる全てで。
「わたしと和真くんはね、中学生からの付き合いなの。もう十年近いわ」
　そう言うと、彼女は勝ち誇ったような笑みを浮かべた。これだけきれいな女の人でも、こういう笑い方するとあんまりきれいに見えないな、なんて思うのは、意地悪かもしれない。あたしってちょっと心が狭いかも。
「勿論、彼の事情も彼の家の事情も知ってる。たった今、彼がどこで何をしているのかも知ってる。あなたはどうかしら？」
　どうかしら、って、言われたって。そんなの、知るわけないじゃない。
「はっきり言うわ。彼のためを思うなら、別れるべきよ。あなたから」
「そんな、こと……」
　そんなこと、言われなくたってわかってる。あたしだって一度はそう思った。そうした。それでも、ダメだったんだもの。あたしもユーキさんも、どうしても別れられなかったんだもの。忘れられなかったんだもの。
「でも、あたしは……っ！」
「あなたに何ができるの？」
　冷たい、突き放すような声。見下した目付き。
「彼のことを何も知らないあなたに、彼を理解することができる？　彼のために何かできる？　彼がしたいことの手伝いが、あなたにできるって言うの？」
　決め付けるようなその声音が、なんか、ムカツク。
「子どもの恋愛ごっこなら別の相手を探しなさい。迷惑なの、あなたは」
　頭のどこかでぶちっと切れた音がした、ような気がした。

　　-つづく-

　おはようございます、にゃおです☆
　昨日はなんか雨がずっと降ってて、そのせいか一日だるくって、ダーリンとずうっとゴロゴロしてました。二人で食べたご飯が、コンビニのサンドイッチとパンと牛乳って！　貧乏っ？　にゃおたち貧乏っ！（笑）
　でも楽しかったのでヨシｖ
　夏のボーナスが入ったら（ダーリンは普通のサラリーマンなので）どっか遊びに行きたいねって言ってるんですけど、どうなることやら？です！（笑）

　久し振りにお言葉いただきましたー。
『千紗ちゃん頑張ってー！ 』
　応援ありがとうございますっ！　はい、千紗ちゃんがんばってます。これからもどうぞ味方でいてくださいねっ☆

『毎日楽しみにしています♪♪ とうとう婚約者さんが登場してしまいましたね～!!!! 展開が気になりますｗｗ』
　ありがとうございますっ！
　そう、とうとう登場しました。ドキドキしていただけるような展開が待ってるかどうかはわからないのですが、「ああ、そう来たかー。予想と全然違うっ！」って思っていただけると嬉しいなｖ

『わぁぁ、これからどうなっちゃうんですかぁ？！ 』
　うふふふ。どうなるでしょう？　とりあえず、今日の更新分はどう思われちゃうかな、って、にゃおもドキドキです。これからもどうぞ見守ってやってくださいな☆

　お言葉、とっても嬉しかったです。ありがとうございますｖ　
　またお気軽に一言感想くださいなっ☆

　
　毎日「よかったよ♪」やブログランキングへの一票ありがとうございますｖにゃおの糧ですｖｖ
　これからもがんばりますっ！

「なによ、さっきから黙って聞いてれば偉そうにっ」
　ずん、と一歩を踏み出すと、あたしは彼女を睨み上げた。
「あたしが迷惑ですって？　冗談じゃないわ、あたしだってあなたが迷惑なのよ。子どもの恋愛ごっこですって？　冗談じゃないわよ。女子高生だからってバカにすんじゃないわよ。あたしだって本気なの。本気でユーキさんが好きなの！　彼のことなんにも知らないって勝手に決めないで！　あたしだって知ってるわよ。ユーキさんはサディストで、えっちのときはすぐに縛りたがって、いつもあたしが嫌がる体勢でするのが好きで、こないだなんかこともあろうに――」
「ストップ、千紗ちゃん！　そこまで!!」
「なによ、うるさいわね！　――って、ええっ？」
　乱暴に音を立てて開いた車のドアの隙間から飛び出てきたその人影は、見間違える筈もなくて。慌てたようなその声も、聞き間違えるわけもなくて。
「――あ……れ？　ユーキ、さん？」
　なんでこんなとこにいるの？　なんで、この人と一緒の車に乗ってたの？　さっきからずっとそこにいたの？
「頼むから、そんなこと大声で言うのはやめて。凄い内容なんだから」
「だってこの人が、あたしがユーキさんのことなんにも知らないとか言うから！」
「わかった。わかったから、だから一旦落ち着いて」
　彼女を指差して子どもみたいに駄々をこねるあたしに、長い腕が伸びてくる。そのまま抱き寄せられても、いったん動き出してしまったあたしの気持ちは止まるつもりなんか全然なかった。
「やだやだ、あの人に言ってやるんだーっ！　あたしだって知ってるもん！　ユーキさんのこと、いっぱい知ってるもんっ！」
「わかってる。千紗ちゃんが俺のこと知ってるのはわかってる。だから、今だけお願い。ちょっと黙ってて」
　その言葉通りあたしを黙らせようとして、ユーキさんはぎゅっと強く抱きしめてくる。スーツの胸に顔を押し付けられる窒息寸前の腕の強さに、あたしはじたばたと手足を動かして抵抗を続けた。
「やだーっ!!　なによ、ユーキさんのバカっ！　あの人の肩を持つの？　あの人が好きなんだ、そうなんだ？」
「違う違う。俺が好きなのは千紗ちゃんだけだってば」
「じゃあなんで、あんな人と婚約しちゃったのよ！　あたしショックだったんだから！　ものすごく傷ついたんだから！」

