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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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あたしの彼はご主人さま(3)-45
2006年06月19日 (月)
「さっきから気になってたんだ。なんか変だって」
 なにが、へんなの?
 訊きたいけど、怖くて訊けない。聞きたくない。
「なんで、姉さんを葵さんって言うの?」
 は?
「兄貴のことだって、そうだし」
 え?
「俺のことは結城さんって言うのに」
「だって、ユーキさんはユーキさんでしょ?」
 ようやく意味のわかった言葉に確認に近い疑問を返す。言ってることはわかるけど、何を言わんとしているのかが全然わからない。手のひらに変な汗が沸いてくるのがわかる。ユーキさんはあたしの言葉に不服そうに眉をひそめて、優しく睨んだ。
「そりゃそうだけど。でも俺一人が名字って、千紗ちゃん、冷たくない?」
 えっとこれは、もしかして……。
「和真って呼んでよ」
「はえ?」
 間抜けな声を上げたまま、口が閉まらない。高まった鼓動が徐々に弱まって行く。安堵と脱力でぺちゃりと座席に伏せそうになった。あたしのリアクションに驚いたのか、彼の両手が肩から離れる。真ん丸な眼であたしを見てるのがなんとなくわかる、けど。
「どうしたの?」
「ユーキさん、可愛いーっ」
 曖昧に笑いながら力を取り戻すと、妙に真剣な眼と合う。ユーキさんがそんなつまんないこと気にしてたなんて、全然思わなかった。
「だから、『結城さん』じゃなくて」
 子どもみたいなその表情。
 あたしよりずっと年上なのに。おとななのに。おとなの男の人なのに。えっちのときはあんなにひどいことするくせに。ついさっきまでご主人さまだったくせに。
「そんなこと気にしてたんだ?」
「そんなことってなんだよ。重要なんだよ、俺にとっては」
 そういうと、ぷいとそっぽを向く。
 あ。拗ねた。

  -つづく-
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