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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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あたしの彼はご主人さま(2) -29
2006年03月13日 (月)
「さてと。いろいろと訊きたいことがあるんだけど。答えてくれる?」
 脱ぎ捨てた服と散乱した雑誌と、詰み上げられた本で散らかったリビングは、見慣れてたけど少し懐かしい。ユーキさんは意外にもちょっとそういうだらしないところがあって、今までもときどきこんな感じになっていた。
 片付けが嫌いとかできないとかじゃなくって、忙しくなると身の回りのことに構わなくなる癖があって、自然とこうなっちゃうみたい。それをわざとぶつぶつ文句を言いながら片付けるのがあたしは好きだった。
 ときどき、洗濯物の中に女の人の香水の匂いや口紅が移ったものとかが混じっててそれを見つけちゃったりして、でもあたしは気付かないふりをした。ユーキさんの時間はユーキさんのものなんだから、あたしといるときはあたしだけを見てくれてるんだから、それで納得しなきゃって、そう考えていた。
 でも、ホントはちょっと妬いてた。あたしはユーキさんとしかえっちしないのに、ユーキさんはそうじゃないんだなあって思うとちょっと寂しかったりもしたけど。でも今から思えば、あの口紅とかって婚約者のお嬢さまが犯人だったのかも。
 こんなこと、思い出したりしてる場合じゃないのに。そうぼんやり考えながら、あたしは言われるままソファに座って、ユーキさんによく似た人を見上げた。
 黒いスーツを着た怖い人はキッチンカウンターのところに立って、黙ってこっちを見ている。ううん、見張っているんだと思う。多分、この人の部下とか、そういう立場なんだろう。相手が一人だったらまだ隙を見て逃げられるかもしれないけど、これじゃどうにもならない。この人たちの言う通りにしてるしかない。
「話すわよ。話すから、これ外してよ」
 身体を揺すって後ろ手にテープでぐるぐる巻きにされた腕を示すと、その人は楽しそうに笑った。そのままあたしの隣に座って馴れ馴れしく肩に手を回してくる。
「素直にいいコに、ホントのことを全部教えてくれたらね」
 にっこり笑うとその人は新しいタバコに火を点けた。
 少し目を伏せてふうっと煙を吐き出す横顔は、すごく悔しいけど、やっぱりユーキさんにとってもよく似てる。もしユーキさんがメガネかけてタバコを吸ったらこういう感じなんだろう。


  -つづく-
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