　　-つづく-

　道の真ん中で大声で叫びながら、いつのまにかあたしは泣いていた。
　そうだったんだ。あたし、ショックだったんだ。
　ユーキさんに婚約者がいたこととか、それをあたしに黙ってたこととか。いろいろと事情があったから仕方ないんだって自分に言い聞かせてたけど、それでも本当は文句を言いたくて、聞いて欲しくて、でも言えなくて。
「ユーキさんの、バカっ！」
　ぐすぐす泣きながら、鼻水をすする。
「ごめんね。悪かったってずっと思ってた。ごめんよ、千紗ちゃん」
　涙をそのシャツになすりつけるように、胸に頬を寄せた。頭を撫でてくれる優しい手、優しい声、オレンジのにおい。それだけで心が安らいでしまう。
　バカみたい。バカみたいだと思うけど、それでもあたし、ユーキさんが好き。
「……ばか」
「うん。ごめん」
　あたしにそう囁くと、ふっと軽く息を吐いてユーキさんは顔を上げた。その視線の先には例のお嬢さまがいるんだろうと思う。
「えっと、つまり、そういうことで。日を改めて今度そちらに伺って、謝罪と正式な手続きを……」
「バカバカしい。帰るわ」
　ユーキさんの言葉を遮る声と一緒に、何かが跳んできた。
「あんたなんかこっちからお断りよ！」
　ユーキさんの頬の辺りにそれが当たって、いてっとユーキさんが呟いた。
　足元に落ちたそれは、さっきまで彼女がつけていた指輪で。この状況でこの指輪を投げるってことは、きっとこれはユーキさんが贈ったものなんだろうな。やっぱり婚約指輪なのかな。
「このロリコン！　変態！　変質者!!」
　半ば叫ぶようにそう言い捨てると、彼女は足早に車に乗り込んで、あっという間に暗闇の向こうに消えてしまった。

　　-つづく-

　おはようございます、にゃおです☆
　梅雨明けはまだまだみたいですけど、暑くなってきましたねー。もう夏？って思うような日もしばしばで、ちょっと寝苦しい夜なんかもあったりして。窓開けて寝るのはちょっと無用心かなあって思うんですけど。うー。

　ええとですね、今日はちょっとにゃおの話をしようかなーって。ちょっと語ってみようかなーって。興味のない人はごめんなさい。

　にゃおは美人じゃなくってスタイルもよくないです。
　千紗ちゃんのコンプレックスは実はにゃおそのまんまで、手足も太くて短いし、背も高くないし、胸も無いし、乳首もあそこの色もキレイじゃないし。…だからずっとそういうの気にしてて。でもそんなことばっかり気にしてると、恋愛してもなかなか踏み込めないんですよね。えっちしたくないわけじゃないけど、できない。だから、今までの経験人数も少ないほうだと思います。自分の身体に自信が無かったから、出せなかったんですよね。

　でも、ダーリンはそんなにゃおにいつも可愛い可愛いって言ってくれるんです。美人じゃないけど、スタイルよくないけど、でも可愛いって。
　最初は「うまいことばっかり言って！」って思ってたんですけど、でも褒められるとやっぱり嬉しいし。それからお付き合いするようになって、自分のためにもダーリンのためにもキレイになりたいなあって思うようになったのですよ。
　そんなときに見つけたのが「ラブコスメティック」さんでした。
　毎日の[AD-IMG]プエラリア・ハーバルジェルでのマッサージでお肌がすべすべになって、[AD-IMG]プエラリア・サプリメントで胸がBからCになって、[AD-IMG]プエラリア・ボディメイク・ミストでくっきりくびれができて。
　勿論自分でもキレイになるのは嬉しいことですけど、ダーリンが喜んでくれるのがすごく嬉しいんです。こないだ外で待ち合わせたときにピタ系の新しいキャミソール着て行ったら、「そんなえっちな胸して。他の人がいるところでそんな服着たらダメ」って怒られちゃいました。えへｖ　こないだまでコンプレックスでおっきな胸パットが入ったブラばっかり探してた自分が嘘みたいです。
　だから「めざせ、あたし的完璧ボディ！」なのです。誰かと比べたって仕方ない。あたしはあたしなんです。だから、自分でできることがんばろうって。

