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R18 らぶえっち小説Blog
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花を召しませ・番外編3~ライクネスラブ~11
2007年05月29日 (火)
「裸で作ってくれればいいから」
「えっ?」
 跳ねるように彼女は顔を上げた。
「はだかって、なにが?」
「だから、朝ご飯は裸で作ってねって言ったの。エプロンだけ着けて」
 世間で言うところの、いわゆる裸エプロン。最近では新語辞典にも載るほどメジャーな服装だけれど、彼女の知識の範囲外だったらしい。俺の言葉にぽかんと口を開けたその表情におかしくなる。時間にすれば三秒足らず、彼女はぎゅっと音がしそうなくらいに眉を寄せた。
「それって……、冗談?」
「冗談じゃないけど」
 まったく冗談と言うわけでもないけれど、彼女にそれを求めるのは時期尚早だ。男のバカな夢につき合わせるには彼女はまだまだ真面目すぎる。思った通り、彼女の顔は見る見るうちに赤く染まって行った。ビデオの早送りのような速度だった。
「し……シズくんの、変態っ」
「変態って、失礼だな。これくらい普通だって」
 耳まで真っ赤にするほどのことじゃない。今時ならば中学生でも平気で受け流すかもしれない。その程度の言葉だけれど。
「普通じゃないわよ!」
「そっかなー」
 裸エプロンでキッチンプレイなんて、特に珍しいことでもない。どこのカップルだってやっていることだと思う。世の中には、呆れるほどくだらなくて意味のないことに価値を見出す人間がいるのだと理解してくれると嬉しいけれど、この程度のことにもいちいち反応する彼女の初々しさは微笑ましい。
「ダメ?」
「ダメに決まってるでしょっ」
 思っていた通り、叩きつけるように返ってきた声に肩をすくめる。くわっと牙を向くように叫んでから、彼女は呆れたと言わんばかりに溜息をつく。

 -つづく-
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