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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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夢で逢えたら -2
2006年01月28日 (土)
 慌ててローションを片付けて身体と顔を流してお風呂を出ると、彼はもうパジャマに着替え終わっていた。
「おかえりー。お疲れさまー」
「ただいまーおやすみー」
 ちょっと呂律のおかしくなった口調でそれだけを言うと、彼はあたしを見もせずそのままベッドに潜り込んだ。一分と経たないうちに、安らかなというには程遠いいびきをかき始める。まあ彼がいびきをかくのは寝入りばなだけで、三十分もすれば静かになるんだけど。
 溜息をつきながら髪を乾かしてパジャマを着て、スタンドライトを消して、そしてあたしはシーツと掛け布団の隙間に潜り込む。背中の向こうに彼の気配はあるけど、ぬくもりを感じるけど、でもそれだけ。
 なし崩しに彼の部屋で始まった同棲。こういう関係でも二年も続けば夫婦同然、と言うのは言い過ぎかもしれないけれど、でも近いところはあると思う。少なくとも、夜の生活に関しては。
 一緒に暮らし始めた頃は、発情期のイヌばりに場所も時間も関係なくあたしを求めていた彼も、最近は月に何回って数えられるくらいになってきた。そりゃ、もうすぐ三十歳になる彼はそれでもいいのかもしれないけど、二十三歳になったばかりのあたしがそれで我慢できるわけない。女の子にだって性欲くらいあるのよ。そう力説したい気分。
 彼氏がそうなってしまえば、当然のことながら他の男へ目が移る。あたしだって全然もてないわけじゃない。職場の男の人たちだってお食事くらいは誘ってくれるし、いつも通ってるヘアサロンの店長も、お世辞かもしれないけど何回も可愛いと言ってくれてる。
 彼への当てつけに浮気してやろうかと思ったことも今まで何度もあったけど、それでも意外と気弱なあたしは、あと一歩が踏み出せなかった。仕方なく、ひとりえっちにふける毎日が続いている。バカみたい。もったいない。一昨日の後輩とのデートを思い出せば、しみじみとそう思う。
 途中入社で、元は大学の研究室にいたという後輩の彼は、あたしの一年とちょっとあとに入ってきたけど二つ年上で、地位はあたしよりずっと上。いつも物静かで、驚くほどキーボードを叩くのが早い。学歴があるだけの頭でっかちというわけじゃなくて、ちゃんと仕事も会話もできる。かっこいいというにはちょっと線が細いというか、気弱そうなんだけど、でもそんな彼が懸命に言葉を選んでる様子は母性本能をくすぐると言うか、なんかそんな感じで、逆にぐらっとしちゃいそうになった。
「惜しいことしちゃったのかなー」
 もったいなかったかも。えっちしちゃってもよかったかも。
「あたしって、ホント男に飢えてるってカンジ」
 なんかもう、溜息つくしかない。

  -つづく-
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