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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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マスカレイド-39
2007年11月20日 (火)
「おはよー、春奈っ」
「おっはよー」
 ドアを開けた瞬間に跳んできた元気な声に、頑張って同じくらいのテンションで応えながら、自分の席の前をスルーして壁際のかたまりに近寄る。チカちゃんの机の周りで不恰好な円を作っていた四人組が、ガタガタとその輪を乱しながらあたしが入るスペースを作ってくれる。
「珍しいね、春奈がいっちゃん遅いなんて」
「ん、ちょっと寝坊して。あ、いいよ。え、いいの? ありがとう」
 チカちゃんの真正面の席を譲ってくれた、いつもおとなしいなのちゃんにお礼を言いながら、ちょっとあったまった椅子に鞄を抱えたまま座る。
「昨日、どーだったぁ?」
「ん、って、何が?」
 机越しに身を乗り出してくるチカちゃんの言葉に、どきんと跳ねた胸を押し隠しながら小首を傾げて見せる。なんでもない演技はうまく行ったようで、チカちゃんとなのちゃんは顔を見合わせて、そしてくすっと笑った。
「だからぁ、藤元ちゃんと一対一」
「ただの進路相談だってば。そういう表現やめてよねー」
「ふぅーん?」
 丁寧にマスカラを塗った下まつげ越しにちょっとわざとらしい視線を向けてから、チカちゃんはケラケラと笑い出す。
「だねー。藤元ちゃんだもんねー」
 意味深な言葉に、どういう意味とも思ったけど、でもここでヘタに詮索して話がややこしくなっても困るし。
「でも結局、なーんにも決まんなかったから、今日また相談やり直しー」
 軽く肩をすくめながらそう言うと、みんなはなんとなく頷いてくれた。
「夏休みまで間がないし、藤元ちゃんも焦ってるんでしょ。ちゃんと協力してやんなよ、春奈」
「そうだね、可哀想だもんね」
「そうそう」
 言って、あたしたちは声を揃えて笑う。十以上も年上の、しかも担任の評価にしてはひどい言葉だけど、藤元先生って友だちキャラだから。
「あ、そっちはどうだった?」
「んー、楽しかったよーっ」
 弾んだ声で昨日カラオケに行ったときに起こったことや、カラオケのあとのバーガー屋のカッコいいバイトのお兄さんの話とかを聞いていると、スカートのポケットの奥が唐突にびびびと震え出した。引っ張り出した携帯電話のディスプレイに浮いていたのは、知らない番号。

 -つづく-
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