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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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花を召しませ-2
2006年07月31日 (月)
 軽く重ねられたキスは一度唇を離すごとに、少しずつ少しずつ深くなる。いつのまにかわたしは、真正面から向かい合うように抱きしめられていた。
「ダメ、こんなとこで」
 唇が離れた瞬間に引き寄せた腕で彼の胸を押した。右手のひらに当たる固いものは、タバコの箱だと思う。強く押すとやわらかく潰れて行く感じがする。
「こんなとこじゃなければいいの? 誘ったらついてきてくれる?」
 低く小さく押さえられた、楽しそうな笑い声。
「そりゃないよね。美雪さん堅いもんね。俺なんか相手してくんないでしょ」
「だからって、こんなとこで……」
 こんなところ。お店のトイレ。
 トイレと言ってもドアを開ければ個室が五つ並んでいるフロアのトイレとは違って、こっちはちょっと広めの洗面台のついた完全個室タイプ。それでもバースペースはフロアに比べるとお客さんの数が段違いに少ないから、ニ室しかなくてもこっちのほうが空いている。ここの場所にトイレがあるのを知らない人もいるらしい。そりゃ、クラブなんて踊りに来るところだと思うから、お酒を飲みに来るところじゃないから、当たり前なのかもしれないけど。
 でもその至極当然の抗議には楽しそうな低い笑い声が返ってきた。どうやら彼は、私の言葉なんて聞き入れるつもりはないらしい。
「美雪さん、前に来た日がいつだか覚えてる?」
「前、に……?」
 訊き返した瞬間にまたもや唇を奪われた。そのまま深く舌を差し込まれる。
 無理やりされてるキスなのに、その相手が彼だと思うと抵抗できない。隙間から入り込んだ舌がぬるぬると歯の裏をなぞって、タバコのにおいのする苦い唾液を流し込んだ。
「どうせ覚えてないんでしょ。俺は覚えてるのに。ずっと待ってたのに」
 恨みがましい言葉が明るく囁かれる。そのまま耳たぶを軽く咥えられて身体がびくっと震えた。

  -つづく-
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