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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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この指を伸ばす先-96
2009年07月18日 (土)
「う、……ん……?」
 うつ伏せていた身体を起こしながら理香はぼうっと目を開けた。頭の片隅で一瞬起きた痛みをなだめるように無意識に額を撫でながら周囲をぐるりと見回す。理香の動きに併せて髪がふわりとシーツの上に広がる。
「ここ、どこ……?」
 自分の声がどこかに引っかかり、乾いたのどが痛い。ゆっくりと身を起こしながら理香は全身に漂う疲労感に深く息を吐いた。
 天井にいくつかスポット照明が点いただけの薄暗い部屋は、毎朝毎晩見てすっかり見飽きた安アパートでないことだけは確かだ。バスケットコートがすっぽり入りそうな部屋の広さも天井に大きな影を作るシャンデリアも、そして上質のシーツもスプリングの利いた広々としたベッドにも、理香にはまったく心当たりがない。
「ああ、起きたね」
「えっ?」
 部屋のどこかから響いてきた声に理香はびくりと身体を震わせた。そんな反応を面白がるように笑いながら、理香からは視角になっていた場所に置かれていたソファに座っていた高瀬が書類を手にしたまま立ち上がった。
「高瀬、主任……?」
 上着を脱ぎネクタイを緩め、シャツのボタンをいくつか外してすっかりくつろいだ風の高瀬に、理香はせわしなくまばたきだけを繰り返した。
 なんで主任がここにいるの?
 状況がつかめず混乱する理香の様子に楽しげに笑みを浮かべると、高瀬は手にしていた書類を目の前の丸テーブルに置いた。そのままゆっくりとベッドへと歩みを進める。無意識のうちに理香は両手を胸の前で重ねひざを合わせて丸くなった。高瀬だけでなく理香も上着を脱いでおりシャツブラウスのボタンもいくつか外れていた。それに気付いた理香が顔を強張らせ身を縮こませる。
「調子はどう? もう醒めた?」
 警戒する理香に、高瀬はいつもと変わらない調子で話し掛けた。
「少し飲みすぎてしまったのかな。悪かったね、そういうつもりはなかったんだが、君があまりにも美味しそうに飲むので、つい」
 笑みを浮かべながら高瀬はゆっくりとベッドの端に座った。スプリングがわずかに沈みシーツがゆるく波打つ。思わず後ずさりする理香に高瀬はやわらかく笑いかけ、穏やかに頷いて見せた。

 -つづく-
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