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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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マスカレイド2-40
2009年08月22日 (土)
「わかってる……わかってるのに……」
 わかっててもセンセが好き。センセに抱かれたい。今すぐにでも。
 ――こっちへおいで。
 低い笑みの混じった囁きを耳の奥に再生しながら先生の指の跡を辿る。先生の吐息を濡れた舌の感触を思い出そうとする。
「せんせ、ぇっ」
 ホントはもっとキスして欲しかった。もっと抱きしめて欲しかった。名前を呼んで欲しかった。欲しかった、のに。
「――ばっかみたい」
 佐上先生は昨日ガッコに来なかった理由なんて聞いてくれない。あたしが何を考えているのかなんて全然気にしてない。うるさいくらいに問い詰めてくる藤元先生と、あたしに無関心な佐上先生。だからどっちがどうのって話じゃないけど、そういう問題じゃないけど、でも。
「あたし、ばかみたい?」
 変な話だけど、願いが叶ってなかったら、センセを好きになっちゃったのって言えたかもしれない。誰かに……例えば、チカちゃんやなのちゃんにこっそり相談できたかも。そんで愚痴ってなぐさめてもらって、一緒に『でも佐上先生ってカッコいいんだよねー』って言い合えたのかも。
 それでも秘密の関係になっちゃった今となっては、センセが好きだなんて言えない。誰にも気付かれちゃいけない。そんなことになったら、あたしも先生も身の破滅――はちょっと言い過ぎかもしれないけど、そうなっちゃう。
 人を好きになって望みが叶って、それでこんなこと思うのもひどく虫のいい話だけど、でもセンセが普通の人だったらよかったのに。同級生とか先輩とか、そういう人だったら友だちにも自慢できたのに。カッコイイ彼氏でしょって言って、普通にデートとかエッチとかして――。
「ホントばかみたい……」
 とろっとした指先でぬるぬる撫でてみても、奥の方に響いてこない。身体は気持ちよくても心が気持ちよくない。気持ちよくないんなら、こんなこと意味ない。
「――お風呂、入ろっと」
 しゃっと音を立ててカーテンを閉めて、あたしはバスルームに向かった。

 -つづく-
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