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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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花を召しませ-23
2006年09月02日 (土)
「美雪さん。俺、ちょっとなんか……」
 吐息と一緒に頬に口づけが落ちてきた。目を開けると、すぐ間近に彼の顔があった。わたしも彼も、まだ息が荒い。言葉の意味を尋ねる暇もなく、奪うようなキスがわたしの行く手を遮った。
「ごめん。なんかもう俺、我慢できなくなってきたんだけど……」
 その言葉は、さっきとそれほど変わりはないけれど、それでもわかった。理解しようと努力する必要はどこにもない。
「いい?」
 こう言う場合、どう対応すればいいのだろう。頷くことも拒絶することもできず、わたしを見つめる彼の瞳を黙って見返した。
「ね。いい? いいって言ってよ」
 言いながら彼はわたしの手を取った。ぎゅっと押し付けられる鉄のような熱いかたまりに、一気に頬に血が上る。まだ少しぬるぬるするそれに触れた瞬間、彼の身体がびくりと震えた。
「美雪さん。ホントに……」
 低くかすれたささやきに眼を閉じた、その瞬間。
「――って、あーっ、畜生っ」
 彼と触れているどこかから伝わってくる強い振動と共に、吐き捨てるような声が聞こえた。彼は舌打ちをしながら身体を少しだけ起こして、ジーンズのポケットから携帯電話を引きずり出した。投げ捨てようとしたのか、手をわずかに振りかざしてから、思い直したようにちらりとサブディスプレイに目をやって、そして深い溜息をつく。
「ちょっと……ごめん」
 俯き加減でそう告げると、彼はわたしに背を向けながらケータイを開いた。

  -つづく-
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