　ええと、そういうわけなので、にゃおは何度もラブコスメをオススメするのです。誰にでもおんなじ効き目があるとは限らないし、だからお薦め文章を書きながら不安なこともいっぱいあるんですけど。
　それでも、思います。
　誰かが自分に自信をもてたらいいな。誰かのコンプレックスが薄まるといいな。誰かが大好きな人と素敵な時間を過ごせたらいいな。

　――どうか、叶いますように。

　
　いつも「よかったよ♪」やブログランキングへの一票ありがとうございますｖ　とっても嬉しいですｖ

「行っちゃったよー。いいの？」
　真っ暗の道を去って行った車を見送って二秒、あたしは間近の顔を見上げる。あたしの問いかけにユーキさんは軽く目を見開いて、軽い疑問の意思表示をした。
「別に、いいんじゃない？」
　さらっと彼がそう言うのは、あたしは嬉しいけど。
「でも、ホントにいいの？　あの人、ユーキさんが好きなんだよ」
　恐る恐るのあたしの言葉に、ユーキさんはくすっと笑った。
「違うよ。あの婚約はある種の政略結婚で、新しい閨閥を作って組織の安定をと考えたタヌキたちが仕組んだものなんだ。利用された振りで利用した俺はともかく、彼女は巻き込まれただけの被害者だ。俺に非がある形で婚約解消できるんだから、一番喜ぶのは彼女の筈だよ」
　彼の真意を計りかねて、あたしはじっとその瞳を見返した。なんのためらいもない表情に思わず溜息をついてしまう。
「なに、その反応。ホントだって。俺この四年間、顔を合わせるたび『あんたなんか』って言われてたんだから」
　だったらなんで、彼女があたしにあんなこと言ったと思うのよ。なんであたしを敵視したと思うのよ。なんであんな顔をしたと思うのよ。なんで中学生からの付き合いだとか言ったと思うのよ。なんであの指輪をしてたと思うのよ。なんで投げたと思うのよ。彼女もちょっと意地っ張りっぽかったけど、それにしたってさっきからずっと聞いてたくせに、見てたくせに、そんなこともわかんないの？　ユーキさんってもしかして、恋愛ベタ？　超鈍感？
「彼女、自分では無自覚らしいけど、かなりの女王さま気質でね。中高と、そりゃひどかったんだから。いつまで経っても先輩気取りでさ」
　ブツブツこぼすところを見ると、この十年の付き合いとやらは、あたしが想像したものよりは甘くなかったらしい。サディスト同士だと真正面からぶつかるのかな。あたしはちょっとマゾっぽいからそういうのわかんないけど、でも確かにユーキさんが二人って考えると、怖いかも。本気のケンカになっちゃいそう。

　　-つづく-

　あ、もしかして。
　ふと思い出したのは、司さんのこと。
　あのとき司さんが言ってた『好みじゃない』ってそういうことだったのかな。司さんもサディストだし、だからかな。葵さんもそれっぽかったし……って、うわあ、あたしの周りってそんな人ばっかり？
「どうしたの、急に。彼女が可哀想になった？」
「そういうんじゃ……ないんだけど」
　優しい声に訊かれて、思考を婚約者さんのことへと戻した。
「でも、ちょっとだけ……気になる、かな」
　先にひどいこと言ったのは彼女のほうだったけど、あたしもかなり失礼だったよね。あれだけ言えば怒るよね。ユーキさんだって困っただろうな。大声で『えっちのときには』とか言っちゃったし。普通、往来で叫ぶ言葉じゃないよね。頭に血が上っていたからしょうがないとは思うけど、でも思い出すと身がすくむ。
　あたしだけが悪いんじゃないもん。あの人もユーキさんも、ひどいんだから。そう自分に言い聞かせても、やっぱり後味悪い。
「何が？　どう言う辺りが？」
「なんでもない。ユーキさんってひどいよね。結構悪人だよね」
　ここはもう、責任転嫁。ユーキさんのせいにしよっと。
　ぽふっと抱きついて、シャツの上から触れる肌を強くつねった。あたしの指摘と指先での攻撃に一瞬軽く眉をひそめて、そして彼はふっと笑う。余裕のある顔が憎らしい。
「うん。俺、ひどいよ。かなりの悪人」
　そう言いながらぎゅっと抱きしめてくれる。
「誰を傷付けても平気だよ。千紗ちゃんを手に入れるためなら」

　　-つづく-