2ntブログ
R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
スポンサーサイト
--年--月--日 (--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
花を召しませ・番外編~セクシャルオムレット~ 5
2007年01月09日 (火)
 携帯電話から大音量で鳴り始めた軽快な音楽に、ふわふわと暗闇に浮いていた意識が一瞬で地上へと飛び出した。軽快なリズムを刻むスクラッチ音と陽気なDJと、可愛らしい女性ボーカルの歌声は大のお気に入りだけれど、それでも眠気には勝てない。手を伸ばすよりも先に音楽が途切れて、そしてそのまま眠ってしまう。
 今日はもうこのままズル休みしちゃおうかな。
 ふいにそんなことを考えた瞬間だった。ぴーぴぴ、と、いつもの着信音とは少し違う音が聞こえた。その音はたった一人だけの着信音で、だから。
「うそ……」
 サブディスプレイに浮いた名前に目を疑った。けれど、慌てて開いた携帯電話の半分を占める大きな画面に表示された名前も、さっき見たものと全く同じだった。
「シズくん……?」
 画面の左から右へ、丸っこい音符が上下に揺れながら流れて行く。二秒ごとに画面の左端に小さく表示された片耳を立てたうさぎが、『呼んでるよ』と繰り返しながらウィンクをした。昨晩あんなに冷たく電話を切ったわたしを彼は許してくれるのだろうか。それとももしかして、怒っていて……?
 早く出なければと思えば思うほど指は動かなくて、ふいに途切れた呼び出し音に、目をペケマークにしたうさぎが『切れちゃったよ』と泣き顔を作る。自分の馬鹿さ加減に唇を噛む暇もなく、再び呼び出し音が鳴り始めた。相手は勿論――。
「はい、もしもし」
 おそるおそる出した声に被さるように、彼の言葉が電波の中を伝わってくる。
「あ、美雪さん。おはよ。起きた?」
「う、うん。今、起きた」
 言葉どおりに掛け布団を押しのけるようにして身体を起こし、ベッドから立ち上がろうとした途端に身体がぶるりと震えた。慌ててベッドボード替わりに使っているローチェストの上のリモコンに手を伸ばし、エアコンのスイッチを入れる。十一月の早朝はやはり寒い。

 -つづく-
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
名乗ってもいいけど表には出さないでと言うかたは名前をカッコで閉じてください→例(にゃお)