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R18 らぶえっち小説Blog
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花を召しませ・番外編3~ライクネスラブ~終話
2007年07月02日 (月)
「お、おまえ、いつのまに……」
 動揺する俺たちをあごを突き出すようにじろりと睨みつけながら、有理さんはつかつかとオーナーに近づいた。鮮やかなブルーのシャツを着たごつい肩にあでやかな仕草で手を回しながら、わざとらしくにっこりと笑う。
「で、あたしがなんだって? もっぺん言ってみな」
「や、いや、だから……」
「だから、なんだっての?」
 きわどいカッティングで胸元を強調するゴールドのキャミソールと、レースで作った羽根を貼り付けたかのような、どこがどうなっているのかわからないミニのスカート。華やかな巻き髪とそのあいだから覗く大きなピアス、首から胸へと巻きついた派手なネックレスは、夜に相応しいゴージャスさだった。どうして、この人とあの美雪さんが親友なんだろう。
 それはともかく、有理さんの目がオーナーにだけ向いている今がチャンスだ。この機を逃せば、どんなとばっちりが跳んでくるかわからない。俺が彼に相談を持ちかけたことがこのイザコザの遠因だから、申し訳ないとは思うけれど、それでもここは三十六計より確実に。
「じゃ、俺はカウンタに戻ります」
 まだ半分も減っていないタバコを灰皿にねじ込むと立ち上がる。
「こ、こら、シズっ! この薄情者っ!」
「すみません、オーナー!」
 有理さんに首根っこを押さえられたオーナーから目をそらすと、事務所を飛び出した。


 多分、オーナーの言葉は正しいのだろう。
 廊下を歩きながら思わず溜息をついた。
 もしかしたら俺たちは、幼い頃からの記憶にくさびのように打ち込まれた意識に従って、母親に似た人を探しているのかもしれない。産まれながらにかけられた呪縛のようだと思わなくもないけれど、でもそれが美雪さんと出会えるきっかけであったのなら、ありがたいくらいだ。呪われるのも縛られるのも、彼女が相手なら悪くない。
「つまり、美雪さんが好きなだけ、か」
 ふいに感じる空気は怖くなるくらい似ているときもあるけれど、でも違う。あれはきっと、女性特有の優しい雰囲気が共通するのだろう。
 俺は親父とは違う。何があっても好きな女をあんな目に遭わせたりしない。
「絶対、幸せにするんだ」
 口の中で小さく呟いて、そしてフロアへと続くドアを開けた。

 -おわり-
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コメント
この記事へのコメント
 
この二人もオーナーカップルも素敵!!是非いつまでも美雪とシズくんのラブラブをもっと読みたいです。ほほえましい、いや、ここまで愛される美雪がうらやましいです。
2008/09/03(Wed) 07:23 | URL  | ぴーちゃま #-[ 編集]
 
コメントありがとうございますーっ☆

確かにシズくんの美雪さんへの溺愛っぷりったら
呆れちゃうときもあるけれど、ホントに羨ましい時ありますよねー。
にゃおもこれくらい愛されてみたいものです!

ちょっぴりオトナな雰囲気のオーナーと有理さんの
二人っきりの甘い時間も、きっと相当なものでしょうねー。
いつか機会があったらちょっとだけ覗いてみたいような気もします☆
2008/09/05(Fri) 08:23 | URL  | にゃお #-[ 編集]
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