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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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この指を伸ばす先-14
2007年03月11日 (日)
「な……っ!」
 思わず言葉を失う理香に亮治は勝ち誇った笑みで応える。理香には、その口の端から白い牙が見えたような気がした。
「この鬼、悪魔っ! 変態っ! サディスト!」
「変態と言われるほど特別なことをした記憶はないが……」
「充分でしょっ! このゴーカン魔っ!」
「それはさすがに人聞きが悪いぞ、理香。あれは愛ゆえの暴走だ。おまえだって気持ちよかっただろう?」
「なっ! こ、この……っ! あれはそっちがムリヤリ……」
 卑猥な笑みを含んだ亮治の言葉に理香の頬が燃え上がる。さらに怒鳴りつけようとして、けれどこの場に居るもう一人――達也の視線に理香は声を止めた。
 先ほどの、隣室に服を持ってきたときのあの状況の理香を見て全く動揺しなかったということは、達也も多少の事情を知ってはいるのだろう。だが譬えそうであっても、初対面の相手に聞かれていることを承知の上で、男女間の性的なもめごとに関する赤裸々な言葉を口に出せるほどには理香もまだスレてはいない。仕方なく声を飲み込み、その代わりのように視線に力を込めてその鼻先に指を突きつける。
「この詐欺師っ! 犯罪者っ!!」
「そう照れなくてもいいだろう?」
「照れてんじゃないわよっ!!」
 子どものようにばたばたと手足を振って暴れながら怒声を上げる理香と、そんな理香の様子を楽しみながらもあくまで冷静に対応する亮治のどこかズレたやり取りに耐え切れず、達也がぷっと吹き出した。声を上げて笑いかけ、間近からの怒りを含んだ強いまなざしに、慌てて顔をそらし咳ばらいでごまかそうと試みる。
「まあ、とにかく、辞令は出た。手続きも済んでいる。おまえは今日から俺の秘書だ」
「わからないことは私に訊いて下さい。なんでも相談に乗ります」
 巧みに話題を変え、異動がすでに決定事項であると話す二人の男に、理香は底なし沼に引きずり込まれて行くような眩暈を覚えた。

 -つづく-
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