2ntブログ
R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
スポンサーサイト
--年--月--日 (--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
この指を伸ばす先-10
2007年03月06日 (火)
 無言でドアを押し開けた理香の目の前に広がっていたのは、大きな執務机をはさんでやり取りをするスーツ姿の男性だった。
「――では、これを上へ回します」
「そうしてくれ」
 デスク脇に立ったまま両手に持った書類を交互に見比べる巨躯の達也と、大きな椅子で積み上げられた書類の山を前に苦虫を噛み潰したかのような表情を浮かべる亮治は、互いに頷き合ってから、タイミングを合わせたようにドアの前に佇む理香へちらりと視線を走らせた。反射的に身体を強張らせる理香に、達也は穏やかな、亮治は意味深な笑みを浮かべる。
「お疲れさまです。どうぞ、こちらへ」
 両手に書類を持ったまま達也はソファを示す。見覚えのある、真っ黒なソファに理香は思わず顔をしかめた。
「いや、ちょうどよかった。達也、おまえ理香を連れて一緒に行って来い」
 亮治の口からするりと自分の名前が出たことに理香は身体を固くした。上目遣いで二人の顔色を窺うが、亮治も達也も全く気にかける様子はない。
「それなら、彼女の件を先にしますか」
「ああ、そうだな」
 亮治は積み上げられた書類の束の中から器用に一枚を抜き出した。それを受け取った達也がゆっくりと理香へと近づく。まるで壁が迫ってくるような感覚に一瞬怯んだ理香の目の前に一枚の書類が突き出された。
「な、なに?」
「人事異動の命令書です。今日付けであなたは榊原マネージャー付きの秘書になります。細かいことはまたあとで説明しますが、とりあえずそれだけ了解しておいてください」
「榊原マネージャー? それに秘書って……ええっ?」
 突然の聞き覚えのない言葉に理香は亮治を仰ぎ見る。人の悪そうな表情は理香の驚きを楽しむように低く笑っていた。
「そう、俺付きの。もう決まったことだからな、おまえに拒否権はないぞ」

 -つづく-
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
名乗ってもいいけど表には出さないでと言うかたは名前をカッコで閉じてください→例(にゃお)