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2007年05月08日 (火)
「そう? 今度、店で出してみようかな」
言いながら自分用にと用意した皿に箸をつけた。前に作ったものよりも少し味が薄いような気がする。メニュとして考案するならカロリー控え目のマヨネーズタイプドレッシングを用意してもいいかもしれない。女性陣にはそっちのほうが受けるだろう。
「うん、いいと思うよ。わたしも頼んじゃう」
嬉しいことを言ってくれる。
「そんなの頼まなくたって、美雪さんにはいつでも作ってあげるよ」
「うん、ありがとう」
にっこり笑う無邪気な表情は、どう言えばいいのかわからないほどに可愛い。いつものことと言えばいつものことだけれど、胸の内側で不敬な炎が熾るのが自分でもわかる。
食事の後で抱かせてくれるかな。そんなことを考えながら頭の中に浮かべたカレンダーの日付けを数えた。
美雪さんとセックスしたのはもう四日も前だから大丈夫だろう。身体だけが目的だとは思われないだろう。溜まっているわけでも女に飢えているわけでもないけれど、でも、できれば。ついそう思ってしまうのは男の浅ましさだと自覚はしている。
「いつでも言ってよ。作りにくるから」
穏やかに微笑み返しながらさりげなくジーンズのポケットの中を探り、指先に触れる感触を確かめる。いつも通り、三個。付けずに一度……と思わなくもないけれど、でも彼女に余計な心配は掛けたくない。いつか彼女とオフィシャルな関係になれればそれを彼女が望んでくれれば、そのときにはできることだ。順調に行っても何年か向こうの話だが、焦る必要はない。焦ってもどうにもならない。
「でもさぁ」
いきなり変わった声音に顔を上げる。彼女のどこか含むところのありそうな視線が俺に向けられていた。
「前から思ってたんだけど、シズくんってホント料理上手よね」
彼女のその口調は、褒めてくれている感じもするけれど、なぜかどことなく不服げだ。尖らせた唇もそれを表している。何か気に入らないことでもあるのだろうか。
-つづく-
言いながら自分用にと用意した皿に箸をつけた。前に作ったものよりも少し味が薄いような気がする。メニュとして考案するならカロリー控え目のマヨネーズタイプドレッシングを用意してもいいかもしれない。女性陣にはそっちのほうが受けるだろう。
「うん、いいと思うよ。わたしも頼んじゃう」
嬉しいことを言ってくれる。
「そんなの頼まなくたって、美雪さんにはいつでも作ってあげるよ」
「うん、ありがとう」
にっこり笑う無邪気な表情は、どう言えばいいのかわからないほどに可愛い。いつものことと言えばいつものことだけれど、胸の内側で不敬な炎が熾るのが自分でもわかる。
食事の後で抱かせてくれるかな。そんなことを考えながら頭の中に浮かべたカレンダーの日付けを数えた。
美雪さんとセックスしたのはもう四日も前だから大丈夫だろう。身体だけが目的だとは思われないだろう。溜まっているわけでも女に飢えているわけでもないけれど、でも、できれば。ついそう思ってしまうのは男の浅ましさだと自覚はしている。
「いつでも言ってよ。作りにくるから」
穏やかに微笑み返しながらさりげなくジーンズのポケットの中を探り、指先に触れる感触を確かめる。いつも通り、三個。付けずに一度……と思わなくもないけれど、でも彼女に余計な心配は掛けたくない。いつか彼女とオフィシャルな関係になれればそれを彼女が望んでくれれば、そのときにはできることだ。順調に行っても何年か向こうの話だが、焦る必要はない。焦ってもどうにもならない。
「でもさぁ」
いきなり変わった声音に顔を上げる。彼女のどこか含むところのありそうな視線が俺に向けられていた。
「前から思ってたんだけど、シズくんってホント料理上手よね」
彼女のその口調は、褒めてくれている感じもするけれど、なぜかどことなく不服げだ。尖らせた唇もそれを表している。何か気に入らないことでもあるのだろうか。
-つづく-
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