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2006年06月09日 (金)
言葉を失ったまま、首が痛くなるような角度で間近の顔を見上げる。冗談にしてもたちが悪すぎる。笑ってたら許さないと思ったけど。
「あいつにやらせたのか? セックスしたのか?」
それでも、真顔で何度も繰り返すなんてひどい。あたしをそんなふうに思うなんて、お兄さんのことをそんなふうに見てるなんて、ひどい。
「何回やったんだ。今日が初めてか。それとも、もう慣れたか?」
矢継ぎ早にぶつけられる、耳を疑うような質問。それがユーキさんの口から出てるなんて。ユーキさんがそんなことを考えてたなんて。
「あたし、あたしは、そんな……」
怒りで唇が震える。ショックで身体が震える。
「なんて口説かれた? おまえから誘ったのか? 前に抱かれたときが忘れられなかったか?」
ひどいっ。
「放して!」
胸を両手で押し返して、思いっきり暴れた。あたしを見下す冷たい眼と、あたしと司さんがえっちしていたと決め付けるような言葉の衝撃が大きすぎて、ちゃんと説明する気なんて、とっくに消え失せていた。
セックスしたのか。
何回やったんだ。
おまえから誘ったのか。
頭の中で、ユーキさんの言葉が何度も何度もぐるぐる回る。
あたしはユーキさんのことが好きなのに。どんな話を誰に聞いても、それでもユーキさんを信じようとしてるのに、ユーキさんはそうじゃないんだ。あたしを信じてはくれてないんだ。ユーキさんは、あたしと司さんがこっそり付き合ってると思ってるんだ。
よりにもよって、そんなことを疑ってたなんて。
「ユーキさんなんかっ! さわんないでよっ、放して!」
「放さない!!」
思いっきり胸を叩いたこぶしをつかまれて、動きを封じられる。近所迷惑になりそうな音量で怒鳴り返されて、一瞬身体が止まった。
「おまえは俺のものだ! 誰にも渡さない!」
-つづく-
「あいつにやらせたのか? セックスしたのか?」
それでも、真顔で何度も繰り返すなんてひどい。あたしをそんなふうに思うなんて、お兄さんのことをそんなふうに見てるなんて、ひどい。
「何回やったんだ。今日が初めてか。それとも、もう慣れたか?」
矢継ぎ早にぶつけられる、耳を疑うような質問。それがユーキさんの口から出てるなんて。ユーキさんがそんなことを考えてたなんて。
「あたし、あたしは、そんな……」
怒りで唇が震える。ショックで身体が震える。
「なんて口説かれた? おまえから誘ったのか? 前に抱かれたときが忘れられなかったか?」
ひどいっ。
「放して!」
胸を両手で押し返して、思いっきり暴れた。あたしを見下す冷たい眼と、あたしと司さんがえっちしていたと決め付けるような言葉の衝撃が大きすぎて、ちゃんと説明する気なんて、とっくに消え失せていた。
セックスしたのか。
何回やったんだ。
おまえから誘ったのか。
頭の中で、ユーキさんの言葉が何度も何度もぐるぐる回る。
あたしはユーキさんのことが好きなのに。どんな話を誰に聞いても、それでもユーキさんを信じようとしてるのに、ユーキさんはそうじゃないんだ。あたしを信じてはくれてないんだ。ユーキさんは、あたしと司さんがこっそり付き合ってると思ってるんだ。
よりにもよって、そんなことを疑ってたなんて。
「ユーキさんなんかっ! さわんないでよっ、放して!」
「放さない!!」
思いっきり胸を叩いたこぶしをつかまれて、動きを封じられる。近所迷惑になりそうな音量で怒鳴り返されて、一瞬身体が止まった。
「おまえは俺のものだ! 誰にも渡さない!」
-つづく-
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