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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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あなたは知らない-15
2011年11月24日 (木)
「あ、いつもお世話になっています、企画二課の津川です」
「んっ! ん……んんっ!」
 わたしの口元を大きな手のひらで覆うと、課長は早いリズムでこすり付け始めた。オフィスでは聞き慣れている、課長の電話対応の言葉と同時に突き上げられて、必死で悲鳴を飲み込む。ずるりと一気に引き抜かれて身体が反り返る。ずんと奥まで叩き込まれて目の前がパチパチと弾ける。先ほどまでの穏やかさに抱いていた身体の不満は吹き飛んだけれど、この状況に頭の中はパニック寸前だった。
 ――もしも、わたしが声を出してしまったら、その声が相手に聞こえたら。
 危険度から言えば、今朝の電車の中での悪戯の比じゃない。相手は課長をよく知っていて、課長もよく知っているであろう人物だ。しかも今は、お昼休みとは言え就業時間中。仕事中に部下と社内でこんなことをしているとばれて、ただで済むわけがない。
『よくて降格、あるいは左遷、もしくは解雇……』
「っ、んんっ!」
 恐ろしくてたまらないのに、怖いと思えば思うほど身体が加速していく。びくっびくっと痙攣しながら先へと進んでいく。容赦なく掘り起こす激しさに、強くつむった目じりに涙が浮かぶ。
「……んっ! んっぁっ!」
 わずかに声が出た瞬間、口を覆っていた手のひらの力が強くなった。あごが痛むほどにに押さえつけられて、なぜか限界が吹っ切れる。
「んっ! んっ、んっ、んんっ!」
 がくんと身体が跳ねた。大きく見開いた目に、携帯電話を片手にわたしを見下ろす課長の姿が映る。視線が合ったと思った瞬間、その口元が笑いの形に歪むのがわかった。
「わかりました、二時ですね。あ、はい。大丈夫です。すぐ向かいます」
 話し終えると課長はふうっと小さく息をつき、手の中の機器をぱちりとたたんだ。そのままわたしから離れる。ぬるんとした感触に、脚の辺りを汚してしまったことがわかる。携帯電話と入れ替わりに出したポケットティッシュで、まだ勢いを失くしていないものを素早く拭くと、課長は身支度を整え始めた。
「クライアントから急な呼び出しが入った。今日はここまでだ」
 また今度、ゆっくりしようね。
 慣れた手つきでネクタイを結びながら課長が肩をすくめる。その声に残念そうな響きがあったのだけが救いだった。ここでごねても意味がない。邪魔な存在にだけはならない。なりたくない。
「お気をつけて。いい話だといいですね」
「ありがとう。行ってくるよ」
 さっきまでのことを全部忘れたようなさわやかな笑みに、わたしは黙って頷いた。

 -つづく-
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