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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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マスカレイド-4
2007年08月04日 (土)
 えっ、この二人って、名前で呼ぶくらい仲いいの? 友だちなの? っていうか、なんで佐上先生がここに……?
 一人で慌てるあたしを見もせずに、佐上先生は後ろ手にドアを閉めてファイルを長テーブルに置いた。
「暑いな」
「ああ、今日はまだましだけどな」
「そうか、そうだな」
 藤元先生に向かって頷きながら、佐上先生はネクタイを緩めてシャツの一番上のボタンを外す。伸ばした人差し指がすじの浮き出た手の甲が、袖を折り返したシャツの隙間から見える腕のラインが、とてもキレイで。
「お、なんだなんだ、芝口。見とれてんのか?」
「ち、違うよっ」
 隣から向けられたからかうような声に急いでぷるぷると首を振ったけれど、慌てて返事をしたのがかえっていけなかったらしい。教師とも思えない意地悪なニヤニヤ笑いが覗き込んできた。
「おいおい、顔が赤いぞ。おまえもサガミセンセイ派かぁ?」
「違うって言ってんでしょっ!」
 横目で藤元先生を睨みつけながら空っぽになったフラスコを持った。佐上先生のコーヒーを淹れるためにお水を汲んでこようと思っただけなんだけど。
「あちっ……って、ああっ!」
 ぴりっと刺すような熱に、条件反射的に手から離してしまったフラスコが吸い込まれるように落ちて、床でパリンと硬い音を立てる。ほんの一瞬で、丸い形全体にぴしりとヒビが入り、フラスコの底に大きな穴が開いた。
「ごめんなさいっ」
 叫ぶように謝って、あたしは慌ててしゃがみ込んだ。割れたフラスコを拾い上げようとしたとき、別の方向から伸びてきた大きな手のひらに行き先を遮られた。
「え……?」
 顔を上げると、床に片ひざをついた佐上先生が、包み込むようにぎゅっとあたしの手を握っていた。額に落ちた前髪のあいだから涼しげな目が覗いている。その目があたしを見ている。思いがけないと言う表現を越えた状況にそれ以上声を出すこともできない。硬直するあたしを見て、先生は唇を緩めるようにふっと笑った。
「危ないから素手で拾わないほうがいい。武志、ちり取り」
「へいへい」

 -つづく-
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