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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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あなたは知らない-6
2011年09月24日 (土)
「白井さん、ここで降りるよ」
「え……っ? あ、はい」
 がくんと大きく床が揺れると同時に腕を引っ張られ、慌てて我に返った。人ごみを掻き分けてくれる広い背中を追おうとしても、ほんの二、三分前まで快楽に酔っていた身体はじんわりと痺れたように重く、手足もうまく動かない。荒い息と赤く染まっているであろう頬を隠すためうつむいて改札口を抜け、エスカレーターに並んだ辺りでようやく人心地がついた。
「課長。これ」
「うん?」
「あの、手を。わたしので、汚れちゃってるから」
 小声で言いながらそっと差し出したミニタオルに課長が首を捻り、そして二秒後にああと声を漏らして笑った。
「大丈夫、指先だけだったから。そんなに……」
 そこで言葉を切ってエスカレーターに足を乗せ、すぐ後ろに立ったわたしに課長は悪戯っぽい顔で振り返った。そっと頬を寄せてから課長は言葉を続けた。
「そんなに濡れてないんだ。もっとしたかったけど、混んでたから手が届かなくって」
「えっ?」
 指先、だけ?
 手が届かなかった、って……?
「だからね、十一時半に資料室においで」
 ぼくも興奮してて、ちょっと夜まで待てそうもない。
「え、あ……はい……」
 いつもと少し違う照れ笑いに惹き込まれて、反射的に頷いたけれど。
「それじゃあ、また、あとで」
 手を上げて去って行く後ろ姿を見送りながら、実際にはなにも見てはいなかった。
「うそ。だって……」
 課長だと思って、なんの疑いも持っていなかった。それが違ったと言うことは、つまり。
 ――誰かがショーツに指を入れてき……た……?
 ざわりと背中を冷たいものが走る。肌が粟立つ。風が吹きつけたように首元がすうっと涼しくなった。スカートの中を空気が通り抜ける。ふとももを撫でられたような気がして慌てて周囲を見回した。
「まさか。だって、そんな……」
 周りに知っている顔はいない。誰もが忙しげに歩き、一直線に目的地へ向かっている。立ち止まっているわたしに目を向けるものさえいない。
 けれど、確かに誰かがいた。
 誰かが指でわたしを犯し、何度も何度も地獄のような快楽に叩き込んだ。指の感覚は今もまだ生々しく残っていて、思い出すだけでトロリと奥から流れてきそうなのに――。
「だれか、が……?」

 そう、誰かが。誰かが、わたしを――。


 -つづく-
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コメント
この記事へのコメント
 
すごいどんでん返し!
思わず息をのみ、鳥肌が立ちました。
まさかまさかの展開ですね!
こういう展開、好きです(笑)
2011/09/25(Sun) 13:33 | URL  | あんぱん #pxxjxOTw[ 編集]
 
ええ~!!知らない人に、電車で、なんて怖いなぁ。大丈夫??
2011/09/25(Sun) 15:24 | URL  | mimana #e2xIBKiE[ 編集]
 
コメントありがとうございますっ


>あんぱんさん
わーい、ありがとうございます。
主人公ちゃんと一緒にびっくりしていただけると
とっても嬉しいです☆

このあとは少し状況説明の文章が続きますが、
もちろん目指すところはうふふ♪なので
少しだけお待ちくださいね。
愉しんでいただけるようがんばりますっ


>mimanaさん
確かに、実際に知らない人にされたりなんかしたら怖いですよね~。
間違いなく、痴漢は犯罪です。
やっちゃダメです!

まぁでも、お話ですから。
気楽に愉しんでいただけると嬉しいです。
2011/09/27(Tue) 19:30 | URL  | にゃお #-[ 編集]
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